芋焼酎はいかがですか?

英国の情報交換の場であったコーヒーハウスで芋焼酎はいかがですか?

「高熱と甲冑」

2010-01-26 12:30:54 | Weblog
 今週の日曜日も勤務だった。
 高校受験の合格発表日なので、約一時間寒~い校庭で
「合格おめでとうございます」を連呼しながら合格証書を渡し続けた。

帰りの電車の中で、急に目まいに襲われあくびが止まらなくなってしまった。
バスで酔った時のような不快な感じが継続して最寄り駅に到着。
なんとか自宅に帰って熱を測ってみると約40度。
とにかく水分だけ補給して寝続けた。

40度高熱でも気にかかったのは、
翌日のことだった。
専門書籍出版社の編集をやっていらっしゃるNさんの特別講義をぜひとも聴講したいと思っていたし、
その後に予定されていたゼミコンパも楽しみにしていた。

翌朝は、38度まで熱が下がっていたので講義を聴講させていただくこともできた。
講義で最も記憶に残ったのは、
2009年12月8日の朝日新聞に掲載された9ページにも及ぶ「ワンピース」56巻の広告だ。
それは2億6千6百二十二万円という高額な広告である。

一冊400円で初版285万部売れれば11億4000万円の総売上。
総売上に対しても莫大な広告費が投入されていることが理解できるのである。
さらにコミック本もあわせて出版産業は2兆円産業であるが、
それは「ニンテンドー」一社の売上高とほぼ同額という状況だ。
ニンテンドーのすごさと出版業界全体の落ち込みが見て取れる数字でもある。

夜は、ゼミコンパにも参加させていただいた。
殆ど、まる二日、食事をしていなかったので不安もあったが・・。
酒を飲み、おいしいつまみを食し、楽しい会話をするなかで体調が戻ったようだ。
*************
今週は『模倣される日本』(浜野保樹)を読んで、印象に残ったことを記してみたい。
ハリウッド映画の勧善懲悪の「悪」にはかつてインディアンやアラブ人が登場してきたが特定の集団や人種を悪者と設定することは、差別を助長することもあり、できなくなってしまった。
「トゥルー・ライズ」(1994)ではテロリストを間抜けなアラブ系に描き、アラブ系アメリカ人の反発を買ったそうだ。
「スター・ウォーズ」に登場する悪者は、人種が特定されないようにマスクを被っている。
さらにナチスドイツを連想させる軍服を着用し、ヘルメットもナチスドイツのものに似たものを被っている。
故に、なんのためらいもなくヒーローたちは悪人たちを皆殺しにすることができた。

白人は黒人と激突するようなプレーをしたくない、でも黒人のパワフルなプレーが必要だ。
黒人という人種を隠すために、アメリカンフットボールではフルフェイスのヘルメットが着用されたという話を思い出してしまった。

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「センター試験応援」

2010-01-19 10:26:18 | Weblog
センター試験が、1月16日、17日の両日に実施された。
今年、私は高校3年生の担任として「センター試験応援」という仕事を仰せつかった。
「センター試験応援」とは、
センター試験会場正門前で会場にやってくる本校受験生徒を激励する係りなのだ。
生徒激励に加えて、受験生を会場まで同伴される保護者の皆さんに「ご挨拶」することも目的の一つである。
私の担当は女子の受験会場ということもあり、
引率される母親の数も予想以上数であった。

このような受験激励は、本校だけが行なっているわけではない。
現地では千代○、跡○などとは挨拶を交わさせていただいた。
学校名入りの小さな横断幕を拡げて受験生を迎えいれる学校も目立っていた。

当日は寒波の影響もあり、とにかく寒かった。
天気予報でも、そのように報じられていたので万全の防寒対策を施して、
会場校の正門前で7時半から11時まで立ち続けた。
凍えるような寒さの中、自然に鼻水が出てくるまで体が冷えてしまった。
足の感覚もなくなりそうだった。
冬空、そして寒風がふいている中
スキー場のリフト待ちを3時間半しているように考えていただければ
どれだけ、辛い待ち時間であったか理解していただけるのではないだろうか。
学校関係以外には東進ハイスクールなどの予備校関係者も生徒を激励していた。
少々離れた場所には、
アパート斡旋を目的に不動者業者も正門に整列。
彼らは合格関連粗品を加えた物件情報紙を受験生に手渡していた。
さらに警察官が正門までの歩道を行ったり来たりしながら、巡回していた。
彼らのパトカーに加えて、ワンボックスタイプの警察車両が一台。
正門前に横付けされていて緊迫感を漂わせていた。
同じ学校に通学している生徒でも受験会場が男女で異なっている為に、
試験会場を間違えた受験生送迎用のパトカーなのかもしれないと韓国の受験事情と同様のことを想像してしまった。

大学受験に対しての高校のこのような早朝からの激励は、
大学受験に限ったことでもない。
中学受験においては殆どの保護者が複数(両親、祖父母・・)で来校される。
学校としても来校される保護者等には、温かな待合室と温かな飲み物を提供している学校もあるし、
待ち時間に退屈しないように雑誌の用意や映画の上映、
また毎時間ごとに終了する試験問題を掲示するなどの「おもてなし」も多くの学校で実施されている。
高校受験には、中学校の教員が激励の為に正門に並ぶことはないが数多くの学習塾の方々が激励に駆けつけてもいる。

学校の過剰な対応は、「過保護」であり、余計なお世話であると見られるかもしれない。
反面、これらの行為は、学校、特に私学の「面倒見の良さ」を表していると見る向きもあるかもしれない。
皆さんは、私が上に記した内容についてどのように考えますか?

偏屈な私が寒い中、激励をしている理由はただ一つ。
それは、緊張と不安で受験会場に向かう本校生と目が合ったときに
彼らに安堵感が感じられるからである。

* 日本のマスコミは何を考えているのだろうか?
連日の小沢問題で最近まで話題に上がっていた米軍基地問題は既に忘れ去られてしまっている。

「マスメディアはここぞとばかりに新たな生贄探しに狂奔し、それによって刺激された世論は更にサディスティックとなって次の標的を求め、メディアはこれに応えるために血眼になる。魔女狩りの時代の復活だ。」
『ドキュメンタリーは嘘をつく』森達也

JAL問題で、リベート問題が取り上げられていた。
一万円の航空券を旅行代理店が販売すると旅行代理店には8000円、残りの2000円は航空会社が受け取るそうだ。
JALだけではく、そのような商慣習はすごく日本的だ。
大学病院の入院病室受付にも「心付け」不要についての記載が書かれている。
運輸業界でも、修学旅行等でバスをチャーターした場合は「心付け」が必ず必要だ。
建築業会にもそのような風習は、バックマージンとして存在している。
そのような日本独特の社会的な風習についても再考が必要なことをマスコミが問題視することこそ必要があるのではないだろうか?
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「同窓会と黒いアミタイツ」

2010-01-12 10:10:10 | Weblog
An alumni reunion

高校を卒業してから30年ぶりの同窓会が年末に行なわれた。
それに参加した人々の自己紹介から印象に残ったことを抜粋することから始めよう。
(以下各発言者の氏名は当時からの愛称で表記)

・チビ栗
彼は今、農業に従事している。
品種改良した薔薇が大当たりして、品評会でも日本一になったそうだ。
チビ栗3年、いや4年かけての研究の成果だそうだ。
インターネットで検索をしてみると、確かに静岡新聞に彼が取り上げられていた。

・ブル
小学校の教員として勤務している彼の教員生活の半分は養護学校でのもの。
かつては「養護学級」という呼称が一般的に使用されていたと思うが、
今は学校教育法で使用されている文言である「特別支援学級」が主流だ。
勤務先では、先生一名に生徒一名。ブルが担任で生徒は一名とのこと。

・フテツ
彼は、今、中国支社長をしている。
中国の場合には183日ルールと言うのがあって、
それ以上の滞在すると日本での所得も中国での収入として見なされ、
多額な税金を納めなければならないらしい。
よってフテツ氏は、一年の半分は日本に戻ってきている。

・ジー
彼は学卒後、国内大手自動車会社で貿易を担当していた。
銀座勤務の彼とは、彼の行きつけなる銀座のバー?クラブ?で
何回か飲食をした仲でもある。
そんな彼は、銀行からの借入金のない地元で、いや世界的にも有名な、
ホビーメーカーに転職をして世界を飛び回っている。(本人談)

・家系ちゃん
静岡の有名企業「すみや」。「すみや」と言えば、
私が若かりし頃は、レコード店だった。
レコードから拡大戦略をとり、家電にもその分野を拡げていたのだが、
コジマやヤマダ電機等の大手量販店に打ち負かされ、
今はツタヤの子会社として地元に根をはっている会社だ。
すみやを退職した彼は今、保険の代理業をしている。


・9℃
学卒後、大手、車載音響機器メーカーに就職した彼は、
約1年前にその企業を退職していた。
失業中、電気工事士の資格取得に励んだそうだが、
老眼のために細かな部分が見えないので実技考査で合格できなかったそうだ。
(身につまされる話だ)
そんな彼も再度方向転換。
今までの営業経験を活かし、今月から正社員として働くそうだ。

参加者:18名
 当時、約50名在籍(女子生徒3名を含む)のクラス。
年末にも関わらず出席者率が26%(女性2名参加)はまずまずの数字かもしれない。
当日の私の自己紹介はたまたま最後になった。
実は前もって校歌と応援歌を”I phone”にダウンロードしてあった。
自己紹介のバックグラウンドミュージックとして使用することが目的だったが、
あまりにも皆さん話が長く、うまいので・・。
急遽担任の先生の思い出を話してまとめの言葉とした。
 
このまま、ブログをおわるのもカッコつけすぎなので
清商(きよしょう)OBのバカさで〆てみたい。
 先ほど登場のフテツが興奮気味にAさんに大声で叫んでいた。
「高校3年間でAさんと話した総時間よりも多くの時間を今日話せた。うれしい。」

2次会、3次会と8時間にも及ぶ長い会話のなかで、
フテツやブルは得意げにさらに 私に話しかけてきた。
Aさんの黒いアミタイツ、見なかったの?
(我々と同年齢だよと思いながら、・・・)
(そしてくだらないと思いながらも、・・)
熱い会話が続いた。
三次会に行った面々は私も含めてかなりアミタイツが好きらしい。
Aさんの件から、高校時代の話しに火がついてかなり盛り上がった一日であった。



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「地方」と「痴呆」

2010-01-05 10:10:10 | Weblog
本年も宜しくお願いします。

年末は、わけあって今までになく長めにホームタウンに帰省した。
年末と言うのに駅前銀座商店街は人通りが殆どなかった。
車で通りかかった次郎長通り商店街も人も車も見られないような悲惨な状態。
それは、昼間からシャッターが閉ざされ、
まるで中古シャッターの展示即売会のようでもあった。
エスパルスプラザのような栄えている新たに開発された地域には、
ユニクロ、ABCマート、観覧車等、
どこの都市にもあるような店ばかりが目立ち
地域色をますます薄めてしまってもいる。
地域色を出すためにB級グルメ富士宮焼きソバに対抗して販売している
「もつカレー」のノボリが何とも滑稽にも思えてしまった。
地域色や地域活性化は、地方にとって重大なる課題だが
「もつカレー」や「静岡おでん」を前面に出さなければならないほど
清水も疲弊している街なのかもしれない。
そのような特色の地方都市、清水ではあるが
一つ素晴らしいと感じたことがあった。
それは、老人福祉施設の充実だ。
墓参りのついでに、わけあってある通所介護(デイサービス)施設を見学した。
東京の品川区では、デイサービスに通うのにも順番待ちの状態だ。
たぶん、それは人口過密で、老人の数も多い東京では
そのような傾向は品川区だけではないだろう。

しかしながら、地方都市の状況は異なっている。
偶然訪問した施設のマネージャーに聞いてみると
静岡ではデイサービス施設の倒産もあるそうだ。
まさに供給過多の状態であるらしい。
さらに農業従事者が多い地域では、
老人介護は嫁の仕事という考え方が強くて
仮に介護認定を受けても
隣近所の視線というプレッシャーもあり介護施設の利用者が少ないそうだ。

就職では、IターンやUターンという言葉がしばしば使われている。
老人施設に入るにあたっても、就活と同様に、
自分自身が惚ける前に、そして自分の意思で
IターンやUターン予約という制度の創設はどうだろうか。
私ならそれをぜひ活用してみたいと思う。

私が最近接することが多い介護ビジネス分野は、まだまだ進化途中だ。
であるから各施設が生き残りをかけて様々な特色を出している。
・ 料理の専門家が常駐する食べ物がおいしい老人施設
・ アニマルセラピーと称してトイプードルが飼われている施設
・ 行事が多く、施設外の公園などに頻繁にでかける施設
・ お泊りを希望すれば、ペットホテル並の価格でいつでも老人を預かる施設
・ ヒノキ風呂が自慢の施設
・ おもてなし自慢の施設
・ お昼寝を必ずする施設
まさに施設それぞれが生き残りをかけて特色を出している。
私は起業するつもりはないが、
私が介護支援専門員(ケアマネ)なら
口頭や資料で上記の施設紹介を行なうことに加えて、
最新の不動産業者のようにウエブを活用して施設責任者の考えや、施設を
その場所に直接行く前に把握できる手立てを考えるに違いない。
介護老人を自宅において、
施設見学も出来ないだろうし
介護老人を同行して数箇所の施設見学も不可能だと思われる。

介護施設に行くと誰しも知っている歌を皆で合唱している。
年末では、「お正月の歌」が歌われていた。
クリスマスには「ジングルベル」だったのかもしれない。
たぶん、日本中の施設でそれらの歌が歌われているのだろう。

私がもし介護施設を経営するならば、
老人を子ども扱いするような扱いをしないことを特色とする施設運営をするだろう。
私が高齢者になっても、
そして私がボケてしまっても
私自身、「幸せなら手をたたこう」を手をたたきながら元気に謳っている自分の姿を想像できない。

ロックミュージックがBGMとして流れていてもいいかもしれない。
地方で痴呆を考えてみた。
座布団一枚?
コメント (1)
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