絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

千葉のSさん 本のデッサン

2015-05-18 | 通信指導
千葉のSさんの本のデッサンです。



ここまで描いて見せてくれました。

トイレットペーパーと缶を描いて、これが三枚目です。

空気が描ける人だなあと思います。
形が描けるけど空気を描くのは難しい問題なのですが、このSさんは空気が描けます。

問題は、もう少しキリッとさせたいことです。

ここでは、本の存在感と文字の強さです。もう少し文字でキリッとさせたい気がします。

文字の描き方は、初めから強く描かないで、出発点と終点をしっかりさせて、初めは薄く描きます。
その際、文字も本の端の線と同じように、一点透視図法に則ります。
余白も重要です。印刷物は明らかに印刷できない部分があります。
だから、文字は、本の端の線と平行に空間が空きます。
それが、間違いなく描けたら、そこから筆圧を上げて、文字の黒さまで持って行きます。
だから、この状態で良いのです。ここから文字の黒さを増して、説得力を持たせるようにしていきます。



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香川のTさん モリエールのデッサン

2015-05-18 | 通信指導
香川のTさんが、モリエールのデッサンを始めました。
いま、二時間くらい描いたところだそうです。



石膏デッサンの模写としての4枚目です。

今回は、升目を大きくして、自分としては難易度を上げたとおっしゃっています。

模写をする場合は、お手本とデッサン用紙の両方に縦横の線を引いて、位置が狂わないようにポジション取りをお勧めしていますが、
描けるようになるに従って、そのラインがなくても比率が狂わないようになることが最終目標です。

最終的には実物を見て描くわけですが、その場合全体を捕まえるには、どことどこを抑えるのが重要かを判断します。
その重要ポイントをしっかりさせたら、そこを頼りに、他の位置も決めていきます。

余談ですが

私が人物などを描く場合も、まずは、フリーハンドでクロッキー的に全体の入り方を決めた後、重要なポジションを決定して、
それをメジャー代わりに使って、他の位置を決めるようにしています。

全身を描くときは、まずは顎の位置が重要です。
縦の関係を見る場合、全身の何分の一のところに顎が来るか?それは、何頭身の人物かという決め方です。
そして、次に、その頭の長さを一階分降ろすとどこになるか?二階分降ろすとどこか?
という感じで、ポジション設定をして、段々と他の部分を決定します。

ポーズによって、特徴的な部分が変わりますが、肘、手首、尻の下、膝、足首などが目安の位置になることが多いです。
そのように、縦の位置が決定したら、今度は、その部分の横の位置を決めていきます。
私の場合は、常に他の部分と比較して、どちらが右か左かを比較します。

基準になる縦線を決めて置いて、そこからどのくらい右か左かを比較します。
その時の、メジャーとして使うのは、常に、同じ場所にするとよいでしょう。
私の場合は、顔の縦の長さを使うことが多いです。
上下を決めるときに、顔の縦の位置を早めに決めてしまうので、メジャーとして使いやすいのです。

きちんと捕えられると、今度は、その長さを他の長さと比較しても矛盾がなくなります。

ーーーー
このデッサンは、今の段階では、顎の裏側のニュアンスが違っていると感じました。
もっと見上げた感じになるので、顎のラインをもっと正確にとアドバイスしました。








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