森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ツリガネニンジン

2020年05月19日 | 自然観察日記
柏崎の磯の付近の植物の観て歩きで意外な植物と感じたものがいくつかあります。湿り気のある崖の下などは直接強い風が当たらなければそういう植物が見られます。ツリガネニンジンが波打ち際から100mもないような場所に芽を出していました。経験的にはやや内陸の土壌が発達した日当たりの良い場所に生育する種なのですが、こんな海際に見られることが驚きでした。海には近いとはいえ大荒れの時は海水のしぶきなどが当たるような場所ではないのでしょう。

ツリガネニンジンの葉

2020年05月19日 | 自然観察日記
この株は崖の下部にへばりついていたものです。そういえば、以前佐渡の外海府でツリガネニンジンの花が咲いている場面に出会ったことを思い出しました。ツリガネニンジンは厳しい環境に適応できる能力を持っている種だということを再確認できました。葉は4~5枚ほど輪生します。この種の高山型がハクサンシャジンになります。

コシジシモツケ

2020年05月19日 | 自然観察日記
ツリガネニンジンの付近にコシジシモツケも発芽していました。花期には1m近くまで成長する種ですがこの季節はこんもりとした株になっています。この種も幾分内陸やあるいは高山帯などでも見られる種ですが、いずれも湿り気のあるやや日陰の場所を好む種です。海岸ぎりぎりの場所でも立派に生育している姿をみるにつけこの種も案外適応範囲が広い種であることを想像させます。