コロナ禍で自宅での自粛時間が増える中、ペットへの関心が高まっているとか。
近年では「猫」への関心が高まっているようですね。
4年前に国内飼育数が犬を初めて上回って以来、リードを守り続けているそうです。
そこで、猫の心に関する研究に関する記事をご紹介します。
記事(2021年3月18日 読売新聞)によると
『◆興味深い実験
「猫は思い出を忘れない」。猫派の心をくすぐるような研究成果を発表したのは、麻布大の高木佐保・特別研究員(30)(比較認知科学)だ。
皿4枚を用意し、2枚に餌、1枚にヘアピンを置き、1枚は空にして、猫に1枚分の餌を食べさせた。いったん連れ出し、全て空の皿に交換して連れ戻したところ、食べ損ねた餌があった場所に置いた皿付近にとどまる猫が相次いだ。
高木さんは「どこに何があったのかを覚えている”エピソード記憶”、つまり思い出を持っている可能性がある」と語る。
推理能力もあるらしい。箱の中にスピーカーを仕込み、「ガラガラ」という音を聞かせながら箱を振ってひっくり返す実験で、中からおもちゃが出てくる場合と出てこない場合の反応を調べた。何も出てこない時は箱をじっと見つめていたという。
「中に何か入っているはず」と推理していると考えられ、16年に学術誌で発表したところ、「猫は物理法則を知っている」と驚きをもって伝えられた。
ただ、猫の研究は難しい。知らない人に囲まれると、文字通り「借りてきた猫」状態になるため、実験がうまくいかないそうだ。内心を伝える表情が乏しく、変化も捉えにくい。
高木さんは「あちこちの”猫カフェ”に足しげく通い、猫だけでなく飼い主も一緒にリクルートして実験に参加してもらうなど苦労しましたね」と笑う。』