いっぽいっぽまたいっぽ

今年度44歳。14年前に地元の役所に就職した田舎者が、巨大組織で働きながら、日々思うことを綴る日記です。

再会したのは別人・・・? 

2010-02-04 23:53:56 | 日記
残念ながら、今日はSさんの出番はありません。

今日は、10月29日付の「地雷を踏んじゃいました・・・」で紹介させてもらった、

衰弱していた男性Iさんのことを話させていただきます。



あの日Iさんは総合病院に救急搬送され、「栄養失調」と診断され、入院となりました。

しかし患者の多い総合病院では、長期入院が難しいことから、

数日後精神科の病院に入院となりました。

なぜ精神科だったかというと、

Iさんがまだ衰弱する前に通っていた病院に聞いたところ、

アルコールの取りすぎによる精神的な疾患があったことが分かり、

そのせいで今回の衰弱に至った可能性が考えられるとのことだったので、

その病院が精神科を勧めたからでした。



精神科に搬送された時のIさんは、まだ回復した様子はなく、

衰弱してやせ細ってままで、

腕や足には力がものすごくかかって硬直していて、

寝たままで、話そうとするのですが会話がまともに行えていない状態でした。



その病院では長期入院が可能となったので、

今後のことは病院にお任せし、11月、12月、そして1月と、

わたしはIさんと会うことなく、ほかの仕事に追われていました。



昨日、Iさんを定期訪問しに病院へ伺ったところ、

病棟のロビーのような広間で、

事務所のスタッフの方と立ち話をしている男性を発見。

背が高い患者さんだな~

髪の毛はまあまあ薄いかな~

メガネかけてるん人なんだ、

意外とかっこいい人だな・・・あれ?

も、もしかしてIさん???



衝撃でした。

3ヶ月前まで衰弱し、硬直して話せなかったIさんが、

今では手すりなどを使って歩け、流暢に話せる状態まで回復していたんです。



「あれ、○○さん?(わたしの名前)」



ほんとに、目が点になりました・・・。

どう見ても、わたしの知っているIさんではありません。

べ、別人?とも思いましたが、

間違いなく、Iさんでした。



近くのテーブルに移動し、

疑いの目でIさんと話すわたし。

「すごく回復したようだけど、当時のこと覚えてます?」と聞くと、

「いや、覚えてないんです。運ばれた時までは覚えているけど、

 それから4、5日間の記憶がないんです。」とのこと。


「どうしてあんなことになったか自分で分かります?」と聞くと、

「よく分かりませんがいつの間にか、あんな風になってしまいました。

 自分で何とかしようと思っても、体が動きませんでした」とのこと。



「今はお酒は飲んでないですよね?」と聞くと、

「もちろん飲んでません。わたしもともと弱いんですよ。」とのことでした。



話し方があまりに流暢で、

過去にしていた仕事の話や、現在まで交流のある友人の話などを次々にされ、

ただただ聞くばかりでした。



「ここって精神科の病院でしょ?でもね、わたしの病気は最初は精神的なものでしたが、

 今は昔の事故で腰椎を圧迫したことから来る、下半身の痺れがメインなので、

 そっちの治療をしてもらいたいんですけどね・・・。」



よ、よく自己分析できてるじゃないですか・・・!?



それについては主治医の先生によく相談してみて下さい、と言って、

キリのいいところで帰りました。



Iさんが本当に治ったのか、正直、まだ半信半疑です。

だから近々病院に病状調査をさせてもらいに行く予定です。



Iさんが最後に言ってました。

「本当にご迷惑をおかけしました。あんな生活は二度としません。

 男の約束です!」

こんなセリフ言う人だったんだ、なかなか男気のある人だなあ、と、

ちょっと頼もしくなりました。



こういう風に頑張ろうとする人に対しては、

わたしも出来るだけ頑張って協力してあげたいなと思います。



では、おやすみなさい。
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交渉力とは・・・5

2010-02-04 00:06:18 | 日記
今日もSさんの話になります!

(飽きた方、すみません・・・)

ただ、今日早速議員さんから連絡をいただきました。



係長と一緒に、議員さんの下へ。

そこには先日電話で大喧嘩したSさんがいました。

(気まず~・・・)


わたしはすまなさそうな態度で、

ずっと伏し目がちで、

余計なことは一切口に出さずにいました。

Sさんと目を合わし、一瞬でも感情的になって、

面倒なことになることは、絶対したくなかったので、

意見を求められる時以外は、ずっと沈黙を貫きました。



議員さんは女性で高齢の方ですが、

酸いも甘いも噛み分けているといったベテランな感じで、

Sさんに同情し、共感しつつも、

「あんたも悪いことしたのだから、そこはちゃんと認めなさい!」

などとビシッと言っていました。


係長も生活保護についてはベテランなので、

端的に、説得力のある話をしてくれて、

議員さんもSさんも、ただうなずくばかりでした。



結局、上同士の調整で、

返済額については見直すことに決定。

頭金のような形で、最初にドカッとまとまった額を返して、

その後毎月何万円かずつ返していくということで、

課で協議することに。

Sさんも観念したのか、

止むを得ないような様子で首を縦に振りました。



ほっ・・・



長いトンネルから、ようやく抜け出せそうな気がします。

ここまで来るのに、

ない知恵を絞り、周りからのいろんなアドバイスに迷い、

Sさんを納得させられなかった自分に落ち込み、また悔しく、

どこか悶々としていました。



気が抜けたせいか、

ちょっとのどが痛くなりました・・・

気を緩めず、最後までしっかりと対応していきたいと思います!

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