我が国の無能政権であるなんとか政権 (名前忘れた) が処理水の海洋放出を閣議決定した。
閣議決定の「重さ」について私は知らない。
もう決定がひっくり返ることはないのかもしれない。
しかし、この閣議決定にはどうしても承服できないので、ここで反対理由を述べることにする。
なお、私は原発は、エネルギー安全保障の観点から、必要だと考えている。
原発の危険性をきちんと認識して対策を講じればいいだけの話だ。
以下に述べる私の海洋放出反対の意見は、すでに何年も前から首相官邸や経産省などにメールしてきた。
ヤフコメなどに何回も書き込んだ。
効果がなかったのは非常に残念だ。
***********************
以下、海洋放出に反対する科学的根拠を申し述べます。
トリチウムが放出するβ線はごく弱いものであり、
放射線量で評価するとほとんど無害なように見えますが、
有機物として体内に取り込まれた場合、その毒性は極めて強く、
致死量が1mmgという説もあり、
取り返しがつかない被害をもたらす可能性があります。
懸念されるのは風評被害というより、水俣病が想起される奇病の発生なのです。
なお、トリチウム水は植物に吸収されると、光合成により有機分子に結合します。
毒性に関する情報は、
https://blog.goo.ne.jp/kumagaya-sdp/e/ee5292eac42d604c9defa7c84d7ed25b
以下は、日本原子力研究開発機構の資料からの引用です。
https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_09-02-02-20.html
****
<大項目> 放射線影響と放射線防護
<中項目> 放射線による生物影響
<小項目> 生物効果の基礎原理
<タイトル>
トリチウムの生物影響 (09-02-02-20)
________________________________________
<概要>
将来のエネルギー源として計画が進められている核融合(炉)にかかわる環境・生物影響、とくにトリチウムの人体への影響が注目される。トリチウムはトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され人体にはきわめて吸収されやすい。また、有機結合型トリチウム(OBT)はトリチウムとは異なった挙動をとることが知られている。動物実験で造血組織を中心に障害を生ずることが明らかにされ、ヒトが長期間摂取した重大事故も発生している。(上記URLでは、詳細情報も添付されています)
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
なお、処分法の検討に先立って、
トリチウム水を分離する方法が検討され、
実施可能な方法が存在しないとの結論が出されました。
しかし、分離法の検討はずさんなものであり、承服できません。
再検討されるべきです。
分離法としては、蒸留法が実現可能だと考えます。
軽水とトリチウム水 HTO の沸点差は1.5度あり、十分に分離可能なのです。
軽水と重水の工業的分離プロセスにおいて蒸留法が部分的に実施されていますが、
物理的性質の類似性から、重水と トリチウム水のアナロージーは可能と考えます。
ただし、蒸留法は実施条件により実現可能性が大きく変化します。
100%のトリチウム水を得るということではなく、
処理水中のトリチウム水を10倍に濃縮するという条件で十分でしょう。
これにより、所要の貯留タンク容量が10分の1になります。
将来、核融合発電が実用化されるとき、トリチウムは燃料になります。
貴重な資源であり、捨てるのはもったいない。
多くの人が、海洋放出は安直な方法であり、容易に実施可能と考えられているかもしれませんが、それは必ずしも正しくありません。
ちょっとした計算をしてみましょう。
タンク内の処理水と新たに発生する処理水を合わせて、処理量は20t/hrになるとしましょう。
これを1000倍に希釈するには2万t/hrの海水を汲み上げる必要があります。
極めて大量であり、 超大型のポンプが必要です。
これを給水口から離れた場所に放流しなければなりません。
大掛かりな海中土木工事が必要です。 実施まで2年の歳月が必要とされるのはこのためでしょう。
こういわけで、放流は必ずしも安直な方法ではないことがご理解いただけると考えます。
**************
参考文献
The Outline of the Handling ofALPS TreatedWaterat Fukushima Daiichi NPS (FDNPS)
トリチウム水タスクフォースについて
トリチウム分離に係る工業技術
トリチウム分離技術の検証のための実証事業
閣議決定の「重さ」について私は知らない。
もう決定がひっくり返ることはないのかもしれない。
しかし、この閣議決定にはどうしても承服できないので、ここで反対理由を述べることにする。
なお、私は原発は、エネルギー安全保障の観点から、必要だと考えている。
原発の危険性をきちんと認識して対策を講じればいいだけの話だ。
以下に述べる私の海洋放出反対の意見は、すでに何年も前から首相官邸や経産省などにメールしてきた。
ヤフコメなどに何回も書き込んだ。
効果がなかったのは非常に残念だ。
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以下、海洋放出に反対する科学的根拠を申し述べます。
トリチウムが放出するβ線はごく弱いものであり、
放射線量で評価するとほとんど無害なように見えますが、
有機物として体内に取り込まれた場合、その毒性は極めて強く、
致死量が1mmgという説もあり、
取り返しがつかない被害をもたらす可能性があります。
懸念されるのは風評被害というより、水俣病が想起される奇病の発生なのです。
なお、トリチウム水は植物に吸収されると、光合成により有機分子に結合します。
毒性に関する情報は、
https://blog.goo.ne.jp/kumagaya-sdp/e/ee5292eac42d604c9defa7c84d7ed25b
以下は、日本原子力研究開発機構の資料からの引用です。
https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_09-02-02-20.html
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<大項目> 放射線影響と放射線防護
<中項目> 放射線による生物影響
<小項目> 生物効果の基礎原理
<タイトル>
トリチウムの生物影響 (09-02-02-20)
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<概要>
将来のエネルギー源として計画が進められている核融合(炉)にかかわる環境・生物影響、とくにトリチウムの人体への影響が注目される。トリチウムはトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され人体にはきわめて吸収されやすい。また、有機結合型トリチウム(OBT)はトリチウムとは異なった挙動をとることが知られている。動物実験で造血組織を中心に障害を生ずることが明らかにされ、ヒトが長期間摂取した重大事故も発生している。(上記URLでは、詳細情報も添付されています)
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なお、処分法の検討に先立って、
トリチウム水を分離する方法が検討され、
実施可能な方法が存在しないとの結論が出されました。
しかし、分離法の検討はずさんなものであり、承服できません。
再検討されるべきです。
分離法としては、蒸留法が実現可能だと考えます。
軽水とトリチウム水 HTO の沸点差は1.5度あり、十分に分離可能なのです。
軽水と重水の工業的分離プロセスにおいて蒸留法が部分的に実施されていますが、
物理的性質の類似性から、重水と トリチウム水のアナロージーは可能と考えます。
ただし、蒸留法は実施条件により実現可能性が大きく変化します。
100%のトリチウム水を得るということではなく、
処理水中のトリチウム水を10倍に濃縮するという条件で十分でしょう。
これにより、所要の貯留タンク容量が10分の1になります。
将来、核融合発電が実用化されるとき、トリチウムは燃料になります。
貴重な資源であり、捨てるのはもったいない。
多くの人が、海洋放出は安直な方法であり、容易に実施可能と考えられているかもしれませんが、それは必ずしも正しくありません。
ちょっとした計算をしてみましょう。
タンク内の処理水と新たに発生する処理水を合わせて、処理量は20t/hrになるとしましょう。
これを1000倍に希釈するには2万t/hrの海水を汲み上げる必要があります。
極めて大量であり、 超大型のポンプが必要です。
これを給水口から離れた場所に放流しなければなりません。
大掛かりな海中土木工事が必要です。 実施まで2年の歳月が必要とされるのはこのためでしょう。
こういわけで、放流は必ずしも安直な方法ではないことがご理解いただけると考えます。
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参考文献
The Outline of the Handling ofALPS TreatedWaterat Fukushima Daiichi NPS (FDNPS)
トリチウム水タスクフォースについて
トリチウム分離に係る工業技術
トリチウム分離技術の検証のための実証事業