〈池田先生と共に 希望・勝利の師弟旅〉 新鮮な友と友の輪を広げよ2021年10月5日
60年前(1961年)の10月5日、世界の「立正安国」の道を開く一念で、私は欧州に降り立った。東西冷戦の象徴たる「ベルリンの壁」が造られて2カ月後である。
同志は少なかった。だからこそ「一人」を大切に、「一対一の対話」を重ねた。
善き人を見つけ、善き人と繫がる。それが未来への希望の光源となるからだ。
日蓮大聖人は、若き南条時光に仰せになられた。
「一切の事は国により時による事なり、仏法は此の道理をわきまうべきにて候」(御書1579ページ)
私たちは、欧州は足元を固めながら、じっくり信頼を深めようと語り合った。
欧州の友は、「私自身が創価学会だ」との自覚に立ち、「どんな苦戦を強いられようが、必ず勝って、広布の凱旋門をくぐる」という信念を分かち合ってくれた。60星霜を経て、欧州の地涌の陣列は16万を超え、コロナ禍にあっても、模範の市民として尊き貢献を果たしている。多彩な国土を超えて「欧州は一つ」と、異体同心の団結が輝き光る。
欧州の学術を探究して「人道的競争」を展望された先師・牧口先生、そして欧州の分断を憂慮し「地球民族主義」を主張された恩師・戸田先生も、喜び見つめておられるに違いない。
◇ ◆ ◇
欧州初訪問の日、デンマークに到着した私のもとに、日本の青年リーダーが駆けつけてくれた。彼は技術者として欧州出張中に、時間をやりくりして飛んできたのだ。求道の心がうれしかった。
私は「一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ」(同970ページ)を拝し、時は「今」だ。君でなければできない戦いを! その中で自分を鍛え、永遠の福運を積みゆけと励ましを送った。彼は期待に応え、同志と共に、平和の天地・広島と中国の人材山脈を築いてくれた。
祈りを込めた、一人との出会い、一回の語らいから、無量の価値が生まれる。
◇ ◆ ◇
さらに40年前(1981年)、フランス青年部の大会に寄せて、パリの地下鉄で移動しながら一詩を口述したことも懐かしい。
「多くの新鮮な
友と友の輪を広げながら
老いたる人も
悩める人も
求める人も
悲しみ沈む人も
すべての人の心に
光を当てながら
すべての人の喜びを
蘇生させながら
我らは絶えまなく
前進しゆくのだ」
今、この生命連帯の友情の松明を、欧州も日本も世界も、青年が高らかに掲げて、対話を繰り広げている。
◇ ◆ ◇
季節の節目は、特に健康に留意していただきたい。
若き日、私は恩師から、「地涌の菩薩は、もともと頑健なのだ。頑健なりと決めて祈るのだ」と指導された。全同志が頑健なる地涌の大生命力を涌現させ、一切の病魔に打ち勝てるよう、妻と強盛に題目を送っている。
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