昨年、くら寿司が一皿110円から115円(全て税込価格)に値上げするなど、回転寿司の業界にも値上げラッシュの波がじわじわと押し寄せているが、くら寿司のほかにスシローやかっぱ寿司など大手回転寿司チェーン店の社員はどのくらい給料をもらっているのだろうか?各チェーン店の年収を比較してみた。

■スシローとくら寿司、年収が高いのはどっち?

回転寿司大手のスシロー <3563> とくら寿司 <2695> 、社員の年収が高いのはどちらなのか?

●課長で1,000万円超えのスシロー、新卒に1,000万円のくら寿司

有価証券報告書、公式HPによれば、最新の平均年収はスシローが605万円、くら寿司が454万円。スシローが150万円ほど上回っている。

加えてスシローは職位別の年収も公開しており、店長で719万円、課長で1,023万円。さらに年間休日や離職率など働きやすさに関する情報も明らかにするなど、待遇には自信を持っている様子だ。

対してくら寿司も2020年に、TOEIC800点、簿記3級以上など条件付きながら、新卒を年収1,000万円で募集するなど、こちらも工夫を凝らしている。

■かっぱ寿司vs.はま寿司「年収が高い」のはどっち?

昨年からたびたび注目されている、かっぱ寿司とはま寿司だが、社員の年収にはどれくらい差があるのか。最新の年収や、過去5年間の推移を比べてみよう。

●平均年収でははま寿司が40万円ほど上回る

かっぱ寿司を運営するカッパ・クリエイト <7421> の平均年収は約417万円。それに対して、はま寿司は約452万円。はま寿司のほうが40万円ほど高いことが、それぞれの最新の有価証券報告書と、社員によるクチコミ情報サイトのデータから分かる。

●差が広がるかっぱ寿司とはま寿司

次にカッパ・クリエイトと、はま寿司を展開するゼンショーホールディングス <7550> の平均年収について、過去5年間の推移を見てみよう。

年度 カッパ・クリエイト ゼンショーホールディングス
2022 約417万円 約625万円
2021 約424万円 約600万円
2020 約458万円 約618万円
2019 約436万円 約610万円
2018 約431万円 約605万円
(出典:それぞれの有価証券報告書より編集部作成)

ゼンショーホールディングスは、はま寿司だけでなく、すき家やココスなど複数の大手外食チェーンを抱えているため、この数字がそのまま、はま寿司の年収というわけではない。

しかし、こうして推移を見ると、もともとの差に加えてカッパ・クリエイトはやや減少傾向で、ゼンショーホールディングスは微増しているといえよう。

文/編集・dメニューマネー編集部