森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

物語山散策記

2016年05月29日 | 自然観察日記
最近他県の低山帯の植物に関心を持っていて簡単に行ける場所をネットなどで探しています。新潟県内の植物をくまなく知ろうという試みは中途半端ではあるものの県内の植物を理解するには、近県や他県の様子を観察するとより深くわかるような気がしているのです。当たり前で意識しなかったことが実はかなりすごいことであることが分かったりします。もっと若ければと思うことがしばしばありますが、まだまだという思いで動き回っています。
偶然知ったのですが、アカヤシオが見られる比較的低山で何とか日帰りできそうな山が物語山でした。群馬県の下仁田市の郊外にある1000mほどの山です。軽登山の山らしく地元で山歩き情報などに載っていました。アカヤシオが見られるならとタイミングを考えてGWが始まった3日目に出かけてみました。往復約500km、所要時間11時間。しかし、得られたものはその労力をはるかに超えて大変興奮し満足するするものでした。しばらくはその報告を兼ねて私が感じたいくつかをお話していくつもりです。

ミツバツツジが咲く物語山

2016年05月29日 | 自然観察日記
物語山は下仁田から南牧村へ向かう途中にある岩山でした。そういえば、このあたりはジオサイトとしても有名な場所ですから穏やかな山腹を持つ山であるはずはないのですが、そういうことは出かけてみて初めて認識した次第です。名前もロマンチックでアカヤシオで地元では有名とありましたから、かなり油断しての散策になっていました。とんでもない急傾斜の山でしたが何とか山頂に到達できましたが、残念ながらアカヤシオの季節はほぼ終わっていてミツバツツジがとって代わっています。晴れていればもう少し違った感想も言えたのかもしれませんが当日は霧に包まれた白い世界で、白い背景に赤紫色のミツバツツジが映し出されているという景観。先日、清津峡で見たミツバツツジとはまた一味違ったものでした。

物語山の稜線の植生

2016年05月29日 | 自然観察日記
岩山ですから植生は貧弱です。高木は条件の良いところに点々とあるだけで低木林になっています。ツツジ類が多くリョウブなどの雑木も多くなっています。アカマツは見通しが悪いのではっきりとはしませんが一本確認したにすぎません。