新型コロナウイルス感染者は、北海道、栃木、千葉、福岡など徐々に日本各地に広がっており不気味な状況になっている。
感染ルートが分かっているのは、武漢からチャーター機で帰還した人や、国内でタクシーに中国人などを乗車させた運転手に加えて、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号から下りた人などだが、中には感染ルートが不明な人も多く居る。
クルーズ船から下りた人の感染については、アメリカ紙が公共交通機関での帰宅を認めたことに疑義を示していたがそれが図星になった。下船から14日過ぎれば感染の恐れは無くなるとのことだが、それまで薄氷を踏む思いだろう。
下船した人の中でオーストラリア人夫婦2人も感染が明らかになった。今後、感染者が増えてくると、そこから感染の連鎖になる恐れがあり、公共交通機関での帰宅を認めた政府は責任を問われる。
感染ルートが不明な場合は、政府が武漢、湖北省、浙江省からの中国人の入国を拒否した以前に来日した人から何らかのルートで感染したとものと思われる。
従って不幸にも今後、感染が拡大していくとすれば、武漢市、湖北省、浙江省からの入国拒否前に入国した人からのルート、入国が許されている上記2省1市以外の中国から訪日した人のルート、クルーズ船乗客ルートが考えられる。
元々、武漢市では昨年10月の終わり頃から既に新型コロナウイルスの発症があったと言われ、中国政府の公表が遅くなったため、日本政府の対応も後手に回ったことは否めないが、それでも中国政府の発表以後も入国拒否などの対応が不十分だったことも事実だ。
また、クルーズ船での対処、下船後の行動の徹底など政府の対応については、国内内外から多くの批判が出ている。
新型コロナウイルスは現在進行形であり、今、政府の対応を批判している場合ではないが、今後、適切な処置を講じていく上で、今までの検証は必要だ。「関連:2月22日」