7月。
二十四節気では、7月7日からが「小暑」、7月23日からが「大暑」となり、本格的な暑さが
夏の歳時記の大半も暑さに関しての季語が占めていますが、暑さ自体の季語はそれほど多くないとか。それよりも圧倒的に多いのが“涼”を表す季語なんだそうです。
そこで、こんな記事をご紹介します。それは、「知って得する季語」
二十四節気では、7月7日からが「小暑」、7月23日からが「大暑」となり、本格的な暑さが
夏の歳時記の大半も暑さに関しての季語が占めていますが、暑さ自体の季語はそれほど多くないとか。それよりも圧倒的に多いのが“涼”を表す季語なんだそうです。
そこで、こんな記事をご紹介します。それは、「知って得する季語」
記事(2019年7月1日 tenki.jp)によると
『夏の代表格の季語「涼し」に焦点をあて、五感(見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触る)のなかの“味わう”=「涼味」について調べてみました。
◆夏なのに「涼し」の意味と、食べ物の季語
日ごろ私たちはよく「涼しい~!」という言葉を使います。それは例えば、心地好い風が吹いてきたとき、クーラーの効いた建物に入るとき、滝などのしぶきを浴びたときなどなど。何気なく使っている言葉ですが、よくよく考えれば、それは「暑さ」があるから感じる感覚だと気づきます。
そう、「涼し」は「暑さ」があるからこそ存在する季語だということ。つまり太陽があって月や星が輝くように、夏だからこその“涼”ということなのです。
それをふまえたうえで、見て、食べて涼しい食べ物の季語をご紹介していきましょう。
まずは、こちらから。
○見た目に涼しい「夏料理」
会席料理から日常の食卓にのるお惣菜まで、夏向きの料理の総称をいいます。夏野菜や旬の魚介類などをふんだんに使い、盛り付けにも工夫をこらした料理はいかにも涼しさを誘いますね。夏が旬の「鱧(はも)」は高級な夏料理の代表です。
会席料理から日常の食卓にのるお惣菜まで、夏向きの料理の総称をいいます。夏野菜や旬の魚介類などをふんだんに使い、盛り付けにも工夫をこらした料理はいかにも涼しさを誘いますね。夏が旬の「鱧(はも)」は高級な夏料理の代表です。
○食べて涼しい麺料理
喉ごしがよく、つるっとした触感の麺といえば、もうおわかりですね? 「素麺(そうめん)」「冷麦(ひやむぎ)」「冷し中華」は夏の三代麺。暑すぎて食欲のないときでも、そののどごしのよさからスルッと食べられる夏の必須食です。ちなみに、薬味として使う「しそ」「みょうがの子」冷し中華に飾る「きゅうり」「トマト」「木耳(きくらげ)」も夏の季語。
喉ごしがよく、つるっとした触感の麺といえば、もうおわかりですね? 「素麺(そうめん)」「冷麦(ひやむぎ)」「冷し中華」は夏の三代麺。暑すぎて食欲のないときでも、そののどごしのよさからスルッと食べられる夏の必須食です。ちなみに、薬味として使う「しそ」「みょうがの子」冷し中華に飾る「きゅうり」「トマト」「木耳(きくらげ)」も夏の季語。
○食卓に欠かせないザ・定番
夏だけでなく、一年中食べている「冷奴」も実は夏の季語です。そう考えると、確かに「冷」がついていますね。ほかにも、観光地の店先などで売っている「冷やしきゅうり」、きゅうりの酢の物は「胡瓜揉(きゅうりもみ)」と表します。
夏だけでなく、一年中食べている「冷奴」も実は夏の季語です。そう考えると、確かに「冷」がついていますね。ほかにも、観光地の店先などで売っている「冷やしきゅうり」、きゅうりの酢の物は「胡瓜揉(きゅうりもみ)」と表します。
○貨物船が通る?あの飲み物
ある年代には(かなり高めの年代かも!笑)、『ソーダ水の中を~』でおなじみの「ソーダ水」は、実は俳人が大好きな夏の季語なのです! 氷のなかでしゅわしゅわとはじける炭酸はいかにも夏が一番似合いそう。「サイダー」「ラムネ」も同じく夏の季語ですよ。
ある年代には(かなり高めの年代かも!笑)、『ソーダ水の中を~』でおなじみの「ソーダ水」は、実は俳人が大好きな夏の季語なのです! 氷のなかでしゅわしゅわとはじける炭酸はいかにも夏が一番似合いそう。「サイダー」「ラムネ」も同じく夏の季語ですよ。
○さまざまな夏のおやつ
おそらく、夏のおやつで思い浮かべるもののほとんどが季語かもしれません。まずは「かき氷」。次に「アイスクリーム」「ソフトクリーム」を含む「氷菓(ひょうが)」。
和では「葛餅」「葛きり」「心太(ところてん)」「水ようかん」「ゼリー」「蜜豆」まで。
ふぅ~、どれも美味しいおやつばかり。言葉にするだけで心が幸せになり、ふと「ごちそうさま」と言いたくなりますね。
おそらく、夏のおやつで思い浮かべるもののほとんどが季語かもしれません。まずは「かき氷」。次に「アイスクリーム」「ソフトクリーム」を含む「氷菓(ひょうが)」。
和では「葛餅」「葛きり」「心太(ところてん)」「水ようかん」「ゼリー」「蜜豆」まで。
ふぅ~、どれも美味しいおやつばかり。言葉にするだけで心が幸せになり、ふと「ごちそうさま」と言いたくなりますね。
ここからは意外な季語をご紹介していきましょう。
○ビール・焼酎・日本酒の中で夏の季語は?
もちろん「ビール」でしょう! 仕事終わりの生ビール、缶ビールのプルトップを開けた瞬間、にぎやかなビアホール。「夏の楽しみはこれに限る」という方も多いのでは? 「ビール」と答えた方はもちろん正解なのですが、実はビール・焼酎・日本酒、すべて正解なのです。「焼酎」は安いので暑気払いにもってこい、日本酒は「冷し酒」「冷酒」として楽しみます。ただし、飲み過ぎにはご注意を!
もちろん「ビール」でしょう! 仕事終わりの生ビール、缶ビールのプルトップを開けた瞬間、にぎやかなビアホール。「夏の楽しみはこれに限る」という方も多いのでは? 「ビール」と答えた方はもちろん正解なのですが、実はビール・焼酎・日本酒、すべて正解なのです。「焼酎」は安いので暑気払いにもってこい、日本酒は「冷し酒」「冷酒」として楽しみます。ただし、飲み過ぎにはご注意を!
○ご存じ「鮓」と書く食べ物です
知らないという方。では「鮨」ならわかりますか? 「鮓」の読み方は(すし)です。ただし「寿司」は季語ではありません。「鮓」が夏の季語だなんてちょっと不思議ですよね。
実は「鮓」とは「鯖(さば)鮓」「鮒(ふな)鮓」「鮎(あゆ)鮓」などのように、魚の腹のなかに飯を入れて数日間発酵させてから食べる「馴(なれ)鮓」からきています。今でも滋賀県の「鮒鮓(ふなずし)」は有名ですが、もともとは夏に魚を食べるための工夫から生まれたもの。
知らないという方。では「鮨」ならわかりますか? 「鮓」の読み方は(すし)です。ただし「寿司」は季語ではありません。「鮓」が夏の季語だなんてちょっと不思議ですよね。
実は「鮓」とは「鯖(さば)鮓」「鮒(ふな)鮓」「鮎(あゆ)鮓」などのように、魚の腹のなかに飯を入れて数日間発酵させてから食べる「馴(なれ)鮓」からきています。今でも滋賀県の「鮒鮓(ふなずし)」は有名ですが、もともとは夏に魚を食べるための工夫から生まれたもの。
近世以降は、酢飯に魚を薄く切ったものを並べた「押(おし)鮓」や「柿の葉寿司」が関西で主流になり、現在の寿司は、江戸後期に江戸前寿司として誕生したそうですよ。
現在、多く食べられている寿司は季語ではないとのことですが、さっぱりとした酢飯は食欲を増進させますから、夏に食べたい食べ物ではありますね。
(参照:俳句歳時記(春~新年) 角川学芸出版 角川文庫/入門歳時記 大野林火・著 角川学芸出版/広辞苑)
◆知恵と工夫で夏を乗りきろう
高温多湿の日本の夏は、欧米人がもっとも苦手とする季節だと耳にすることも多いのですが、夏の食べ物の季語は、古くから普段の生活に当たり前のように存在したことがわかります。実はそれこそが日本らしさ、なのかもしれませんね。
※言葉や漢字の成り立ちを知ることは、日常生活に膨らみを持たせてくれるはず。
もちろん暑いからといって、体を冷やす食べ物ばかりではよくありません。滋養をつける鰻も夏を乗りきるために食べられてきたそうですが、今では、滅多に食べれない高級食材に……。肉や魚など高タンパクの食材を適度にとりながら、現代の知恵と工夫で夏を乗りきってくださいね。』