Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「孔雀の羽の目がみてる」蜂飼耳著(白水社)

2007-04-16 | エッセイ・実用書・その他
「孔雀の羽の目がみてる」蜂飼耳(はちかい みみ)著(白水社)を読みました。
中原中也賞も受賞した詩人の蜂飼さんがつづる、身の回りの情景や心に残った書物を語ったエッセイ集。
『図書新聞』『週刊朝日』に連載されたものを中心にまとめられています。

臆面もなくぺろっと目の前で友人に授乳されてまごつく話、友人がりんご飴のリンゴの品種を聞き、その意外な一面にびっくり、和菓子屋の店主が惜しそうな手つきで引っ張り出すビニール袋。
私たちも日常体験しているようなささやかなできごとが、蜂飼さんの目で丁寧にすくわれています。
本について語っている章は本当に楽しそうで、「あたまの漂流」「月ノ石」などは私も読んでみたくなりました。