イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

 クラフトの力!社会正義を訴える緑のハートの集まりと、たぶん何も訴えてはいない、かわいく無秩序な小空間。

2022年02月26日 08時30分23秒 | 気になる出来事、社会情勢

国道A6沿いの業務用ペンキ店の駐車場の花壇で見かけた...

 

毛糸で編まれた緑のハートの数々。

手縫いの布製も混ざっています。

 

おなじみの、不気味な木彫りのフクロウのヴェーラがいる極小自然保護林の囲いにも...

 

手作りの緑のハートが等間隔で下がっていました。

 

お手製のポプリみたいなこの手芸プロジェクト、何なんだろう。

ハート型の葉を三つくっつけた緑のシャムロック(カタバミ)がシンボルのセイント・パトリックス・ディ(3月17日です)とは関係ないか...

聖パトリックはアイルランドの守護聖人です。

 

あら、よく見たら説明書きがありました。

 

地球温暖化をストップさせるのを目的に、連合王国すべてのエリアにまたがって活動している環境保護団体のキャンペーンのようです!

クロッカスが咲きそろってきました。

 

すぐそばの小さな商店街の郵便ポストには...

 

おそらく何の主張もない、道行く人を楽しませるだけの目的のかわいい飾りをのせたのかぎ針編みネット帽をかぶっていました。

 

えーっと、クリスマス・モチーフですよね?

赤白のキャンディー・ケーン(ねじり棒の飴)とヒイラギの花と実で飾られたお菓子の家(?)がすごくクリスマスっぽいのですが、さすがに2月の終わりまでクリスマスの飾りを残しておくとは思えないし...

そう言えばリスマス前にはなかったような...

 

雪景色ではなく花盛りなので春のモチーフかもしれません。

ひっくり返ってお腹をこちらに向けているのはヒツジです。起こしても起こしてもすぐにひっくり返った姿勢に戻ります。

たてがみを風になぶられたライオンの頭部に見えるのは手で起こしてみて分かったのですがハリネズミのようです。

たてがみをお尻に向かってなでつければしずく型のハリネズミに見えます。

 

手編みやかぎ針編みで、公共の場所の公共物を覆う「クラフト・ゲリラ」活動が世界中で盛んだそうです。

無機質な都市空間に彩りと温かさを添えるほのぼのプロジェクトらしいのですが、小都市ストックポートのはずれの小さな商店街にまで活動が広がっているなんて、何だかうれしくなりました。

 

話、戻って緑のハートです。

手作りの暖かい表現に社会正義の思いがこもっているのがいいですね。

国中に緑のハートがあふれれば、企業や政府は大勢の意思を無視するわけにはいかなくなるでしょう。

町に出てプラカードを持って行進する堂々とした抗議活動も意義がありますが、手作りの小物を集めての無言のアッピールにも静かな説得力があります。

道路を封鎖して警官隊と小競り合いになる環境問題への抗議活動がヒンシュクを買っています。

それじゃダメだってば!

 

コメント (2)
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