正さん日記

世の中思いにつれて

香港、一気に統制強化体制へ、中国政府が布石 民主化勢力の退潮露わ

2020-07-04 09:48:56 | 世界

 香港政府は3日、反体制活動を取り締まる「香港国家安全維持法」に基づき、情勢分析や政策策定の司令塔となる「国家安全維持委員会」を設置、トップに香港政府の林鄭月娥行政長官、顧問に中国政府の出先機関である「中央駐香港連絡弁公室」の略恵寧主任(69)が就任した。

 実質的には、略恵寧主任が強い権限を持つとみられ高度の自治の形骸化は避けられない。

 さらに、中国政府の出先機関で、中国の直轄統制の象徴となる「国家安全維持公署」の署長には、広東省共産党委員会常務委員の鄭雁雄氏(56)が就任した。鄭氏は香港事情を良く知る実力者とのことだ。

 副署長には、中国の治安維持専門の出身者李江舟氏、孫青野氏の2人を充てた。共に公安関係の実力者で、孫氏はスパイ取り締まりの経験者のようだ。

 また、香港政府は3日、香港の裁判所で「香港国家安全維持法」違反を裁く6人の裁判官を林鄭行政長官が香港の現職裁判官の中から選出した。

 林鄭長官が裁判官を指名するのは、国家安全法の規定によるもので、香港の司法の独立性が大きく損なわれるとの懸念が司法界で強まっている。

 国家安全法が施行された1日の抗議活動では、国安保違反の容疑で10人が逮捕された。

 9人が解放されたが、「香港を取り戻せ、我らの時代の革命だ」と書かれた旗をバイクにつけ警察官に突っ込んだ1人は、「国家分裂」「テロ活動」の罪に問われたという。

 このような中で、雨傘運動の指導者でノーベル平和賞候補にも名前が挙がった民主活動家羅冠総(ネイサン・ロー 26)氏は、1日のテレビ会議システムを通じて米下院の公聴会で証言したことで、「予測できない危険な状態に陥った」と説明、香港を離れた。

 中国政府が、香港に本格的な管理体制を弾き、香港政府が実質的に無力化され、民主化活動も大幅に規制されたことにより、ますます、香港の「一国二制度」は形骸化の一途を辿っている。「関連:7月2日

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