芋焼酎はいかがですか?

英国の情報交換の場であったコーヒーハウスで芋焼酎はいかがですか?

吉見俊哉『大学とは何か』岩波新書を読んで。

2014-07-29 07:07:07 | Weblog

「グローバル」という言葉を聞かないことはありません。

それが文部科学省から発信される文言に頻繁に登場するからに違いありません。

 

ところで「海外の大学ってどうなっているのだろう?」

そんな疑問を感じていた時に読んだのがこの本です。

 

「高等教育への教育支出のなかで公財政支出が占める割合は、北欧諸国(ノルウエー、デンマーク、フィンランド、アイスランド)がほぼ全額に近く、ドイツやフランスでも八割以上なのに日本は三割。」だそうです。

私費負担が三割程度の国は日本以外にイギリス、アメリカ合衆国。

日本の場合は大学に進学してからも、親の家計がわが子の学費の面倒をみています。

 

世界の大学生が1970年以降に継続的に増加し、90年代半ば以降は激増しています。とりわけ、90年以降の変化を支えてきたのは、東アジア諸国の大学生数の激増です。

1970年の時点では、大学生の最大多数は北米及び西欧の大学生で全学生数の48%を占めていたのが、2007年までに23%に減少しています。

反対に東アジア及び太平洋諸国の大学生数は、70年の14%から07年には31%となりました。その激増の主要部分は中国や韓国など80年代以降急成長した国々の高学歴化に支えられたことが原因です。

 

米国には4年制の大学が約2400校あり、これに約1700校の二年制大学を加えるならば総数は4000校を超えます。

中国の場合、1990年の時点で1000校程度だった大学数は、2005年までに約1800校に増えたとも言われています。

世界のすべての大学を合計すると、おそらく1万校を下らないそうです。

今後の経済発展を視野にいれれば、中国と同様のことはインドでも起こりそうです。

英国では、1992年、すべての専門学校(ポリテクニク)を学位授与権のある大学に昇格。大学の数は2倍になり、大学生も5割増加。学生数は150万人以上になったそうです。

 

日本では全学生数が78年の186万人を頂点に減少に転じましたが95年には全学生数が250万人を突破し、2003年には280万人に達しています。

80年代は30%台だった大学進学率は、95年に40%、2000年には47%、2005年には50%に上昇しています。

日本の大学数は戦前までは48大学。

1965年に300大学、75年に400大学、90年に507大学、95年に565大学、2000年に649大学、2005年に726大学と毎年増加しています。

この増加が意味しているのは、もともと大学に入りたい若者の需要に大学側が応える構造から、学力や将来の志望はともあれ大学に進学はしておくという若者を大学が自己努力によって創出していく構造への転換だと吉見先生は分析されています。

まさに新設大学は、需要がないところに需要を創り出しているのです。

 

特に希望がなければリベラルアーツ群、情報系、総合系、先進系、先端系、グローバル系、・・。

どうも4年間で鍛えます、4年間で資格を取得させますという大学が多くなってきているようです。その手法は就職を全面に出して、志願者マーケティングがなされています。

 

先日、ある専門学校の先生から授業中の話を聞きました。

授業中にスマホをいじっているので注意して、それを預かると言ったら「ぶっ殺すぞ」と逆切れされたそうです。

 

大学にも専門学校にも、とりあえず進学した学生が多くなっているのは当然です。金を出して入学してあげたんだという客的な学生の授業判断基準は、「面白いか?面白くないか?」です。

研究者は芸人ではないと思うのですが・・。

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『夏の海外旅行』

2014-07-22 07:07:07 | Weblog

いよいよ勤務校は夏休みに突入です。

7月22日が実質上の終業式。

なぜかしら28日に保護者会がありますので

それまでは仕事モードが続きますが・・。

今年は例年になく、慌ただしく駆け抜けてきた半年という感じです。

春休みが無かったのでそう感じたのかもしれませんが・・。

 

夏休み中もお盆過ぎからの夏期講習(約1週間)を担当します。

さらにオーストラリア・メルボルン引率(約10日間)があり

慌ただしい日々が続きそうです。

 

たまっている仕事があるのが嫌な私・・。

昨日は、1日で5日分の夏期講習のテキストを作成して印刷して綴じ込みまで完了しました。

これで、1つ完了。

さらに、入試問題を二問作り終えました。

これには1日かかりましたが・・。

とりあえずの最低限の役割は終了です。

入試問題については

秋から年末までアアでもない、

こうでもないと議論しながらの会議が続きます。

去年の夏から取り組んできた「仕事」の文章に比べれば

作文程度は「へ」のような仕事です。

 

年末の台湾への旅行は、寒くて眠れないホテルやや九份での偶然の出会いなど、

それなりに面白い旅でした。

そこで、この夏もある場所へ旅行に行きます。

ある場所とは、JUWATゼミの団塊世代の代表のMさんの博士論文のネタになった場所です。

金銭的な余裕や時間のない私はMさんのようには長期滞在はできません。

それはLCC(格安航空会社)便を利用して2泊4日の弾丸海外ツアーです。

予算は1人5万円也。

国内のちょっとした高級温泉旅館に一泊しても

新幹線を利用したら、二人で5万円位かかりそう。

だったら、海外へということで私が提案した次第です。

機内食も出ない格安飛行機に乗るのが今から楽しみです。

ゼミのMさんに言ったら興奮気味に「そんなに短い!」と言われそうですから

黙って行くことにしようと思います。

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『グローバルなテレビ番組』

2014-07-15 07:07:07 | Weblog

テレビ番組が面白くありません。

面白くない原因として、テレビ以外に面白いものが増えたことが指摘されています。

私が思うに、面白くない理由の一つは番組の類似性だと思います。

ザッピングしても(チャンネル変えて)

どこの局の、どの番組も同じような企画の多さに本当に驚いてしまいます。

最近の外国への旅番組の多さには驚かされます。

例えば、テレビ朝日「世界の村で発見!こんなところに日本人」

日テレ「アナザスカイ」

TBS「世界不思議発見」

TBS 「7つの海を楽しもう!世界さまぁ~リゾート」

テレビ東京「ありえへん○○世界」

テレビ東京「世界なぜそこに!日本人」

フジTV「世界行ってみたらこんなトコだった!」

 

本当にどこを見ても似たりよったりのテレビ番組です。

企画としてはタレントやお笑い芸人が海外を旅するというパターンが多い気がします。

どこかの局で視聴率がある程度とれる番組が放映されると、

どの局も遅れないように同じような番組を放送し始めます。

つまり、数字のとれる番組をまねるわけです。

飽きられる前に、放映日を変えてここぞとばかりに放映します。

それは、人気のある希少な魚の乱獲にも思えてしまいます。

番組も飽きられるでしょうが、

テレビ局の場合に絶滅するのは、テレビキー局本体なのですが・・。

そもそも、そのような視聴率が取れそうな企画はマーケティング調査に基づくものです。

調査結果に基づき放送作家が企画するのですから同じようなものになるのは当たり前です。

かつて、自動車に面白みを感じない時期がありました。

普通の車でもあまりにも空力抵抗を重視したような車体デザインを意識してデザインしたために、どの自動車メーカーの車体デザインも同じようなものになってしまって魅力を感じなくなったというものです。

テレビ番組に見られるように最近の流行は「グローバル」です。

文科省が「グローバル」という言葉を多様しているからに違いありません。

文科省採択の「グローバル30」。

日本学術振興会の「スーパーグローバル創世支援」。

その流れに乗って「グローバル」のついた大学学部が登場し始めました。

法政大学グローバル教養学部

同志社大学グローバル・コミュニケーション学部

多摩大学グローバルスタディーズ学部

上智大学総合グローバル学部

駒澤大学グローバルメディアスタディーズ学部

 

英語を重視しているようですが・・。

上に例示した学部の違いが学部名だけでは私にはまったく判りません。

グローカル学部ってつくったら面白いと思うのですが・・。

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『カラスは誰に似ているのか?』

2014-07-08 07:07:07 | Weblog

カラス

最近、早朝のカラスの多さに驚かされます。

これは少しもオーバーな話ではなく、

道路に置かれた生ゴミを何十匹ものカラスがゴミを突っついているのです。

道路一面はカラスが専有している状態です。

私が脇を歩いていてもカラスは少しも驚きません。

恐れ、驚いているのは私です。

数年前に、都内にカラスが異常に多くなった時に、

石原元都知事がカラス対策をおこないました。

それは巣を撤去し

無償で生ゴミネットを配布したのです。

当時は効果テキメンでした。

あっという間にカラスが街から消えました。

石原元都知事の言動は危うい方向に我々を扇動しています。

その言動に恐ろしさも感じますが、

このカラス対策は良い方向に見事にうまくいった例だったと思います。

 

しかしながら、最近カラスが進化しているようです。

早朝にだされたネットにつつまれた生ゴミを

カラス避けネットに包まれた生ゴミを狙っているのです。

器用にもネットを外してしまうのです。

協力しながら数羽で。

家の近所にあるスナックから出される生ゴミをカラスは大好物のようです。

ゴミ出しの日を知っているかのように・・。

ピンポイントでゴミ出しの日に大群が現れます。

さらに何十匹ものカラスの大群が東京の街を飛び回っているのです。

繁殖期は7月までということですから、

もう少しの辛抱かもしれませんが・・。

しかしながら、何とか行政に対応して欲しいと願うばかりです。

近所にあるマンションの7階のベランダには驚くほどのカラスの大群。

まるで、ヒッチコックの映画作品を見ているようです。

 

今日、出社途中に道路をわがもの顔に使用しているカラスと目があいました。

ずっとカラスの顔を見ていて気づいたことがあります。

それは・・。

カラスの顔は舛添東京都知事に似ているということです。

先日、集団的自衛権が閣議決定されました。

日本が戦争に巻き込まれる気がしてなりません。

以下は自衛隊の定員と現員数です。

      陸上自衛隊

          定員   現員

1954年 130000  126490

1980年  180000   155137

2000年 167383   148676

2011年 151337   139323

 

航空自衛隊がかろうじて、定員を現員が上回っていますが、陸上・海上自衛隊とも定員を充足できていません。集団的自衛権の行使により自衛隊員が犠牲になる可能性も増すはずです。そうなると、次は徴兵制の復活?も十分にありえる話だと思います。

皆さんはどう考えられますか?

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『夏の看護体験』

2014-07-01 07:07:07 | Weblog

夏休みを利用した看護・介護体験の案内が届かない日は無いくらいに

大手病院や、グループ系列病院・・何箇所からも、お誘いの体験案内が届きます。

高校生にとっては、看護や介護の体験ができるメリットがあります。

さらに、看護系学部への推薦入学を利用する場合にも、

自己推薦書に色を加えるためには体験への参加は欠かせません。

 

実は、病院や介護施設にとってもメリットがあるのです。

看護体験は、将来の看護師募集を見越しての行事です。

大学卒の看護師が増えるにつれて

小さな病院への就職を嫌う傾向があるそうです。

また、看護師の初めての勤務先として

老人病院を嫌う傾向もあるそうです。

まずは、在籍している大学の系列大学病院への就職を希望。

大卒ですぐに雇ってもすぐに辞めてしまうことも問題だそうです。

そこで、純真な高校生のうちに該当病院を好きになってもらうことが必要だそうです。

なるほど・・、病院が考えるほど、うまくいくかどうか?

 

これと関連すると思いますが

看護学科は年々増加しています。

「資格」「一生の仕事」「年齢がある程度いっても転職がしやすい」などの理由から

ある一定数の希望者が必ずいる学科です。

したがって作ってしまえば、

ある程度の定員確保が見込まれるので

それに追随している大学が毎年増えているようです。

具体的には、下のような増え方です。

        学生数

1975年 10大学(340名)

1993年 21大学(1198名)

1998年 63大学(4253名)

2003年 104大学(7680名)

2008年 167大学(13108名)

2014年 228大学(19684名)

なんと、看護学科は3.3校に1校もあるのです。

看護師数も年々増加しています。

     看護師   准看護師

1955年 120739名   9121名 

1980年 248165名 239004名

1990年 404764名  340537名

2000年 653617名 388851名

2010年 953922名 366951名

 

いずれにしても、数が増えると質が落ちる可能性は増してしまいます。

 

かつて入院していた時

夜勤の看護師と当直の医師の会話が煩くて眠れなかった○○病院。

ケンタッキーフライドチキンを誰が買いに行くかで盛り上がっていた会話を思い出します。

 

また、昔々の卒業生のMの話を思いだします。

入院中に無理難題を言ってくるワガママな患者が亡くなると、

死に化粧を彼女は進んで引き受けます。

なぜなら、死に顔を変な顔になるように化粧してウサを晴らすと言っていました。

恐ろしや・・。

看護師として、適していない人々や信用できない人びとが増えているように感じます。

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