はじめてのマンドリン

ある日突然、マンドリンの音色に恋をした
初めて手にした時から、ささかやかな感動を綴っています

本「まぐだら屋のマリア」

2017-12-24 14:54:50 | 本・映画・ドラマ
原田マハさんの「まぐだら屋のマリア」を読みました。
感想など綴ってみたいと思います。


“尽果”バス停近くの定食屋「まぐだら屋」。
様々な傷を負った人間が、集まってくる。
左手の薬指がすっぱり切り落とされている謎めいた女性・マリア。
母を殺したと駆け込んできた若者。
乱暴だが心優しい漁師。そしてマリアの事をひどく憎んでいる老女。
尽果に流れ着いた紫紋が、周りの人々との関わりを通して、頑なだった心がほどけていく。
それは逃げ続けてきた苦しい現実に向き直る始まりでもあった…。
生きることを諦めた人が、再び生きる勇気を得る、、、物語。


最初、読み始めてから、ずっと、、気持ちが入り込めずに居た。
何故なら、紫紋くんが、生きることを諦めた理由、、というものが、
諦めるほどの事ではないように思えてしまい、そんなことで生きることを諦めず、、迷わず、
待っていてくれるお母さんのところへ、はやく帰ればいいのに…と、
心の底で、ずっと思っていたから。。。だと思う。

でも、物事のとらえ方や、生きる気持ちが萎えることって、
人それぞれだと思うので、その気持ちには横においといて、
気持ちの再生の物語、、として、読みました。

また、前を向いて歩いて行こう、、と思うようになれるには、
時間と、きっかけが必要だと思う、、けれど、紫紋くんにとっては、
マリアとの出会いであり、まぐだら屋で料理を作ることにより、
みんなに喜んでもらえ、自分の居場所、存在価値を感じることができたこと、
だったんだろうなぁと思う。

人は、誰かに必要とされないと、生きていけない生き物だと思っているから。

最後の何ページかは、涙なしには読めない、、、って思いました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 年賀状投函完了(^^) | トップ | 本「夜行」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本・映画・ドラマ」カテゴリの最新記事