広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

EV-E801 G1編成復帰

2021-07-05 22:52:28 | 秋田のいろいろ
JR東日本・男鹿線で、キハ40系気動車に代わって今年2021年春から、全列車に使われているEV-E801系蓄電池式電車。
2017年から2両1組=1本「G1」編成が使われていて、2021年春に2両×5本、G2~G6編成が追加投入された。
キハ40系時代に比べるとやや少ない、6本・12両態勢で男鹿線全列車をまかなうことになる。

同時に、4両編成でもワンマン運転し、無人駅でも車内で運賃収受を行わない、「中編成ワンマン運転」が始まった。そのため、車両には後方確認カメラなど安全装置が必要であり、運賃箱などワンマン車載機器は不要。
G2~G6編成は、最初から中編成ワンマン対応で落成したが、G1編成はダイヤ改正前日まで、従来方式のワンマン運転を行っていた。G1編成には、改造というか対応工事を施さないと、営業運転できない。
そんなわけで、ダイヤ改正後、G1編成は秋田総合車両センター(旧・土崎工場)へ入っていた。
※G1を「量産先行車」、G2~G6を「量産車」、G1の改造を「量産化工事」と呼ぶこともできそうだが、そもそもG1編成が量産先行車という位置付けなのかは公式には明らかになっていないと思う。下記のように、今回の工事は「中編成ワンマン対応工事」程度のような気もする。

G1編成が抜けた間、男鹿線は5本・10両で回していたことになる。6本必要というのは、故障や定期検査で抜ける分の余裕=予備車を含めた必要数なのだが、もし、何かあったら困ったことになる。
実際、G1編成がいない間、知る限りで、
・秋田駅で停電が発生。構内にいたEV-E801系の電源を落としたところ、復旧。 ※最終的な原因は報道されなかったので、EV-E801系の不具合なのかは不明。
・男鹿市内の踏切で、車との接触事故。
という事案が発生している。
当該車両が運用離脱しかねない事態だと気をもんだが、幸いにもどちらも軽微だったようで、長期的な運休・減車などはなかったようだ。
踏切で車とぶつかったのは「BLOOMING TRAIN OGA」のラッピングがされたG4編成。秋田寄りの青いEV-E800-4側。
テレビニュースの現場映像では、前面がつぶれたりへこんだりはしていなかったが、連結器横(向かって左側)の、ホーム検知装置の箱が、ぽろっと外れてしまったのが確認できた。
事故後のEV-E800-4
ホーム検知装置は取り替えたのか、付け直しただけなのか、復旧。その上のボディの青い枠状の部分、
傷跡
下のほうをがりっとかすったような事故だったのか。後ろの側面のラッピング部分は、角が少しこすれたほかは無傷。
6月中頃までは、この状態で走っていたのを確認。最近は見ていない。その後の動き


そしてG1編成。6月15日に総合車両センター内で試運転しているのを目撃した。その後、3か月ぶりに(思ったより時間がかかった)土崎を出場し、6月28日頃から、営業運転に使われているとのこと。
この記事後半の通り、G1編成は、ワンマン関係以外にもG2以降と相違点が多少あったのは、どうなったか。
乗車することができた。ワンマン関係はもちろん、基本的にはほとんどがG2以降に合わせた改造がされていた。ただし、元から差異は少ないので、詳しくない人は乗っても意識できないだろう。
復帰したG1編成
車体は洗ってもらえなかったようで、正面・貫通扉にヘッドマークのシールを貼っていた跡や、茶色い汚れが付着してしまっている。
他編成との相違点を挙げたほうが早い。
・行き先表示機は従来のまま。他編成よりも文字が細い。

不要になった運賃箱や整理券発行機は撤去された。運転席内の客席確認ミラーも撤去。車外のドア横、
左側のドアボタンの上に、縦長に黒くふさいだ部分
従来ワンマンで、無人駅で「出口」「入口」を表示していたLEDが埋められたようだ。そういえば、G2以降には最初からこれがない。
だけど、車内ドア上の「ワンマンカー乗り方&降り方」の掲示はそのまま。誤解を招くから外してよ。
番号表示以外でG1編成を識別する点としては、以上、行き先表示の文字、出入口表示の跡、の2点だけではないだろうか。


中編成ワンマン対応(カメラ、ホーム検知装置、自動放送)以外で変わった点。
・ホームからは見えないが、ネット上の指摘によれば、青い車の床下にある蓄電池が交換された。G2以降とも違うものらしい。
以下はG2以降と同一仕様への変更。
・正面では、幌/幌受け取り付け、電気連結器取り付け、渡り板の交換。(これらは連結して4両編成で使うために必要。)
・以前はむき出しだったワイパーの付け根に、カバー取り付け。【2022年4月27日追記・いただいたコメントによれば、ワイパーのすぐ横に幌があるため、接触防止のカバーではないかとのこと。幌とセットで付けたことになる。】
根本を覆うような部品

運転席後ろ
・助士席背後のガラスをふさいで、機器(カメラ関係?)設置。
・運賃表示器を中央寄りへ移設し、車内カメラと一体化した黒い箱に収納。
・運転席の日除けを、青い透明板からロールスクリーンに交換。(最近のJR東日本の好みと、カメラ用モニターとの干渉対策でもあろう)

・車内側のドアボタン周りに箱状の出っ張りができ、ボタンの台が壁から少し飛び出た位置に変更【6日補足・すべてのドアのボタンかどうかは未確認】。ボタンも「<>」「><」に。(車外側は以前から<>)

トイレや運転席内では、まだ相違点があるかもしれないけれど、この程度。

キハ40系ほど旅情はないけれど、EV-E801系の走行は静かで快適。冷房が作動し、窓も開いているのに、うるさいとは思わなかった。秋田~追分の移動で時間が合えば、701系よりEV-E801系に乗りたくなる。と言いつつ、701系の豪快な走りもたまには乗りたいし、GV-E400系も楽しい。空いているのがいちばんという気持ちもあるし、要はどれもいいのですけどね。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カラス看板CD付 | トップ | 土崎セブンの店名 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿