所在地 橋のお地蔵さん 兵庫県小野市高田町
橋のお地蔵さんは、JR加古川線河合西駅の東に流れる加古川の東に位置する県道352の高田町にあります。昔々、今で言う兵庫の小野辺りに一人のお婆さんが住んでおり、お婆さんの家近くの小川の向こうには粗末なお地蔵様が寂しく立っていました。お婆さんは毎日細い小川を越えてはお地蔵様にお参りするのが日課で、お地蔵様は一人暮らしのお婆さんの良い話し相手となっていました。
ある日ふとした拍子に腰を痛め寝込んでしまい、お婆さんはご飯を作るのが精一杯で唯一の楽しみでした。地蔵様との話もできず、杖を突きながらお婆さんは久しぶりにお地蔵様へお参りに出かけると、伸び放題の雑草に埋もれたお地蔵様の姿を見て、お婆さんは早速周りの雑草を抜き始めた。お婆さんは腰が痛いのを我慢しつつも少しずつ雑草を抜いていき、抜き終わった時にはもう夕暮れとなってしまい、腰が痛くて来る時には越せた小川がどうしても越せない。家に帰れずお婆さんが困っていると、「私が渡してあげましょう。」と後ろから声がする。お婆さんが振り向くとなんとお地蔵様が突然歩き出し、小川の上で橋のようにうつ伏せになったのです。
お地蔵様を踏んで渡るなど滅相もないとお婆さんは尻込みしたが、お地蔵様は「私も長い間立ってばかりいて腰が痛くなったので、渡るついでに私の腰を踏んでください。」と言う。そこでお婆さんは草履を脱ぎ恐る恐るお地蔵様の腰を踏んでから渡り終えると、不思議な事にあれ程痛かった腰がすっかり治っていたのです。踏んで渡ったお地蔵さんが3っある石蓋の真ん中です。
側溝を覗いて見ますとお地蔵さんが、写真を撮ってみましたがうまく撮れませんでした。
お婆さんはお地蔵様に大変感謝し、また前と同じようにお参りするようになった。この話はいつしか人々の知る所となり、お地蔵様のご利益が遠くへ伝わると霊験あらたかなお地蔵様という事で、遠い所からも沢山の人々がお参りに訪れるようになったということです。今も花が絶えないようです。
次回をお楽しみに では またね
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