正さん日記

世の中思いにつれて

オバマ政権も難しいかじ取り

2011-01-07 10:00:23 | 世界
 民主党の菅直人内閣は、衆参ねじれ国会により政策の遂行に苦慮しているが、アメリカの民主党バラク・オバマ政権も上下両院のねじれ現象によって苦戦を余儀なくされている。
 アメリカでは、先の中間選挙で共和党が下院で多数を取り、上院はかろうじて優位性を保ったが、新年に入り、下院では新議席による議会運営が始まり、オバマ大統領としては、今後、共和党の協調を得ない限り法案の通過が難しくなった。
 
 オバマ大統領は、昨年12月、改選前の議員が集まった連邦議会で共和党の主張に大幅に譲歩し、ブッシュ大統領時代の減税の延長をめぐり、富裕層を含む減税の延長を認めた。一方、アメリカとロシアの新核兵器削減条約(新STATO)では、共和党の一部を取り込んで、上院で必要な三分の二以上の賛成を確保し批准にこぎつけた。
 オバマ大統領としては、議会で共和党の協調を得るためには、ある程度中道寄りに舵を切るしか道がなくなっているが、これに対し、今度は、与党民主党内から批判の声が出ているようだ。
 
 野党共和党は、オバマ大統領がこれまでの成果として、もっとも誇りとしている医療制度保険改革法について廃案を画している。もし、これが廃案になれば今までの努力が水のあわと化し、それこそ、オバマ大統領の2期目再選がおぼつかなくなる。
 オバマ氏は、共和党との協調を図りながら、民主党内や、支持者の維持拡大を図らなければならない。それでも、一時40%台に落ち込んだ支持率も、目下50%に回復したと言うから、さすがに潜在力のあるところを見せている。
 菅直人政権も、オバマ大統領とほぼ同様の困難な立場になっているが、今月末に召集される通常国会をどう乗り切るか、日米民主党政権の動きを両目で見ることになる。「関連:12月24日

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