米国株ファンドから巨額資金流出、FOMC政策発表前に-BofA
Sagarika Jaisinghani
2024年3月23日 1:54 JSTブルームバーグ
米国株ファンド、20日までの週に3.3兆円流出-22年12月以来の規模
現金からは610億ドル流出、債券ファンドは流入-BofAリポート
今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を経てS&P500種株価指数は過去最高値を更新したが、FOMCを前にした1週間に米国株からは巨額の資金が流出していた。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)がEPFRグローバルを引用したリポートによると、20日までの1週間に米国株ファンドから約220億ドル(約3兆3300億円)が流出。流出額は2022年12月以降で最大だった。
この期間にS&P500は1.2%上昇。FOMCでは年内3回の利下げ見通しを維持していることが示唆され、同指数は期間後にさらに上値を伸ばした。
米国株ファンドには前週に記録的な資金が流入していたため、流出は資金の動きが急激に反転したことを示す。S&P500は年初来で最高値を20回更新しており、ソシエテ・ジェネラルのマニシュ・カブラ氏ら市場担当ストラテジストは、企業の利益見通しが堅調なことからまだ上値余地があるとみている。
US Stock Outflows Come Alongside Fed-Driven Rally | Gains have picked up after the central bank signaled rate cuts this year
一方、BofAのストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は米国株の上昇について、バブルの兆候だと警告。同氏は昨年、S&P500が大幅高となる中でも株式への弱気を維持していた。
今回のリポートはまた、マネー・マーケット・ファンド(MMF)からの流出が610億ドルに上り、昨年10月以来の大きさだったことも明らかにした。世界の債券ファンドには54億ドルが流入した。
原題:BofA Says US Stocks Suffer Big Outflows in Runup to Fed Meeting(抜粋)
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