市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

生活感

2006-06-24 | Weblog
 月曜に節子は退院して、今日は土曜だ、十日間かかってほぼ空にした冷蔵庫は、今や、肉、野菜、牛乳、種々の冷凍食品、化粧品までと満杯になった。空の冷蔵庫を見たとき、全部食ってしまってあとは食うものはないじゃないね、自分のことしか考えないが感想だった。まあ、目下期限切れの食品パックや残飯類がないのが幸いである。
 
 さて、昨日につづくが、どうして役人というのは、日常という感覚が働かないのだろうか、「この公園で犬の放し飼いをしないでください」は、「食中毒」の掲示場のまえに、これも何十年も掲示されたまま。今頃、頼まれても犬の放し飼いなどする飼い主はいない。いや、野良犬さへ通りを俳諧していないのである。

 森山大道が昭和30年代に撮影した「野良犬」は、ポスターで市販されているほどの名作だが、この野性の独立と不安をかかえた野良犬の存在さへ不可能になった、自動車社会の街頭について、思念することなど、かれらにはないのだろう。

 日常を思い浮かべられない。かれらも暮らしはしているはずだが、その暮らしで感じるこまごました日常感覚は、行政という仕事をするときは蒸発しているのだ。

 この想像力の枯渇、その先に何が生じる・・
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