絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

FNさんの50号 続き

2015-05-13 | 絵画指導
FNさんが、50号の続きを見せてくれました。



奥入瀬風景です。奥入瀬の水は、このように白く見えるので、ちょっと知らない人は、こんなに白くないだろうと思いますね。

最終段階に入っていますが、葉の表現で苦労しています。

結局、風景は、木、葉、草、石、水、などが自然の空気の中で自然に存在するように描けるかどうかです。
それぞれのデッサン力が必要とされます。
そして、空気遠近法に則って、その前後関係が描けるかどうか?
また、全ての葉や草を描くわけにはいかないので、一枚づつ感じる部分をどこをどれだけ描くかという問題があります。

全ての葉を描かないなら、どうするか? 一部を見せて後は、ぼかしてもそれとわからせる表現です。
私は「塗る」と「描く」という言葉で分けますが、塗った部分が一部描いた葉によって、そこも葉であると感じさせればよい訳です。

この絵の場合は、どちらかというと描きすぎている部分があります。
また、一つ一つの葉が、お互いに同じくらいづつ離れていて、その隙間が全て同じに感じます。

もっと葉が重なっている部分、葉が葉に落とす影によって、はっきり見えない部分などを考える必要があります。

また、全てが平均的に見えるのではなく、割とボーっとしていても、その中に、数枚ピントの合った葉があることで、
その部分に説得力を持たせるという方法が良いでしょう。




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加須の I さん 50号完成

2015-05-13 | 通信指導
加須のIさんが、50号完成です。



最後は微調整ですが、背景の枯草の表現、右の紙袋の内側の明暗、バケツの影がいいちこの箱に落す影、手前の枯葉の一部をリアルにするなどをやってもらいました。

全てをリアルにすると、目がチカチカするので、どこをどのくらい目立たせるかという判断をしながらの生かす殺す作業です。

ここまで来ると、ただ写真の通りではなく、画家の考えが優先されます。
まるで、オーケストラの指揮者のような取り組みです。

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