広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

BLOOMING TRAIN OGA

2021-04-05 22:52:48 | 秋田の季節・風景
JR男鹿線のEV-E801系電車の1本、G4編成に「BLOOMING TRAIN OGA」とした車体ラッピングが施されて運行中。期間は新造され営業運転投入開始の2021年3月13日から「当面の間」としている。
6分の1(今は5分の1?)の確率ながら、なかなか遭遇できないでいたが、なんとか撮影できた。※写りはよくありません。
「車内も装飾し、順次整えてまいります」とのことだが、車内は未確認。


昨2020年は、G1編成を「卒業メモリアルトレイン」として車内外がラッピングされていた。
(再掲)2020年の卒業メモリアルトレイン

2020年は秋田公立美術大学がデザインしていたが、今回は美大に加え「イラストレーターの丸山素直氏が担当」とのこと。「男鹿線沿線に咲く季節の花々をイメージ」した「色鉛筆やパステルを用いた繊細で色鮮やかなイラスト」。丸山さんは、秋田や美大に直接ゆかりがあるかたではないようだ。

正面はヘッドマーク(風のシール)のみ。赤い側も同デザイン

ラッピングのデザインは、テレビや遠目で見ると、その名の通り、花がいろいろ描かれているのは分かった。桜と男鹿市北浦にある雲昌寺のアジサイとのことで、たしかにそうだが、それ以外の花もあるようで細かく見てみた。



両側面でデザインは同じようだ。
連結部
柔らかいながら写実的、どこか日本画のような雰囲気もする絵、かな。【5月15日追記・六花亭のパッケージや包装紙の絵を、少し細かく、少し淡くしたような感じ。】

赤い車両には桜、青い車両にはアジサイが大きく描かれている。さらに赤の先頭部を見ると、
ナマハゲの下に作者のサイン。手前の水色のヒラヒラは関係ありません
椿(ヤブツバキ)の花だ。赤い花に混ざって、白い花も少しある。
今は男鹿といえばアジサイのイメージが強くて、うっかり忘れていた。男鹿といえばツバキじゃないか!
なぜなら、男鹿がツバキの自生北限地とされており(日本海でということなのか、より北の青森県夏泊半島にも北限地がある)、「男鹿市の花」がツバキ、しかも「船川港椿」の地名まである。

桜とアジサイ以外の花は、赤、青それぞれの中でも、描かれる位置が決まっている傾向。赤い車両から青い車両(男鹿寄りから秋田寄り)に向かって、登場順に記してみる。
ツバキ、カタクリ、桜、チューリップ、菜の花、ツツジ、アヤメ類(ハナショウブ?)、ガクアジサイ[この辺りが連結部]アジサイ、シラン、黄色とピンクの花
で合ってるかな? 2つ分からない花があったけど。
春浅い時期から、春真っ盛り、初夏へと、季節の経過順に咲く花が描かれているようだ。

青い車両側の、小さな丸っこい黄色い花(葉は三出複葉)、同じようなピンクの花(葉が違うので別種と思われる)が不明。こうなったら何の花か知りたい。ここまで写実的な絵なのだから、モデルを教えてほしいものだ(車内に説明があるのかな?)。

男鹿の花といえば、もう1種ある。本山や毛無山に「オオサクラソウ」が自生する。
あと「チョウセンキバナアツモリソウ」もあるそうだ。いずれも初夏の花。せっかくなら、これらも描けばいいのに。

それから鳥も描かれている。飛んだり、花々に止まったりした同じ鳥が、赤いほうに4羽、青いほうに5羽を見つけた。実際には、バランスや重さ的に止まれないであろう、花の中にいたりもする。
スズメのような体型で、緑系統の羽毛でくちばしが厚い鳥。たぶん「カワラヒワ」だと思う。秋田市内にはいて、ヒマワリの種みたいな油っこい物が好きな鳥。
「男鹿市の鳥」はアオサギだそうだし、なぜこの鳥なのか、どういう意図があるのか不明。

そういうことにはこだわらず、見る人それぞれの感性でというのが、芸術なのかもしれない。けれど知りたい!

以下引き続き、芸術知らずの素人の感想。
背景色・地色が赤と青なのは難しいと思うが、それと同系色の花を描いたことで、埋没してしまっている【6日補足・特にツバキが】のは、もったいないと思う。逆にすればいいってもんでもないでしょうけど。もっと色の差があっても良かったのでは。
それに加えて繊細な絵であることにより、沿線で走り去るこの電車を見ても、季節を追った花々が描かれていることに気付くのは困難だろう【6日補足・悪く言えば「ごちゃっと」見えてしまう】。近くでじっくり見て分かるというのは、分かる人には分かる仕掛けでいいのかもしれない。昨年の卒業トレインは、遠くからでも分かりやすい大きく、そして抽象的なデザインだったのと対照的。

絵の内容からすれば、夏までのラッピングになるだろうか。そして来年以降も続きがあるだろうか。【6日追記・次回以降も、背景が赤と青の制約があるのは、デザイナーを悩ませることだろうが、斬新なアイデアにも期待したい。】
ラッピング終了時の状況

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