1980年代、校内暴力が社会問題にされた時代。
不良はツッパリと呼ばれ、制服の上着の裏地には龍や虎の刺繍。
制服ズボンは幅広でだぼだぼのボンタン。
当時の女子高生のスカートは長めにするのが流行。
学校側は生徒がスカートを折り返して短くしたり、長くしたりするのを阻止するためにジャンパースカートを採択して学校側はスカートの丈に手を加える事を阻止していました。
それに上着を羽織るスタイルの制服が多かったようです。
カバンは熱湯をかけて、針金でぐるぐる巻きにして重しをすること「ぺちゃんこ」に加工。
当時は何も入っていないカバンが流行でした。
教科書を学校に置きっぱなしにしないことを毎日指導したものです。
バブルの時代には、学生カバンも変化しました。
黒革の学生カバンから、その学校のオリジナルのカバンへの変更。
私の勤務校では、ネイビーを採択。
紺色の革風カバンの表面にはルイビトンの模様を模したデザイン。
機能的ではなく、デザイン重視で当時、3万円もした高額のバックでした。
校内暴力というキーワードよりもイジメが取り上げられることが多くなった時代には、学力はともかく表面的にはおとなしく真面目な生徒が増加したと感じられます。
そのような真面目な子どもたちは、教科書を毎日自宅に持ち帰ります。
教科書に、ノートに、参考書。
それはすごい量の書籍。
加えて、お弁当とクラブ活動の運動着。
荷物でいっぱいなので、革鞄にはとても学用品が収まりません。
よって、多くの学校は何泊もできそうな荷物収納可能なリュックサックに校章をいれて指定カバンとしています。
かつては、特に公立校は学校近辺の指定洋品店が販売を独占。
指定販売制服とともに学校に搬入していました。
今もその慣習は残っているようですが、
私の職場では、サッカー用品で有名なアディダス社が学校用に指定リュックサックを搬入しています。
価格は約1万円。
軽くて、物がいっぱい入るので生徒には好評です。
しかし、満員電車でのリュックはクレームの対象でもあります。
定期的に外部からのかかってくるクレームの電話とそれに応える私がいます。
正門にたち登校時、全生徒に挨拶をしている私には
物がいっぱい入っているリュックサックを背負っている生徒の姿は二宮金次郎にしか見えないのです。