イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

元首相が暗殺された国外ニュースどころではない次期首相の選出開始の英国の暑い、暑いここ数日

2022年07月11日 07時41分13秒 | 英国の、生活のひとコマ

暑い日が続きます。

週末の2日間とも気持ちの良い晴天でした。日曜日と月曜日は気温が30℃越えの真夏日でした。

写真は前回に引き続き、ネコの極楽(うちの庭)と、近所の商店街、Bramhall Village の夏祭りです。

ボリス・嘘つき・不誠実・ジョンソン首相の辞任表明、日本でも関心が高かったはずですが、翌日の安倍元首相の暗殺事件ですっかり飛んでしまいましたね。

その日は1日中「ボリスの後任は誰だ」予測で、他国の元総理狙撃事件どころではありませんでした。

早朝から亡くなるまで2回だけ、安倍元首相狙撃事件のニュースを目にしました。

なぜか安倍の現役時代の活躍シーンとして「天皇陛下バンザーイ」シーンと狙撃直前直後の映像を編集した、同じニュースリールでした。

亡くなってからは亡くなることを予測して用意していたらしいちょっと長めの、きっちりと編集されたミスター・アベの功績ビデオが午後いっぱい、繰り返し「ボリスの後任は誰だ」報道その他の間に1時間に1回ぐらい放送されていました。

昨日は、さすがの私もニュースに飽きたので朝、夕方、深夜しかテレビをつけませんでしたがアベのニュースを全く聞きませんでした。

さて、現在の国花を挙げた関心事、次の首相選出について、です。

保守党内のいずれも内閣の要職経験者の12人が立候補しています。全員40、50代で、若いですね。

女性が5人、非白人が7人、女性の非白人が3人。

元労働党員で現在も熱烈な労働党支持者のうちの夫は「(保守党なんて)全員イヤだ、もう誰でもいい。解散して総選挙が一番いい」と言っているのですが、ミーハーな私は「誰か1人をどーうしても選ばなければいけないのなら...」と真剣に考えています。

私もどうせ大っ嫌いな保守党内の内輪の後任決定です。政見や経歴などはもうどうでもよく、思いっきりミーハーに、「できれば白人男性ではない方がいい」と思っています。根拠は...ありません。

あえて言えば、すべての人にチャンスが与えられているはずの英国で長年の白人男性優位の伝統を振り切って世界にお手本を示してほしい、とでもいうところでしょうか。

「ボリスの内閣で働くのはイヤだ」と辞表をたたきつけてボリス辞任表明のきっかけを作った大臣2人も有力候補です。

グレーター・マンチェスター内、ロッチデール区選出の元保健大臣、サジド・ジャビド Sajid Javid(ハゲ)と、弱冠41歳の元大蔵大臣、リシ・スナク Rishi Sunak 。

スター・ウォーズ大ファンでしられるこの仲良しコンビが首相選出レースの先頭を切っていると思われます。

どちらも、出身階層は違いますが「アジア(インド・パキスタン・バングラデッシュ)系」で、白人でないのに注目です。

内閣のトップ職である大蔵大臣と、パンデミック下の保健大臣(前任者の不祥事でバトンタッチしたため着任はけっこう後ですが)の2人は、国民への認知度と頑張りぶりのご披露度で群を抜いています。

何回かの党内投票で一定の票数を獲得できなかった候補者を切り捨てていき、来週末までには2人に絞られ、多数決で決まるはずだそうです。

個人的にはスナクに興味津々です。

長身の二枚目で、超エリート・パブリック・スクールのウィンチェスター・カレッジからオックスフォード大学に進んだ教育エリートです。

ここ最近は、英国の銀行口座に莫大な資産があるにもかかわらず、英国に住んでいないことになっていたので税金を払っていなかったインドの大富豪の娘を妻に持ち、「労働者階級に友達がいない」とインタビューで答えた13年前のビデオが発掘され、ロンドン内に複数の不動産とジャグアを含め高級車を4台所有、等々のお金持ちぶり、特権階級ぶりが次々と明かされてきました。

いずれも国民の経済的窮状を理解できる国家財政を担う政治家にとって冷や汗ものの「マイナス」エピソードです。

夫はスナクが嫌いです。物腰はさわやかですが労働党支持者に嫌われる要素たっぷりのスナク、応援したくなります。

本当はやっぱり総選挙で政権交代してくれたら一番いいのですが。保守党の中から1人って言われると面白半分にスナク...ってところでしょうか?

ところで、ボリスはバッキンガムシャーにある首相の公別邸、「チェッカーズ」で今月末、大規模で豪華な結婚披露宴を開く予定だったそうなのです。

辞任表明後、タブロイド紙にすっぱ抜かれました。

パンデミックが一時的に緩和された2021年に教会で地味な挙式を挙げて官邸で身内だけのパーティをしたジョンソン夫妻です。金遣いが荒いと言われている若い妻がそれで満足できるとはあまり思えなかったので... 納得です。

花嫁のヒッピー風のウェディング・ドレスと、花嫁の花冠の花を一輪ボタン穴にさしたボリスの普通のスーツ姿、官邸庭での記念写真は質素で好感が持てたものなのですが、それで終わりではなかったのでした!

国賓の接待にもつかわれる17世紀の大邸宅、チェッカーズでの首相と家族の滞在やパーティの費用(おもに人件費)は全て国家予算=税金で賄われます。パーティのケータリングや楽団とか(?)のエンターテイメントは首相もちだそうですが...

1年も前から計画していたそうで、首相の座に執着した理由の一つはこれか?!と思わせられるみっともないエピソードでした。泣く泣くキャンセルしたようです。

...暑いです。

暑いからこそ肌をさらしてわざわざ日向をほっつき歩く英国人には毎年呆れて言葉もありません。

ニュースではキャスターが「熱波をお楽しみでしょうか」とあいさつをします。灼熱の海辺の海岸を取材する記者に「1分だけでも変わってもらいたいものです」なんて言います。

コンビニエンスストアに牛乳を買いに行ったら、クルマをとめて日光を浴びるために外に出てきたタクシーの運転手に「この暑さをせいぜい今のうちに楽しもうぜ」と声をかけられました。私は「暑いからさっさと家に帰るね」とシラケた返事をしました。

30℃をちょっと超えたぐらいで弱音を吐いては、外出先でもマスクを外さない酷暑の、しかも蒸し暑い日本の皆様に顔向けができませんが、暑くてぐったりです。そして例の、日に当たると肌に現れる赤いブツブツが出てきてしまいました。

なぜか空気が乾燥している真夏の英国にいる時にだけ現れる謎の症状です。

蒸し暑くて日かげに入っても汗のひかない日本にいる時は、これにかからないのはどういうわけでしょうか。

 

 

 

 

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