いっぽいっぽまたいっぽ

今年度44歳。14年前に地元の役所に就職した田舎者が、巨大組織で働きながら、日々思うことを綴る日記です。

交渉力とは・・・5

2010-02-04 00:06:18 | 日記
今日もSさんの話になります!

(飽きた方、すみません・・・)

ただ、今日早速議員さんから連絡をいただきました。



係長と一緒に、議員さんの下へ。

そこには先日電話で大喧嘩したSさんがいました。

(気まず~・・・)


わたしはすまなさそうな態度で、

ずっと伏し目がちで、

余計なことは一切口に出さずにいました。

Sさんと目を合わし、一瞬でも感情的になって、

面倒なことになることは、絶対したくなかったので、

意見を求められる時以外は、ずっと沈黙を貫きました。



議員さんは女性で高齢の方ですが、

酸いも甘いも噛み分けているといったベテランな感じで、

Sさんに同情し、共感しつつも、

「あんたも悪いことしたのだから、そこはちゃんと認めなさい!」

などとビシッと言っていました。


係長も生活保護についてはベテランなので、

端的に、説得力のある話をしてくれて、

議員さんもSさんも、ただうなずくばかりでした。



結局、上同士の調整で、

返済額については見直すことに決定。

頭金のような形で、最初にドカッとまとまった額を返して、

その後毎月何万円かずつ返していくということで、

課で協議することに。

Sさんも観念したのか、

止むを得ないような様子で首を縦に振りました。



ほっ・・・



長いトンネルから、ようやく抜け出せそうな気がします。

ここまで来るのに、

ない知恵を絞り、周りからのいろんなアドバイスに迷い、

Sさんを納得させられなかった自分に落ち込み、また悔しく、

どこか悶々としていました。



気が抜けたせいか、

ちょっとのどが痛くなりました・・・

気を緩めず、最後までしっかりと対応していきたいと思います!

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交渉力とは・・・4

2010-02-03 00:01:46 | 日記
今日もSさんの話になります。

いつまで引っ張るんだ!?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、

実は今日、Sさん宅を訪問した時、

ばったりSさんの娘さんに遭ってしまったんです!!



そうです、例の不正就労をした娘さんです。

現在17、8歳で、通信制の学校に通っているため、

時間はフレキシブルなのでしょう。

服装は上が白っぽいダウンジャケットで、

下はジーンズ(デニムというべきかな?)でカジュアルな格好でした。

紙も明るい茶髪で、胸元くらいまでのストレートでした。



Sさん宅の物件の前で、

役所の外回りのジャンパーを着た男がいるので、

不審に思ったか、勘付いたのかどちらかでしょう、

ちらちらとわたしを見ていました。



「ど、どうしよう・・・」

わたしは動揺してしまいました。



用があるのはこの子じゃない。

あくまでお母さんのSさんだ・・・

でも、今回の揉め事の発端は、

この子の不正就労だし・・・

何か話しておくべきなのか・・・




「あの~・・・Sさん?」(苗字は一緒なので)と思い切って声をかけました。




「は、はい」と聞かれるがままに素直に答え、


すぐに、「あ、市役所の方ですか?」と事態を察してくれました。



「お母さんいるかな?」と聞くと、

「いえ、今はいません」と正直に答えてくれました。



娘さんには、お母さんが帰ってきたら電話をくれるか来庁してくれるか、

伝えておいて下さいね、とだけ伝え、

「はい」と最後まで素直な返事を聞き、

わたしはその場を去りました。




不正就労をした本人なので、

歳も歳なので、自分がしたことがきちんと分かっているのか、

問いただしてみてもいいのでは?とも思いましたが、

急に現れた男が、誰が聞いているか分からないアパートの外で、

罪の話をあれこれ話しかけらるのも、

未成年の彼女には少々気の毒なように思えたので、

ただのあいさつで終わらせることに。

今思い返しても、

何も言わなくて正解だったかなと思います。




てっきり、不正就労をしていたくらいだから、

相当ワルな、チャラチャラした子かなと思い込んでいましたが、

今日見た限りでは、

会話もハキハキできるし、言葉遣いも丁寧だったし、

全然ワルそうな印象はありませんでした。



お母さんであるSさんがやかましいわがままなオバサンだから、

子供もきっと同じなんだろうと勝手に決め付けていた自分に、

ちょっと反省。

次Sさんと話すとき、あんまりきつい口調で喋らないように気をつけようかなと

考えています。



あ~また今日もSさん世帯に話題を持っていかれたなあ・・・

次はきっと違う話を書きます!

では、おやすみなさい
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交渉力とは・・・3

2010-02-01 22:30:53 | 日記
Sさんの件については、

時間だけがズルズルと過ぎているような感じです。

娘さんの不正就労が判明したのは6月。

もう半年経ちました・・・。

少しずつ進展しているようにも思いますが、

あまりに時間がかかり過ぎているようにも、

やっぱり思います。





今日、Sさんに電話をしました。

いつものように留守番電話のコールが始まり、

伝言を吹き込んでいる時にSさんが出ました・・・。




「前回電話で、議員さんとうちの課長に話をつけてもらうって言われてましたが、

 先日議員さんが来た時、課長がいなくて、

 結局何も解決はしてませんよ」



Sさんは、

「何言ってんの!?

 もう3千円ずつ払うって決まったんだから、解決してるんです!」

と言って聞きません。



3千円ずつ払う話になった時は、まだSさんの預貯金を調べていないときです。

預貯金が200万円もあれば、話が変わるのも無理はないことです。



今日話した内容は・・・、

不正就労をした娘さんが、今春美容専門学校に入学する予定だそうです。

そのために制服代や何やらで数十万円かかるそうです。

また、親から、親の入院費用を預かっていたそうです。

だから返さないといけないから、結局200万円もの貯金はすべてなくなるとのことでした。



よ、よく分かりません・・・



一体学校代はいくらで、預かっていた金額はいくらなのか、

それで一体いくら余るのかで、

返済額を再度決めなおしたいのだと伝えても、

「だから全部なくなるって言ってるじゃない!」と声を荒げ続けるだけでした。



普通に考えれば、

具体的な金額も示そうとせず、金がないと主張するのは

おかしなことだと思いませんか?



しかし、仮に金がいくらあったとしても、

一括だろうが、分割だろうが、

こちらが求める額に応じてもらえなければ、

交渉は成立しません。

交渉に応じない不正就労世帯に対し、

何の公権力を行使できないのが、

弱者を守る最後の砦の

生活保護の制度なんです。



「話がついてないなら、また議員さんに話して、

 おたくの課長と話してもうらわよ!」

と言って、今日のバトルは終了しました。




もしかしたら、もっと別の方法があるのかもしれません。

しかし現段階では、特に効果的な手段は見つけられていません。



これから議員が再び入り、

事態が好転するのを待つしかありません。

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