市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

台風一過の土曜日に猫の生活を想うのだ

2011-06-02 | 生き方
  土曜日に洗濯、夕べも選択した。梅雨になり晴天のつづく日は、貴重な洗濯日になる。それに太陽熱温水器から、浴槽に熱水が注水できる。この熱水を盥にも分けて、水を加えて41℃にした湯のなかに衣類を浸す。綿パン3本、下着4枚,その一枚は分厚目の長袖、パンツ一枚、靴下2足を入れて、洗剤を小さじいっぱいを加えた。夕食を終わり風呂に入り、家内も長い風呂を上がるといよいよぼくの洗濯が始まる。といっても足で踏むだけである?!!

 盥の衣類を足で踏むのだ。今回はちょっと多すぎたので、半分づつに別けた。踏みはじめると、たちまち盥は黒い泥水状態となる。タイマーで3分間、踏み、回し、踏み、回しとつづけて、汚水を捨てる。浴槽から湯を汲んで、盥に流しこむ。二度目はタイマーを2分に設定、踏み、回し、踏み回しにかかる。終わると水を捨て、また浴槽からお湯を注ぐ、再び2分に設定、踏み、回しをはじめると、すでにお湯は透明に近い水と澄んでくる。ほとんど汚れは落ちたのである。3、2、2、1分間の4回で終了、あと洗濯機で脱水をして終了する。盛夏になると、手で絞るだけにする。この盥洗いは洗濯槽内の衣類の動きを単純に真似ただけのものである。

 真っ白な下着などは、真っ白になる。靴下の汚れも落ちる。これはまた、恐るべき洗剤のパワーでもあるので、洗剤はなるべく少量ぎりぎりにしたほうがいい。

 今回は、衣類を2回に別けて、洗濯したので、足踏み回し時間は、16分ということになった。これは、ママチャリでおよそ3.5キロを走った足腰の運動量になる。この程度なら誰でも出来よう。ランドナータイプであれば、5キロ位の運動量、ランドナーでは一気に25キロくらいは走るから、洗濯足踏みは、わずかな運動量にすぎない。これも誰でも可能だと思う。どうだろう、やってみられよ。

 節電効果ということだが、省エネルギーセンターの「生活の省エネ」によると、家庭の電気消費は、エアコン〔25.2%〕冷蔵庫(16.1%)照明器具(16.1%)テレビ(9.9%)が突出、電気洗濯機はその他のなかにあるにすぎない。しかし、水道はお風呂の残り湯を利用すれば、年間6.75立方メートルを節水、約3950円の節約になるという。

 ただし、ぼくは省エネのためにやってきているのでなく、自転車漕ぎの脚力保持のためにやるわけであったが、福島原発事故以後、世界は変わった。節電、省エネは、時代のキーワードになってきた。しかし、ぼくは、犬や猫の生活を見るたびに、いつも痛感されていたことは、人間は犬・猫に劣る生活力になってしまっていることであった。つまり、生活は一指し指一本しか使わなくなってきている退廃である。洗濯はもちろん、炊事、掃除、娯楽、移動、みな火葬場で最後の火を入れるかのように指一本のスイッチを押すことでしかなくなっている現実である。前回も書いたように一匹の野良猫の母猫が、子どもを清潔に保護し可愛がる労働、巣を獲得する行動。餌さを探し与える行動、それは体全体を駆使しての行動である。その生活力の発揮に比べて、人間は、指一本しか用いない。指一本が、有害なエネルギーを発生させ、地球を老化させているわけである。最近の異常気象は、地球のこのための老化が原因であると、のべる科学者もいるのだ。犬・猫は、ゆえに人間に勝る生活をしているとは、このことである。せめて犬・猫の何分の一でもいいから、体のすべてを使う生活力に立ち返る必要があるのではなかろうか。

 この夏、節電は、もう引けないキーワードになっている。誰でも出来る節電方法一覧などもあちこちある。待機電力のコンセント抜き、エアコン対策、扇風機で部屋の空気をかき回す、冷房は家族全員一つの部屋で、照明対策、テレビ対策、音量は小さく、画面は少し暗めに、ぼくに言わせれば見らないのが、ベターか。冷蔵庫対策、 お風呂対策、残り湯は洗濯に、パソコン対策、デスクトップよりノートパソコンを使う(笑い)電気ポット対策、ポットは必要ない(これ笑い)炊飯器の対策、ご飯を炊いてすぐ冷蔵庫に保管、電子レンジでチン!(私見、これじゃ電気消費量は同じじゃが)洗濯機の対策、まとめ荒いは基本です。ほんとだろうか!食器洗い乾燥機の対策、基本的には洗いで十分・・早速対策しましょう。(いわれなくてもわかってるわ)と言う具合にならべられているのだ。読んでいくと、ほとんどギャグである。

 節電対策とは、指一本の人間生活を犬・猫生活に近づけることで、大きく前進できる。人間こそ節電機器なのではないか。また、自然エネルギーに風力、太陽熱、水力、地熱、バイオ燃料などがあるが、人力は、それらに匹敵するのではないか。国民が、足踏み洗濯をやり、週に三日自転車を移動に使えば、原発の一つくらいはまかなえるのではないか。

 原発事故以後の世界は、人間が指一本の暮らしから解放されて、犬・猫に近づく勇気と行動力を復活させることであろう。夢はかくして広がる。
コメント
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