おぉ、今日は13日の金曜日ですね。(笑)
さて。
今回の記事は、月に1度の、困った時の?ポール・マッカートニーです。
一昨日、昨日・・・と、何故か聴きたくなって、ポールのアルバムの中でも不人気なアルバムと言われている『プレス・トゥ・プレイ/PRESS TO PLAY』(1986)を聴いていました。
で、その中に、ボーナストラックとして収録されている曲にハマってしまったのです。
「スパイズ・ライク・アス/Spies Like Us」
久しぶりに聴きました、これ!
当時はよく聴いていたものの・・・普段持ち歩いている携帯音楽プレーヤーにも入れていないため、最近では聴く機会は限りなく低い、今回みたいにアルバム『プレス・トゥ・プレイ』(後にボーナス・トラックとして収録)をCDプレーヤーに乗せないと聴かない曲です。
同名映画(邦題では『スパイ・ライク・アス』らしい)のテーマ曲です。スパイ物で、監督はジョン・ランディス、出演はダン・エイクロイド&チェビー・チェイスの2人です。この2人なので、当然ハチャメチャなスパイ・コメディものです。
音楽だけでなく、映画自体も「おおっ、ポールが主題歌を!」という理由で観たくなり、たまたまこの映画の招待試写会があり、それに見事当たって兄と共に観に行った記憶があります。
まあ、あの当時、映画「大逆転」や「ゴーストバスターズ」等に出ていたダン・エイクロイドが好きだったのもありますが。
(映画は、イマイチだったですね・・・)
「スパイズ・ライク・アス」は、1985年11月にシングル発売。ビルボードでは、チャートの7位まで上がりました。
単純明快な、悪く言えばワンパターンなフレーズの繰り返しの曲です。
全然メロディアスじゃないので、聴いて「わっ、ポールらしくない!」と思ったのが最初の印象でした。
この後に出る、リズム重視の“らしくない”アルバム『プレス・トゥ・プレイ』の予告編、と言えるでしょうか。(笑)
曲としては、サウンドとしてはハードな方で、個人的には嫌いじゃないタイプではあります。
全体的に、重厚なドラムのリズムに、エッジの効いたハードなギター、全体的に華やかなサウンド・・・当時(80年代)の流行のサウンドと言えるでしょう。
一言で表せば、ダンサブルでちょっとファンキー!ポールもノリノリで?シャウトしていますし!映画の主題歌だからか、ポール自身、割とハメを外して楽しんだ感じの出来です。どうやら、シンセを除けば、お得意の独り録音らしいし。
この曲で感じる遊び心・・・この点が、同時期に録音された『プレス・トゥ・プレイ』との作品群との、似ているけどちょっと違うところだと思います。
ポールの作品にしたら、映画の主題歌というのもあってか、けっこう派手めなアレンジが施されていて、かつロック色が強く感じられて良いのです。
本当にワンパターンの曲調なんだけど、ポールのボーカルと、ドラムが曲を引っ張っていく感じで、これが意外と楽しいです。
ドラムが強調されていて、それに絡むエッジの効いたハードなギターが心地好く、聴いていて楽しい。とにかくドラムが、やたら耳に残ります。
そして、エンディングが一気にアップテンポになるところが、聴いていてまた楽しい!映画の主題歌ならではでしょう。
後、この曲のPVは、けっこう観ましたね。映画同様、ジョン・ランディスが製作しているとか。
基本、映画の各シーンが散りばめられている中に、英国アビー・ロード・スタジオで撮影したという、ポール、ダン・エイクロイド&チェビー・チェイスが登場している・・・という作品。
これ2種類あって、大きくは変わらないのだけど、映画に出演している女優?がコーラス要員としてチラチラと映るバージョンの方がなかなか録画出来なかったのを覚えています。
最後は、ビートルズの『アビー・ロード』のパクリで終わるのが、セルフパロディで笑えました。(笑)
ポールらしくないサウンド展開!それが売り?だと思います。
その“らしくない”ために賛否両論ありますが、個人的には充分に許容範囲の「スパイズ・ライク・アス」です。
でも、正直言って、ちょっと書きなぐり感があり、決していい出来の曲ではないのも確かです。
私としては、ポールのそんな曲の方が好きですけどね。(笑)
上の写真は、12インチ盤です。
パーティ・ミックス、アルタネイティヴ・ミックス、DJヴァージョンの3種類と、シングル盤同様ウイングス時代の未発表曲「マイ・カーニヴァル/My Carnival」の、パーティ・ミックスが収録されています。
12インチ・ヴァージョンって、けっこう退屈なものが多いけど、この「スパイズ・ライク・アス」は割と楽しめる出来だと個人的には思います。
パーティ・ミックスは、曲と映画の台詞が上手い具合にミックスされているし、アルタネイティヴ・ミックスは、あの当時売れたパワーステーションのようなサウンドでカッコいいです!
と書いたところで、この「スパイズ・ライク・アス」・・・ポールのベスト盤にも収録されていないし、ボーナストラックで収録されていた『プレス・トゥ・プレイ』は、ポールのレコード会社移籍のあおりを受けて?現在廃盤中・・・。
聴こうと思ったら、中古CDを探して手に入れるしかないみたいですね。
それを思ったら、何とかしてくれよ!と思ってしまいました。