同じ過ち

　昨年のノーベル平和賞を受賞した非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン」（ＩＣＡＮ）の事務局長は、若者との対話集会で講演し、核兵器禁止条約に参加しない日本政府を「合理的な国際社会から足を踏み外した」と批判しました。

　日本は世界で唯一の核爆弾の被害国です。二度とこのようなことを起こしてはなりません。同じように、自分の意志に反して命を奪われることがあってなりませんし、自由を奪われることもあってはなりません。
　
　私は心から核兵器が無くなって欲しいと思います。また、戦争の武器もあってほしくはありません。青臭い平和主義ですが心からの願いです。
　
　でも、現実は核兵器の実験を公然と行う国があるのは事実です。原爆が落とされた日を、平和を祈る日とすれば、他国からは『犠牲者ぶるのはやめろ』と批判されます。「戦争するくらいなら殺されます」と言う芸人を「小学校から勉強し直せ」と叱り飛ばす大人がいます。
　
　ノーベル賞を受賞した人達の言うことが解りすぎて心が痛みます。でも、自分の頭で考え、嘘ニュースを差っ引いても、核兵器を造り続けながら、平和の祭典では笑顔を振りまく人々もいます。今は何を言っても、虚しく響くだけです。
　
　心が虚しく何も言えなくなります。何も言いたくありません。そして何も聞きたくありません。今日のオイラの心は鉛色です。