水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

道が漁業施設の復旧に近代化資金50億円を増枠

2015-11-22 21:10:37 | ニュース

 道は19日、全道漁協組合長会など系統団体から要請を受けた秋の低気圧被害対策を補正予算で対応する方針を固め、26日から開かれる第4回定例道議会に提案する。その内容を系統団体に説明した。

 最初に中田克哉水産局長が「9月〜10月にかけての台風や低気圧で、全道の秋サケ定置網は平成18年の爆弾低気圧に並ぶ被害を受けた。全道の漁協組合長会と漁協系統団体から緊急要請を受け、道として施設の再取得経費として漁業近代化資金の50億円の融資枠を道議会に補正予算を提案する。また、短期の事業資金は、漁業振興資金に被災者用として融資枠20億円を確保し、より低利な利率を適用できるよう災害指定する」と挨拶した。

 次いで、森田茂紀組合・金融グループ主幹が金融支援の概要を説明した。それによると、道単事業の施設に必要な経費として漁業近代化資金(災害枠)の融資枠50億円を設定する。漁業近代化資金の償還期限は定置網10年、貸付利率0.7%。貸付限度額(一漁業者当たり9千万円)や既定の融資率(原則80%以内)を超える案件は協議してほしいとしている。

 森田主幹は、融資のスケジュールについて「12月上旬に全道の要望を取りまとめ、中旬に配分、下旬に承認し、年明け早々には貸付実行できるようにする」と述べ、津坂透水産経営課長は「市町村会にも利子補給の面での協力をお願いしている」と補足した。

 同じく道単事業で短期の事業資金として漁業振興資金(被災者用)の27年度分融資枠20億円を確保する。より低利名利率を適用できるよう今年9月〜10月の低気圧を災害指定した。漁業振興資金は償還期限が1年以内で、貸付限度額が秋サケ定置漁業者2千万円、特別資金5百万円。貸付利率は1.5%(特別資金1.4%)。


森山農林水産大臣が北海道の農業、水産業を現地視察

2015-11-21 15:49:09 | ニュース

「浜の元気は北海道が源」後継者対策、輸出振興を

 森山裕農林水産大臣が就任後初めて来道し20~22日まで北海道の農業、水産業の現場を視察し、関係者と意見交換を行う。

 20日は、石狩新港のぎょれん総合食品(小樽市銭函)を訪れ、中村隆一社長や三好敏博専務の案内で工場内を視察し、冷凍食品の生産工程を見学した。大臣は水産庁の浅川京子資源管理部長らを同道。そのあと、同社で製造している日本海ニシンを原料にした味付けカズノコや各種製品などを試食した。

 また、川崎一好道漁連会長、山崎峰男道水産林務部長らと漁業の構造改革、輸出振興策などをめぐり意見を交わした。川崎会長は漁船建造を含む担い手(漁業後継者)対策、資源増大に取り組む漁業者への支援、水産物輸出促進などを要望した。

 意見交換後、森山大臣は「浜の元気の源は北海道にある。現場を見て意見を聞くためまず北海道を訪れた。川崎会長から要望のあった後継者の漁船リース事業は概算要求にも盛り込んでいるが、しっかり対応する。自民党が決定したTPP対策でも要望しており、将来を担う後継者対策に万全を期す。また水産物の輸出では北海道は全国の半分を占め、その役割は大きい。水産の企業集積という点からも先頭を走ってもらいたい」と述べた。


2015年11月17日発行/北海道漁協系統通信6122号

2015-11-19 12:51:45 | 系統通信

北方四島周辺水域日本漁船の操業に関する民間交渉が妥結
スケソウ912㌧、ホッケ1,060㌧等昨年同を確保

水産庁が太平洋北部のクロマグロに操業自粛要請
30キロ未満の小型魚の漁獲が417トンと上限超える

公明党北海道本部農林水産業政策懇談会
定置網の災害復旧に必要な近代化資金の増枠を
担い手育成の漁船リースモデル事業の内容充実も

27年度漁協経営推進会議を全道各地で開催
不祥事未然防止、内部監査の実施、教育研修計画示す
国費予算、TPP、浜プラン、福島原発など情報提供

1110日現在岩手県秋サケ漁獲速報
1045千尾(66.8%)31㌧(62.9%)

湧別漁協カキ部会が郵便局の頒布会用殻付きカキを出荷
「実入りの良い貝ができた」 斉藤部会長が出来に太鼓判

29回ビジネスEXPOに過去最高の2万7百人が来場
北海道創生をテーマに350を超える企業・団体が製品・成果をPR

27()産総研北海道センターと長崎大が札幌で合同シンポ
「観光と水産」水産資源の利活用と異文化融合の可能性を考える


北日本漁業経済学会第40回釧路大会シンポ大盛況

2015-11-18 23:12:06 | ニュース

道東漁業の資源動向、沿岸振興など将来像探る
地元の関心高く水産関係者ら120人が参加し議論

 

 北日本漁業経済学会(二平章会長)の第40回大会シンポジウムが、17日午前9時30分から釧路市観光国際交流センターで開催され、地元水産関係者をはじめ約120人が参加して、ロシア水域における北洋サケ・マス流し網漁業の禁止を受け転換期に直面する道東漁業の現状と将来に向けて熱心に議論した。

 午前中は、「道東経済へ影響をおよぼす主要水産資源の動向」をテーマにミニシンポジウムを開き、道総研や北水研、漁業情報サービスセンターの研究者がサケやサンマ、スケソウなどの資源変化とその要因を報告した。

「道東漁業の現状と政策課題」テーマに
川崎道漁連会長が「根付資源の定着」を提起

 午後からは、「国際情勢下における道東漁業の現状と政策課題」をテーマに大会シンポジウムを開催し、寺井稔道水産林務部が「道東漁業の概要と新たな資源利用」、川崎一好道漁連会長が「道東地域における沿岸漁業再構築の課題と展望」、大石浩平全国さんま棒受け網漁業組合専務が「サンマ資源管理をめぐる国際的動向とサンマ漁業の動向」、原口聖二道機船連常務が「ロシアのスケトウダラ生産体制と極東漁業の再編成」を話題提供した。この中で、川崎会長は「沖合から沿岸へと漁業が変化する中で、道東漁業に必要なのは(回遊魚を待つのではなく)根付資源を定着させることで、地道な増養殖の取り組みで成果をあげたい」とそれぞれ将来方向を示した。

 また、小倉啓一歯舞漁協組合長が現地の漁協を代表し「ロシア水域への依存を脱却し、栽培漁業や増養殖など沿岸漁業の振興がなければ、これからの道東漁業は成り立たない」と述べ、コンブの裾枯れや繁茂異常の解明、衛生管理型の漁港整備など6次産業化の支援策を要望した。

  総合討論では、道東漁業の再構築を図る具体策や給餌養殖の可能性、サンマ、スケソウをめぐり質疑を行った。川崎会長は「道東の沿岸環境に適合した増養殖を検討してみると、水深が浅くてもできる垂下式のカゴ養殖、陸上養殖の可能性はある」と語った。


2015年11月13日発行/北海道漁協系統通信6121号

2015-11-15 20:20:43 | 系統通信

えりもで漁業とゼニガタアザラシを考える集会
定置網の食害深刻、サケ以外の魚種、周辺地域に被害広がる
漁業と共存するため増えすぎたアザラシの頭数調整やむなし

サンマの水揚げ状況(10月末)
全国8万5千トンと45%減、魚価高で200億確保
北海道5万5千トン(37%減)、137億円(11%増)

渡島・胆振スケソウ刺し網の漁獲状況(11月7日現在)
渡島1,888トン、胆振1,942トンの計3,830トン

釧路管内ねこ足昆布値決会は前年同で妥結

釧路西部海域毛ガニかに篭漁
白糠で毛ガニのキロ単価が7,600円を超える
十勝管内の試験操業は22日以降解禁

ロシア極東地域カニ操業概況(11月02日)
西カムでタラバ2,860トン、TAC開発率56%