旧友からの依頼と小岩の夜
開成高校出身のIくんは大学時代の学友。
江戸川区にある藤信建設の社長さんでもあります。
ほぼ一か月前に彼から私に「ある依頼」がありました。
それは「チャッキリ節」の踊りを教えて欲しいと。
彼にとって、私のイメージは「チャッキリ節」をうまく踊れる人。
もう、何十年もそれを踊っていない私です。
そこで、アマゾンのスマートスピーカーに相談しました。
「アレクサ、チャッキリ節をお願い」と。
アレクサは美空ひばりのチャッキリ節を何度もスピーカーから流してくれました。
何度も踊りの練習をして彼に会いました。
友人から依頼されることは、確かにうれしいことです。
前日に待ち合わせは彼の自宅がある小岩。
ジャージ姿や、黒字のアロハシャツに金の刺繍や赤の鯉が描かれる人が見受けられる町です。
そんな小岩に到着すると
一件目は京成小岩駅そばの彼の行きつけの店で食事をしました。
彼の母親の名札がかかっている焼酎ボトルが二本もボトルキープされている店でした。
そこには80歳を超えた高齢の母親とも飲みにくるそうです。
二件目は小岩駅そばのカラオケ店へ向かいました。
カラオケを全く使用しないで、約1時間半、彼に歌と踊りを教授しました。
飲み物を運んでくる店員に変に思われながら、
なんでこんなことやっているんだろうと後悔している私でした。
3件目も彼の行きつけのスナックへ。
そもそも、いわゆる夜遊びなどしない私にとっては異文化体験でした。
カウンター内には50代後半の女性と40代の後半の女性が、カウンター越しの客に話しかけていました。
そこにはカウンターがあるので、ある程度の分断やケジメがある場所。
L字方のカウンターには6~7名が高足の椅子に着座していました。
驚いたのは、全員60代あるいは70代の男性客だということ。
皆が嬉しそうに酒をのみながら、ママと会話していました。
カウンターの内側に立つママが過剰に気を配っていることが気になってしまう私には、その場は決して心地よい空間ではありませんでした。
だって、年を重ね物事を冷静に観察しすぎる私には、
店の従業員が考えていることが薄々わかってしまうのです。
1時間の滞在で焼酎を2杯飲んで一人2000円。
安いのか、高いのか判断ができませんが日頃みることの出来ない光景を見ることができたことは有意義でした。