水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

2016年2月9日発行/北海道漁協系統通信6140号

2016-02-09 17:24:15 | 系統通信

2016年第2回日本海沿岸ニシン漁獲状況速報(1月末)

後志・石狩で450トン、前年比6割、2月中旬にピークか

 

1月17日の低気圧に伴う大雪の被害状況

水産被害は全国で約58億円、本道は道南・養殖で2億3千万円

 

「総合的なTPP関連政策大綱」説明会

エンジンなど競争力強化型機器の導入対策に40億円

漁船リース 新造船も対象に2億5千万円を上限に助成

 

水産総合研究センター北水研

11道県の総来遊数は4,402万尾、前年同期比99%

 

ロシアスケソウ漁業者協会が2015年操業レビュー

極東で165万トンを漁獲、前年を5%、8万トン上回る


道が海獣被害対策功労者を表彰 石狩湾漁協の門脇氏らに

2016-02-09 06:32:38 | ニュース

 道はトドなどの海獣被害対策に功労のあった団体・個人を表彰する制度を新設し、このほど4名(船泊漁協、門脇習也氏、島牧漁協、えりもシールクラブ)が知事の感謝状を受けた。

 このうち門脇氏は石狩湾漁協の正組合員で、浜益支所の刺し網部会長、救難所副所長を務める。門脇氏の功績は次の通り。

 

石狩振興局から知事感謝状を受けた門脇氏(ひだりから2人目)

 

 石狩管内、特に、浜益地区においては、昭和60年代に入りトドによる漁業被害が報告されるようになり、平成4年頃から漁業被害が急増し始めたが、道内でのトドによる漁業被害も深刻化し、被害対策が急務となっていた。

 こうした中、国においては、平成13年度から漁業被害の防止(軽減)を図る強化刺し網の開発試験に着手し、また、道においても、平成15年度から強化刺し網の早期実用化を目指し、国の開発と平行して実証化試験を実施してきたが、門脇氏は、操業の手間暇を惜しまず、また、漁獲減少も伴う中、初期段階から長年これらの試験及び調査に献身的に協力し、強化刺し網の開発に大きく寄与してきた。

 門脇氏は、平成7年から20年間、さまざまな被害対策に取り組んできており、平成9年度から国の各種トド調査に協力しながら、強化刺し網の開発に当たり、研究者の乗船調査を受け入れるとともに、積極的に漁業者としての率直な助言を行うなどして、平成13年度からの開発試験の基礎試験に大きく貢献している。現在、特定非営利活動法人 水産業・漁村活性化推進機構(水漁機構)が水産庁の委託事業として、さまざまな魚種・地域に応じた改良点及び普及に向けた課題を明らかにするため、開発・改良された強化刺し網の大規模実証試験が行われているが、門脇氏のこれまでの貢献無くして、強化刺し網の原型開発には至らなかったと言っても過言ではない。

 また、浜益地区は道内有数のトドの上陸場を有することから、この間、石狩市及び石狩湾漁協との連携の下、上陸場での爆音機並びに上陸防止柵の設置などの忌避対策にも尽力している。

 今年度は、上陸場を強化網で囲いトドの逃避を抑制する新たな駆除試験(実施主体:漁協)が計画されているが、現在、操業の合間を縫って、自らが使用した強化刺し網(古網)を、敷設する漁場に合うよう仕立てる作業も担っており、トドの効率的な駆除手法の技術開発にも直接的に貢献している。なお、この技術開発の発端は、門脇氏の提案によるものである。

 さらに、後継者である息子にも、早くから猟銃免許を取得させるなど、地区内での漁業者ハンターの育成にも尽力されている。また、ハンターである息子とともに、石狩湾漁協が実施しているトドの追い払い事業及び駆除事業にも自らの船を提供し船頭を務めるなど積極的に参画し、地域のリーダーとして、トドの漁業被害防止対策の全般にわたり活躍されおり、その功績は、誠に顕著なものである。