治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

たまたま流れがよかった

2011-01-20 08:11:50 | 日記
と稀勢の里関(今日は敬称つき)は勝利インタビューで答えていましたよ。
横綱に二回連続勝ったあとで。

とりあえず「離して取る」ことだけは考えていたみたいですが
支度部屋での様子を見ても、立ち合いの様子を見ても
なんか深いたくらみがあったようには思えません。

昨日は朝から結びの一番のことが話題になり
ああとればいい、こうとればいい、と本人以外の人たちが色々論じていましたが
私は「本人はあんまり考えていないんだろうなあ」と思っていました。

「もっと考えて取れよ」と思うことは多々あります。
とくに格下相手に何も考えずに取って負けるときとか。
まああんまり「お利口」と称されるタイプのお相撲さんじゃないですね。

頭はね。

でも稀勢の里関は身体がとてもお利口な関取です。

だからこういう人が強くなるには
きっと徹底的に身体がお利口になるように持っていかなくちゃいけないんだろうなあと
そんなことを思いました。

じゃあ翻って仕事人としての私はどうなのか。

私の最大の強みは頭にも身体にもない。
別のところにあるなあ。

そんなことが最近わかってきましたよ。
次の「治せんといかんわな」系のお医者さんとの仕事準備をしている間にね。

頭でも身体でもないところの強みを生かしてやってきたから
「鼻が利く」とか「動物的カン」とか「悪運強い」とか言われるんだろうな。

そしてだから「受身」+「好き嫌い」で世渡りできてきたのでしょう。

発達障害を手がけたのだって、本当に受身で決めたことだし。

私にしてみれば、もっとみんな好き嫌いを優先させたらラクに世渡りしていけるんじゃないかと思うこと多いですが

向いていない人もいるんでしょうね。好き嫌いで選ぶと失敗する人もいるんでしょう。

これもアセスメントだなあ。

だからこういう人がね
「たまたま流れがよかった」と言っても
真に受けちゃだめです。

別のタイプの鍛え方をする人とは違うやり方で鍛えているんだから。
その結果なんだから。