絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

写楽殺人事件 

2015-05-07 | 読書
デッサン会を終えて、帰宅しました。

つづきを書くつもりが、忘れてしまったので、新しい文章にします。



高橋克彦さんの小説は、初めのうちは、いろいろな人が登場して、ごちゃごちゃするので、
私のようにインターバルのある読み方をしている人間にとっては、誰がどういう人だったのかがわからなくなります。
そのため、メモを取りながら読み直しています。

前回までのあらすじとでも題して、それを読んでから、続きを読みたい気分になりました。

写楽については、謎の人ということで、本当は誰だか不明というのが、結論だと思っていましたが、
先日、テレビを見ていたら、車さんという人が、浮世絵について面白く話されていて、写楽についても触れていたので、
興味を持ちました。その車さんによると、今では、写楽は誰だという定説ができているということでした。
私はその時は聞きましたが、メモを取らなかったので頭に残らず、誰だか言うことができません。

ただ、その車さんでも、その定説以外の考えを持っていらっしゃるそうです。

番組名も忘れてしまって、申し訳ないのですが、ただ、その車さんが写楽にも触れている「蔦重の教え」という本を
出版されていると覚えていたので、早速TUTAYAで購入しました。それも同時に読んでいます。

蔦重とは、蔦谷重三郎という人で、浮世絵版画などのプロデュースを行った人らしいです。

ーーーー
今読んだところでは、浮世絵とは、絵師と彫師と刷師の共同作業で、その大元に企画プロデューサーがいるということでした。
だから、絵師が自分一人で作り上げた物ではなく、その4者がいて初めて浮世絵版画になるということです。

そのことで、その4者の力関係として、重要度の比較から意見が分かれて、浮世絵の研究団体が論争を起こしているという内容でした。
そしてそこに片方の中心人物らしき大物が自殺をしたということが話の始まりです。

果たして、自殺か他殺か?殺人事件という題名ですから、他殺なのでしょうね。





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北斎殺人事件

2015-05-07 | 読書
ゴッホ殺人事件を読みおえて、感想を書いたら、北斎殺人事件という本もあることを教えてくれた方がいました。
それで早速読んでみました。



今度は、北斎が殺されたのではないかという説ではありませんでした。

小説ですから北斎の絵が殺人事件に絡んでいるということは想像した通りでしたが、その話に絡んで実際の北斎はどんな人だったのかという
ことについて、私は新たに知識を得ました。

もっとも私は日本美術についてはあまり勉強していないので、北斎については1~2冊読んだことがある程度です。
名前を30回くらい変えたとか、引っ越しを90回したとかだけは、知っていました。

今回知ったことは、北斎が隠密だったという説です。

つづく

私が思う北斎は町民であり、あまり裕福ではない絵描きという印象でしたが、
この本によると、どうも武士だったのではないか、しかも隠密のような疑いがあるというのです。絵師であることはもちろんですが、それを隠れ蓑にしての隠密。

貧乏絵描きというのが、絵描きとしての印象ですが、実はかなりの金持ちで裕福であった。
ただ、それを感じさせないのは、カモフラージュのため、また、稼ぐのも稼ぐが使うのも凄いということも指摘されています。
そして、旅の多さ。これは、当時旅をするのは、今で言えば海外旅行をするのと同様で、かなりの出費だった。

もし、ただの絵描きなら、行った先の絵を描かない訳がない。それが、行ったはずの場所の絵がなかったりする。もしかすると、本当は別の場所へ行ったのかもしれないという疑いが出てくるそうです。

また、旅の時期が、幕府にとって重要な出来事とあまりに一致しているということも隠密としての疑いの一つだといいます。

更に付け足すと、北斎の子供の一人は、事実隠密だったとか。

つづく

この本を読んで、高橋克彦さんは、「写楽殺人事件」、「広重殺人事件」も描いていることを知りました。それで、いま、「写楽殺人事件」を読み始めました。
実は、北斎を読んでいて、写楽の方が先に書かれたことがわかったのです。
読み始めてみて思うのは、北斎に登場した同じ人物が登場することです。
ですから、これは完全に、繋がっているものでした。
逆に読んだために、面白さが増している部分もあります。

それは、登場人物がどのような人であるかが、ここでわかるということです。
順番に読めば、何でもないことが、逆に読んだために、あの人はそういう人だったのかと
改めてわかることです。そして、その人の未来を私は知っているのです。
タイムマシンで過去へ行ったような読み方になるのですね。

つづく













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