森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ニワトコ

2016年05月07日 | 自然観察日記
里山には普通に生育している落葉性の低木です。幾分湿り気の強い場所に見られます。株立ち性であまり姿が美しくありませんね。私は高校の理科の教員をしていましたからニワトコというと茎の髄が思い出されます。柔らかく加工しやすいため、この切れ込みに葉などの片を挟み安全カミソリの刃で薄く切片を作り顕微鏡観察のための資料つくりをしたりさせたりしていました。

ニワトコのつぼみの塊

2016年05月07日 | 自然観察日記
一輪二輪と花が咲いているようにも見えますが全体的にはまだ未開花の状態です。一応両性花のようですがかなり細かな花で色彩も地味。しかし、結実し実が赤く熟す7月頃は異彩を放ちます。湿った藪の中に赤い実がついた木があまり彩のない季節にとても目立つのです。鳥などが好きなようで一月もしないうちに見えなくなってしまいます。以前、山菜として利用できるとかで試しに食した経験があります。特段お勧めできるようなものではなく、いつしか「食べない方がよい」グループとして紹介されていました。