「大白蓮華」で好評の連載が書籍に――「日蓮門下の人間群像」上巻が6月に発刊 2020年4月3日
- 南条時光、富木常忍、阿仏房夫妻など21回分を収録
『日蓮門下の人間群像――師弟の絆、広布の旅路』上巻が、本年6月に発刊されることが決まった。
これは、2017年4月号から「大白蓮華」誌上で好評連載中の企画を、21回分収録したもの。
南条時光や富木常忍、妙一尼など、日蓮大聖人を師と仰ぎ、妙法流布に生き抜いた弟子に光を当て、その実践の姿や師弟の交流を紹介する。また、関連する池田大作先生の講義なども掲載される。
「此の法門を申すには必ず魔出来すべし魔競はずは正法と知るべからず」(御書1087ページ)――全民衆の幸福を願い、立正安国の闘争を貫かれた大聖人の御生涯は、2度の流罪など命に及ぶ大難の連続だった。
多くの弟子たちもまた、さまざまな圧迫を受けた。
流罪地の佐渡にあって、阿仏房・千日尼夫妻と共に、大聖人を命懸けで守った門下に国府入道夫妻がいる。
大聖人はつづられている。
「国府入道夫妻は、私が佐渡国にいる間、人目を忍んで夜中に食べ物を届けてくださいました。ある時は国からの処罰も恐れず、日蓮の身代わりにさえなろうとしてくださいました」(同1325ページ、通解)
自らの危険も顧みず赤誠を尽くした弟子たちのことを、流罪を赦免になった後も、大聖人は決して忘れることはなかった。
疫病が日本中に広がっていた1278年(弘安元年)7月に認められた御書には、佐渡の国府入道夫妻と阿仏房夫妻の身を深く案じられていたことが記されている。
――身延の大聖人のもとを、突然、阿仏房が訪ねてきた。阿仏房を見つけた大聖人は、「千日尼御前はご無事でしょうか」「国府入道殿はどうであろうか」と問われた。
これに対して阿仏房は、皆が無事であることを報告し、「国府入道は、私と一緒にこちら(身延)へ向かいましたが、早稲刈りの時期が近づき、手伝ってくれる子どもがいないため、やむなく引き返しました」(同1314ページ、通解)と語る。
遠い道のりを越えて身延を訪れた阿仏房と、やむを得ず引き返さざるをえなかった国府入道。二人の思いをくみ取った上で、大聖人は、門下の無事を知って安堵した心境を「死んだ父母が夢の中に現れ出たのを見て喜んでいるような気持ちです」(同ページ、趣意)と仰せになっている。
どんなに遠く離れていても、弟子の健康と安穏を祈り、励ましを送り続ける大聖人――その深き慈愛に触れ、阿仏房夫妻と国府入道夫妻は感激し、奮い立ったことだろう。
池田先生は、佐渡流罪中に大聖人を命懸けで守り抜いた両夫妻についてつづっている。
「師匠だけに苦労させておけるものか。師匠の分まで、自分が代わりに難を受けたい――そういう心だったのです」「国府入道たちの誉れは永遠です。末法万年尽未来際まで、全人類から忘れられることなく、たたえられていくにちがいありません」
時代を超えて輝く、師弟の闘争劇と門下の宿命転換のドラマ。私たちに無限の勇気と希望を送る一書である。
※発売日や価格は、今後決まる予定です。
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