今日は、異常なまでに暖かい1日でした。
明日で11月が終わり、師走・12月になるというのに、最高気温23度って・・・やはり変だと思います。
先週の真冬並みの寒さといい、この暖かさといい、何かがおかしくなって来ていますね、どう考えても。(汗)
さて。
今日29日は、ジョージ・ハリスンの命日だとか。2001年だから、もう10年になるのか・・・。
ジョージと言えば、そのドキュメンタリー映画が公開され、かつ、その映像が早くも来月リリースされるみたいなので、ついつい予約しました。
豪華な限定盤はさすがに高価すぎて、普通のブルーレイ盤に。
ちょっと後ろ髪引かれますけど・・・無い袖は触れません。仕方ありません。
そんなわけで、今回はジョージの曲について書きたいと思います。
命日とあってしんみりした曲の方がいいかな、と思いましたが、逆に明るいポップな曲を取り上げたいと思います。
「愛に気づいて/Wake Up My Love」
1982年発表のアルバム『ゴーン・トロッポ/GONE TROPPO』の冒頭を飾る曲です。
このアルバム・・・ジョージがアルバムのプロモーションを一切行なわず、レコード会社も売る気が無く積極的に動かなかったのもあって、チャートアクションも全く振るわず&全く売れなかったという作品。
かつ、その内容がそれまでのジョージの作風とは違って、全編明るいポップというかトロピカルな雰囲気満載で、世間では失敗作と叩かれたというアルバム。
それらマイナス要因?のおかげで、今でも話題に上る事が滅多にない、ジョージのアルバムの中でも、もの凄く存在感が無いアルバムです。
実は・・・私、昨年までジョージのビートルズ解散以降のアルバムで聴いた事が無かった作品がありました。それが、このアルバム『ゴーン・トロッポ』です。
上記したような、世間でのあまりの評価の低さに加えて、昔このアルバム収録曲で唯一聴いた事があった、「アイ・リアリー・ラヴ・ユー」を聴いた感じが、あまりにも違和感あったので、いくらジョージとは言え聴く気にならなかったのです。
(アルバムが手に入りにくかったのもあるけど)
そんな状態でしたが、昨年秋に、ジョージのダーク・ホース・レーベル時代のアルバムが再発売された際に、買い揃える意味合いもあってこのアルバムを購入しました。
聴いて・・・「確かに、これはジョージらしくない!」「何てリラックスした雰囲気で、こんなに明るいんだ!変だ!らしくない!」
そう思いましたよ。
でも。
繰り返し聴いている内に、これって、決して悪くないと思うようになりました。
確かに、やはり「アイ・リアリー・ラヴ・ユー」とかは、これまでのジョージらしくない作風の楽曲(カヴァーらしいが)があり、違和感を感じてしまいます。
でも、それらも聴けないというほど悪くはないし、ジョージの違う一面が見えて楽しくもあります。
他の曲(特に後半)は、70年代後半のアルバム収録曲のような優しい雰囲気の曲もあり、聴いていて悪い感じはしません。まぁ、曲としては弱いかな・・・とも思いますが。
そして今回取り上げた「愛に気づいて」です。
このアルバムの中では、「ドリーム・アウェイ」と共に、最もポップで明るい曲だと思います。
決して時代のサウンドに迎合するようなジョージではないですが、そのシンセサイザーを響かせるサウンドは当時の80年代サウンドそのもの!イントロからキラキラした煌びやかなサウンドで、やはり「おいおいジョージ!」と思ってしまいます。
70年代中期までのジョージからは、とても考えられないサウンドです。
これに脱力してしまう、ジョージファンがいるのも納得です。
しかし、よく聴くと、これが結構頭から離れられない曲だったりします。
ジョージのジョージらしいボーカルも元気あるし、本人が弾いているというベースにもグッと来るし、印象的なシンセサイザーも決して嫌味がなく聴こえます。
そこまでポップに突き抜けているわけではなく、これ以上ポップにすると曲がチャラチャラ安っぽくなるという寸前で止めている、それがまたジョージの才能を感じさせます。
この時代にヒットしていたシンセ全開の楽曲群よりも、その使い方も含めて明らかにセンスがある!と思うのは、贔屓目でしょうか。(苦笑)
個人的に、このアルバム『ゴーン・トロッポ』の収録曲の中では、最も好きな曲です。
またアルバムに戻りますが・・・こうしてじっくり聴いてみて、何故全く売れなかったのか?と、ちょっと思ってしまうアルバムです。(プロモーションって大切なのか、やはり)
それほど、評論家筋からクソミソに貶される、否定されるほど出来が悪いアルバムとは思わないのですけどね...。
ジョージ、やはり良いです。
ジョンやポールにはない、人間的優しさを感じさせてくれます。
天国でもギター弾いているのだろうな。