US発 ひとりよがりおたく日記 (不定期)

主に映画の感想。管理人が気に入った映画があった時だけしか更新されないブログ。

Hairspray (2007)

2007-07-29 23:26:54 | cinema
これの1988年版を2~3年前に見て(そっちは監督がジョン・
ウォーターズ)、結構楽しかったので、リメイクが出来たってことで
楽しみにしてたの。この話はNYでミュージカルになってる
らしいんだけど、それは見てない…。(*ここ追記…今(7/18-8/5)
渋谷のBunkamuraで来日公演中らしいです。)
今回の話題は、ジョン・トラボルタが女装して主人公のお母さん
役になること。前回版は怪優ディバインがやってた役ね。

60年代初頭のバルチモア、ダンスに夢中なちょっとおデブな
女子高生が地元で人気のダンスのテレビショーでのスターに
なるっていうお話です。かなりミュージカル仕立て。
この時代はまだ、黒人がかなり差別されていて、その辺りも
ストーリーのポイント。
トラボルタは女装、そして太った役なので、全く彼とはわからない。
あのメイクは大変だっただろうね~。
他も結構豪華キャストで、クリストファー・ウォーケン(彼が出てる
のも、私が見たくなった原因)…トラボルタともうちょっとでキスシーン!?
おぉっ!?と思ったけど、さすがにそれはなかった…(笑)。
おもちゃ屋(ていうか、大人向けのgadget屋?ちょっとヴィレッジ・
ヴァンガードみたいな…)なんだけど、おもちゃを次々繰り出してくる
場面とか、トラボルタと踊る場面とか、かわいい~(はあと 笑)。
ミシェル・ファイファー(きれい!50才近いとはとても感じさせない
きれいさ)、クイーン・ラティファ(彼女はいつも良いよね~)などが
出てます。主人公トレイシー役のニッキ・ブロンスキーは新人
らしい。その他友達役のアマンダ・バインズ(かわいい)、
ザック・エフロンなど高校生役たちも良かったです。
前作監督のジョン・ウォーターズが一瞬出てる場面もあります。

1988年版は、もうちょっと変な味(B級っぽい)があったような気が
するんだけど、今回わりと普通の映画って感じがしました。(上手く
言えないけど…キャストが豪華だってせいもあるかな?)
でも60年代風の雰囲気が楽しめて、笑える場面もかなり
あったので良かったです。

日本公開決まってます。
http://hairspray.gyao.jp/

The Decemberists ライブ@野外

2007-07-24 11:05:16 | music
田舎に引っ越して、めったにコンサートには行けない身分になって
しまったけど、今回夏の週末に郊外のワイナリーでDecemberists
のライブがあるっていうことで、行ってみました。
この辺では夏はめったに雨が降らないのに、先週から雨続きで、
当日も雨が予想されてたけど、降らなかった!yippee!
簡易椅子か敷物を持って行き、座って見るっていう、夏のフェス
みたいな雰囲気の会場だったんですが、結構遅めに行ったので
後ろの方しか場所が開いてなく、前座のMenomenaはそこで
まったり見ました。っていうか聞きました。殆ど見えなかったので。
マイスペで聞いてみたら、なーんかつまんない曲って思ってたので
全然期待してなかったけど、エレクトロニカ系で結構良かったです。

そして、Decemberists。ここではあまりに見えなくてつまらない
ので、少しだけ前の方に遠征。それでもまだステージからはすごーく
遠いけど、一応何が起こってるかくらいは見えるくらい。見えてナンボの
バンドではないので、それ以上近くに行く野望もなく(笑)。
アメリカツアーを回ってきて、本拠地に帰ってきたところだそうで、
最初はJuly,Julyなどの夏系の曲からね、って感じ。そして新譜の
曲たちや定番を取り混ぜて、まあ予想通りの展開でした。
ちょっと回りがワサワサしていたので、私はあんまり乗れなかったのが
残念。彼らのライブでは歌詞覚えこんで歌ってる人が多いんですが、
今回そんな人も回りにいなかったし。やっぱもうちょっと前に行くべき
だった?
今回帰りの駐車場からの脱出が大変そうだったので、アンコールは
あきらめて帰りました。あの後何をやったのかなー。ちょっと残念。
でも、自然の中で聞くDecemberistsはやっぱり良かったです。

I Now Pronounce You Chuck and Larry (2007)

2007-07-23 01:59:10 | cinema
一言で言うと、おバカ映画!
家にくる新聞に、週に一回週末のエンタメガイドみたいのが付いて
いるんだけど、それの映画欄に星評価があって、
大抵いつもこの手のコメディは星1個なの。でも、見てみると結構
面白かったりするので、新聞の評価は信用しないことにしてます。
今回も、見に行って良かったと思います。

プレイボーイのチャック(アダム・サンドラー)と、数年前に奥さんを亡くし、
シングルパパのラリー(ケビン・ジェイムス)は消防士仲間で親友。
ラリーに万一があったときの、年金受取の手続きのために、2人はゲイを
装い偽装結婚します。しかし、詐欺を疑う捜査官(スティーブ・ブシェミ)
からしつこく調べられ、上手く騙しとおせるのか?
といったストーリーなんですが、おバカで楽しい!
ゲイを装う話なので、ゲイネタの笑いが多いです。ゲイの人が見たら、
どう思うのか知らないけど…。まあコメディとして、面白いです。
主演の2人の他に、家政婦のテレサ、結婚式場の神父、消防署の
同僚たち、ラリーの息子など、おもろいキャラがたくさん出てきます。
冗談きつすぎるよっていう場面も多少ありましたが(デブを火事から
救い出す場面とか…)、全体にかなり笑えて、私的には満足です。

そうそう、チャックが美しい女性にボーっとして"Nice meet to you"
だったか、とにかく語順が変な言い方をしたときに、ラリーが
「それって日本語?!」とかいうジョークがあって、面白かったです。
その後、日本語に聞こえる、滅茶苦茶な言葉(タモリの偽中国語みたいな)。
日本語に聞こえるサウンドってあるんだなーって、何か受けました…。
あと、アジア人と思われる、神父が「はい!」って日本語を言うのもおかしかった(笑)。

Sicko (2007) ネタバレあり

2007-07-01 23:43:40 | cinema
Sickoって精神異常者のこと。マイケル・ムーア(「華氏911」、「ボーリング
・フォー・コロンバイン」)の映画ってことで題名は知っていたけど(華氏911は
見てないんですが)、どんな内容なのかまではチェックしてなかったの。
だから精神異常者の話か何かなんだろーかと思ってみたけど、全然違って、
アメリカの健康保険制度についてのドキュメンタリーでした。

まずご存じない方のために説明すると、アメリカにはほとんどの先進国が実施
している、国民皆保険制度にあたるものがありません。なので、健康保険に
入っていない人というのが結構います。掛け金が払えないので。そういう場合、
病気または怪我で病院にかかった場合、実費が請求されます。そして、
アメリカの医療費は、日本の保険なし10割よりずっと高いことが多い。
なぜなら、最新の技術を使っている~看護婦等がかなりたくさんいる~人々
が医療事故の訴訟をよく起こすため、そのために医者がかける保険料が高い
~医療費が政府で決められていないので、医者の請求し放題、等等の理由
だと思います。

で、この映画では、「アメリカには国民皆保険がない」という問題を、他の国
(カナダ、フランス、イギリス、キューバ等)と比較して、真剣に、しかし面白おか
しく描いています。
指を2本事故で切断してしまった人が、繋げるのに薬指は12,000ドル(150
万円くらい)、中指は6万ドル(720万円くらい)かかるといわれ、中指はあきらめ、
薬指だけ繋げてもらった例が紹介されます(@アメリカ)。そして、その後、フランス
(だったかな、違う国だったかも)で同じように指を何本も切断してしまった人が、
全て、無料で、繋げてもらった例。
カナダ、フランス、イギリスは医療費がほぼ無料なんですね~。待ち時間が長い
とかいう悪評はありますが、この映画ではそれはあんまり描かれてなかった。
短いってことになっていました。特に、フランスが全ての面において素晴らしいって
いう描写になってました。政府が働く人の洗濯ものまで面倒見てくれるんだとか。

何か子宮の病気になった22歳の女性(病名ちゃんと覚えてない)が、その若さで、
そんな病気になる訳がない、という理由で保険支給を拒否されます@アメリカ。
彼女はカナダ国境近くに住んでいるので、カナダへ行き、カナダ人の友達の住所を
借りて、そこに住んでることにして、カナダの病院でタダで診察してもらいます。
マイケル・ムーアのいつもの思考の流れ(?)として、カナダはアメリカより良いじゃん!
ってことになるので、映画の終わりには、アメリカ人がカナダ人を引っかけるための
ウェブサイトも紹介されたりします(笑)。

主に論点として、保険会社→悪、政治家→悪、って感じです。保険会社が
利益を追求するために、既往症がある人への保険加入を拒んだりすることの
是非を内部告発的な手法であぶりだしてます。
保険に入っていても、救急で運ばれた病院は入ってる保険のネットワーク外の
ため治療してもらえず、転送されたけど間に合わず、命を落とした例とかも
紹介されます。
ヒラリー・クリントンが皆保険制度を導入しようと努力していますが、彼女も実
は保険会社からの政治献金をもらっているのだとか。でも、映画はヒラリー寄り
の姿勢かな。彼女が大統領に選ばれたとしても、実際皆保険制度が実施
出来るかと言うと、無理でしょうけども。

ムーアが、グアンタナモベイのアルカイダ捕虜収容所では、無料で素晴らしい
医療が施されているっていうのを知り、医療費に困っているアメリカ人(9・11
でのボランティア作業で粉塵を吸って肺等に障害が来てる人たちを含む)を
連れて、ボートでキューバを訪れます。捕虜収容所にはさすが入れないんです
が、キューバの医療制度が、アメリカより優れていることを発見します。

郵便や警察や消防や図書館は政府/自治体運営で出来るのに、なぜ健康
保険は出来ないんだ…って。確かにそうです。この、健康保険問題はアメリカで
一番おかしいところだよって私も前から思っていたので、この映画、より多くの
アメリカ人に見てもらいたいです。

日本は1割~3割負担(だよね?)があるけど、アメリカのように、医療費で破産
っていう話は滅多に聞かないんで、(確か高額医療払い戻し制度とかもあるよね)
この映画で紹介された医療費無料の国には及ばないかもしれないけど、
日本の医療制度は良いと私は思います。映画に出てきたフランス人のように、
私も病気になったら、日本に帰るしかないよね~なんて思いました(あはは)。
あ、あと、アメリカに観光に来られる際は、必ず旅行保険に入ってきて下さいね~。
こっちで救急で病院にかかると、破産するかもよ~。

日本でも8月公開だそうです。日本じゃあんまり見る人いないかな…?
ドキュメンタリーとして面白いんで(ネタばらししちゃったけど)、おすすめです。