イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

イギリスにもある家庭の味バージョン!懐かしの昭和の味、スパゲッティ・ナポリタン

2020年08月03日 08時00分00秒 | 英国の食べ物、飲み物
懐かしの、スパゲッティナポリタン


冷蔵庫の中にあった前日にゆですぎて余ったスパゲッティを使って作りました。
ホットドッグ用のソーセージ、緑のピーマンも使った「本格派」です。
(残念、マッシュルームは切らしていました)

子供の時に食べて以来、40数年ぶりの懐かしい味でした。

実はずいぶん前に初めて自分で作って夕食に出してみたことがあります。
絶大なる不評でした。
(夫がベジタリアンなのでスカスカした肉なしソーセージを使いました)

イギリス人は食卓で調味に使うケチャップとタバスコ・ソースを調理には使いません。
パスタを油で炒めるのも夫に「キモチワルイ」と言われました。
子供の時はケチャップが大好きだった息子にも「悪いけど、奇妙な味」と言われました。

スパゲッティナポリタンは、戦後、横浜のホテルで作られ始め、全国的に広まった(起源は諸説あり)日本独自の料理だということを知らない人はいないと思います。

私が大人になってからも日本の「洋食屋」や喫茶店の定番だったのですが、バブルの頃の若い人たちにはキッチュでダサくて品のないイメージがあり、「食べたい」なんて全く思いませんでした。
今また人気が復活、「昭和レトロ」な味の代表である、と最近何かで読んで突然作って見たくなったのです。
お料理ウェッブにもたくさん作り方が投稿されていました。

さて.....


イギリスにもナポリターナ Napolitana という、トマトベースのクリーミィなピンクのパスタソースがあるのをご存知でしょうか。
写真☝のシュワルツ社のインスタントの粉末ミックスに牛乳とバターを混ぜるだけで簡単に作れます。



Napolitana で検索すると英語のレシピがぞくぞくと出てきます。
イギリス独自のレシピかどうかは確定できなかったのですが、イギリスでとても人気があるのは確かです。

シュワルツ社のこの Tuna Napolitana ミックスをはじめ、ほとんどのクリーミィなナポリターナは缶詰のツナと混ぜられています。

袋にのっているのは「缶詰のツナを混ぜてゆでたてのスパゲッティにからめたピンクのソース」の出来上がり写真です。
私はこのピンクのソースをパスタと缶詰のツナと混ぜて、チェダーチーズをかけ、オーブンで焼くパスタ・ツナ・べーク pasta tuna bake のナポリターナ版を作りました。



パスタと缶詰のツナをベシュメル・ソースに浸し、おろしたチェダーチーズをかぶせてオーブンでこんがりと焼くパスタ・ツナ・べークはイギリスの定番家庭料理です。



トマトベースのパスタ類にかけるソースのことを本国イタリア以外の国ではナポリタン/ナポリターナ/ナポリ・ソース というそうです。

(調べました!);
缶詰のツナと混ぜて食べられるクリーミーなタイプではなく、ハーブを入れ煮つぶしたトマトのソースが本場、イタリアのナポリターナだそうです。
イタリアではトマトソースはただ単に「ソース」を意味する la salsa とよばれるそうなのですが。

イタリア中で食べられている基本的なソースだということなのになぜ(イタリア国外では)「ナポリの/ナポリ風の」というのかと言えば.....
新大陸(南米)原産のトマトがヨーロッパに持ち込まれたとき、はじめて上陸したのがナポリだったからだそうです!

シュワルツ社のツナ・ナポリターナ ソースを使って作った取り分けたパスタ・ツナ・べークです。


どこがナポリターナ(トマトベース)だ?というぐらいトマトの赤みが消滅しています。
ただのパスタ・ツナ・べークではないか?!と言いたくなるのですが.....
ちゃんとトマトとバジルとオレガノの薬味が効いた濃厚な味でした。






コメント (2)
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イギリスでは異例の暑さ、こんな日に法制化されたマスクをして外を歩く人がいるのか?!.....いない

2020年08月01日 09時00分00秒 | 気になる出来事、社会情勢
7月最後の日、昨日のストックポートの最高気温は32度、晴天でした。


今年に入って最高の気温です。
イギリス南部は35度まで上がったそうです。

わざわざ、暑い屋外に出て日陰で長く伸びるダレダレネコのホレイシオです。


今日の話題はネコではなくて、フェイス・マスクです。

7月24日からイングランドでは店など屋内の公共施設に入ると時は顔を覆うことが義務付けられました。




罰則を伴う法制化です。

暑い午後、息子を無理やり引き連れて(家にいるとゲームばかりしているので)大型スーパー、テスコに1週間分の買い出しに出かけました。



息子がしているのは私の周りでは最も多く見かける、黒のリユーザブル reusable (洗って使えるタイプ)のフェース・マスクです。
伸縮性のある生地でできています。

(後で気がついたのですが上の写真を撮った時は上下逆でした!)

前日、夫が近所のコンビニで2ポンド99ペンスで買ってきました。


マスクの着用の義務化が始まる少し前から薬局、コンビニに限らずニュースエージェント(タバコやお菓子、日用雑貨も売る新聞雑誌店)や文具店などでもサニタイザー(殺菌ジェル)、殺菌濡れティッシュ、使い捨て手袋などといっしょに、箱入りシングルユース single use (使い捨て)と、この黒のリユーザブルのフェース・マスクが売られています。

パッケージが意図せずにレトロキッチュです。


FASHON FACE MASK ....なんだかうさん臭いですね。


真夏でも25度を超える日が4~5回あるかないかのイギリスで30度超は異例の暑さです。
屋外でマスクをしている人は皆無です。
それでも、安全対策を比較的きちんとしていることで知られるスーパーマーケット、テスコではすべての客がマスクを着用していました。





入り口でショッピングトロリー(手押し車)の持ち手部分に殺菌スプレーをかけて拭いてくれるスタッフが、マスクをしていない客が入ってくるのをけん制していたのでしょう。

ちなみに、私たちが買い物を終えて出ていく時には入り口には誰もスタッフがいませんでした。
各自が自由に使えるよう、殺菌スプレーのボトル、紙タオルなどをのせたテーブルが置いてあっただけです。

マスクをしていない客も素通りできたはずです。

テスコの駐車場に車をとめたまま、私たちは暑苦しいタウンセンターで買い物をしました。

昨日入ったストックポートの大き目のチェーン店はすべて冷房完備でした。
暑い日に冷房の効いた店内に入って汗がサーッと引く快感、本当に久しぶりです。

暑い夏が短く、真夏日が少ないイギリスでもここ数年、冷房をかける店が増えてきています。

冷房の効いた涼しい店の中ではかろうじてマスクをしていられます。
(ただし、中に入ったとたんはずす人、鼻を出している人、人と話す時に下にずらして口から外す人などが かなりいましたよ!)

でも外に出たとたん、みな直ちに外してポケットやバッグに入れているようです。
バギー(ベビーカー)の持ち手に引っ掛けている人やへこんだ内側を手にかぶせてクルクルまわしている人もみかけました。

日本では、むやみにつけたり外したりしてはいけない、耳にかける紐しか触ってはいけない、内側に触れてはいけない、専用のバッグ等に入れなければならない、などという きまりを、ほとんどの人が守っているらしいですね。
イギリスで気にする人は皆無です。
品薄で手に入らないわけでもないのにシングルユースのマスクを何回も(洗わずに)使う人も多いようです。

私は水玉模様が気に入って買ったベトナム製のリユーザブルを外した時は顔にあたる部分を内側に折って耳にかけるゴム紐で手首に巻き付けています(ダメですか)。

ニュース番組で公衆衛生の専門家が「マスクの貸し借りをしてはいけない」と言っていたので、する人もいるのでしょうね。

日本は連日このぐらい暑いはずです。いえ、もっと暑いでしょうか。
それでもほとんどの人が屋外でもマスクをしているらしいということに驚かされます。(ニュース映像などでも見ます)
南米やインドももっと暑そうですが、都市部などではやはり屋外でも皆マスクをしていますね。

たしかに東京もインドや南米の都市部も共通して人の行き来が多く、屋外でも安全ではないように思えるのでしょう。
でも、南米やインドなどはあの高い感染率と医療制度の不備などで不安ももっともなのですが、感染者数が(増えてきているとはいえ)とても少ない日本で暑いさなか、屋外で全員がマスクをしているのは不思議な光景にうつります。

現在イギリスでは「マスクは屋内でするもの」という概念があるようです。
法的に着用が義務づけられているのは不特定多数の人が寄り集まる屋内空間だけなのですから。

寒くなれば、自分の吐く息で顔がじっとり温まるマスクを屋外でも着用し続ける習慣が意外とかんたんに根付くかもしれません。

イギリス人が すぐにまた別の店に入るはずなのに外に出たらすぐにマスクを外す理由は「暑い、煩わしい」だけではなく、「顔をできるだけ陽にさらしたいから」だと私は思います。

マスクをする習慣が1週間前に始まったばかりの国なのです。

「店内で飲食ができる」ようになったコーヒー・チェーン店、コスタで.....


2mの間隔をとって並び、アイスト・コーヒーとチョコレートとミントのスラッシュ(みぞれのようなじゃりじゃりドリンク)を買って、外のベンチで飲みました。


暑い日に冷房が効いている店内で座って飲まなければドリンクにお金を払うのは惜しい、と思うケチな私ですが...

店内でマスクを外して飲食するには、店番号を入力して連絡先を登録しなければならないらしいのです。


感染者がこの店で飲食したことがわかればその日に店内にいた人をすべて追跡できるようにするためでしょう。

めめ、めんどくさ~い。
それでも若い女性2人がスマートフォンで手続きをして座って優雅にテーブル席でコーヒーとケーキを楽しんでいました。










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