今日、大相撲千秋楽、13日目に24回目の優勝を決めた横綱白鵬は、東横綱日馬富士と今場所最後の一戦で熱戦の結果、日馬富士を上手投げに破り、遂に史上最多の9回目の全勝優勝を成し遂げた。
日馬富士は、先場所は全勝で5回目の賜杯を握ったが、今場所は9勝6敗と新横綱時の先々場所と同じ横綱としては不名誉な成績を残した。日馬富士は身体が幕内でも下から一ニの軽量で、少しでも調子を落としたり、集中力が切れるとこのような結果に陥る。これは、彼が横綱昇進時から心配されていたことで、今後の場所も肉体的、精神的に余程の変化が無い限り、この心配はつきまとうのではなかろうか。
さて、今場所も大関陣はふがいなかった。稀勢の里は、ようやく10勝を挙げたが、前半負けが込み、早々と優勝争いから脱落した。切望されている日本人横綱誕生は、はるか彼方に置かれている感じだ。琴奨菊、鶴竜は共に8勝7敗とクンロクにも届かず、琴欧州たるや連敗を重ね、途中休場で来場所はまた角番だ。
そんな中で、関脇豪栄道は遅まきだったが10勝を上げ、来場所、再来場所は大関取りの場所になる。関脇把瑠都は2ケタに届かず、大関復帰まで今だの状態だ。小結栃煌山は全大関を食い、10勝を上げて力がついてきたが、果たしてこれが本物か、来場所を見ないと分からない。
12日まで、勝ち星だけは白鵬と2差でついてきた東前頭7枚目隠岐の海は、今日、妙義龍に勝って11勝を上げ、来場所新三役になりそうだ。大物と、潜在的な期待を持たれている隠岐の海が果たして上位定着ができるか来場所が見物だ。10勝をあげた西6枚目の北太樹、11勝を上げた東10枚目の宝富士が来場所上位に上がってくるが、新顔の登場も楽しみだ。
今場所は6年ぶりに10回の満員御礼となったようだ。来場所、日馬富士が横綱としての力を発揮し、大関陣が優勝に絡んでもくれば、大相撲人気がさらに高まってこよう。「関連:3月23日」