けっこういい加減になぐり書き!

主に1日の〈聴いた・読んだ・こんな事あった!〉を備忘録代わりに書いています。

「文人悪食」 嵐山光三郎

2006-06-01 | 本と雑誌
6月になりました。
なかなか記事が書けません・・・ブログ記事更新って、なかなか難しいものですね。(苦笑)


久しぶりに本屋で、何か面白そうな本がないかな?と思いながら、当てもなくブラブラと探していると...見つけましたよ。



「文人悪食」 嵐山光三郎 著  新潮文庫

まずタイトルに魅かれてしまいました。
そして、手にとって裏表紙にある簡素な内容説明文?を読み、中身をパラパラと読んでみたら、正に私の嗜好と一致!
そのまま、レジへと向かいました。

夏目漱石、森鴎外、芥川龍之介、宮沢賢治、太宰治、三島由紀夫etc・・・の、日本を代表する文士37人の、食べ物の嗜好、食べ方等に関するエピソードを、その彼らの作品と結び付けて書いてあります。

いやぁ、これが面白い。
ちょっと悪趣味かも?ですが、他人の秘密を知る楽しみというか、文士の食に関する思ってもいなかった意外な一面がわかるのが面白いのです。
特に関心がない、名前しか知らない文士でも、この文章を読んだら嫌でも関心を持ってしまい、作品を読みたくなってしまう、そんな効果があります。

本当に、面白いです。
それぞれ、独特の食生活があり、それにまつわるエピソードに、驚いたり感心したり。
特に、泉鏡花のくだりは、潔癖症もここまで来ると病的で凄いよなぁ~と、思わず我が身を振り返ってしまいました、何故か。(笑)
登場する37人の「文人悪食」はどのような感じなのか・・・是非、読んで確かめてみて欲しいです。


決してワイドショー的なノリで、タイトルのように「文人」の「悪食」を暴くと言った、そのような内容ではなく、食卓を通じてのしっかりした人物&作品評論になっています。
気楽に読めるけど、後味も良く、しっかり心に残ります。


これ、お薦めです。
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