つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

女貞の実(ねずみもちのみ)

2012-12-16 00:31:01 | ジャズ

 冬になると、ねずみの糞に似た紫黒色の実が特に目立つようになる。
 この実をコーヒーの代用品にしたこともあるが、もちろんカフェインは含まれていない。

 モクセイ科の常緑小高木で、関東地方南部から沖縄までと、朝鮮半島南部の暖地に分布し、とくに海沿いに多い。
 鹿児島県では田の神、台所の神である大黒様への供花に榊の代わりに女貞を使う。

 「とうねずみもち」は、中国産で、日本でも庭木として植えているが、葉も樹形もひとまわり大形である。


 ”ねずみもち 名を知ってより 愛しけり ”(河野 薫)・・・


 今日聴いたジャズ・・・


 DAVID SILLS・・・「JOURNEY TOGETHER」

 本作は、カリフォルニア生まれ、ジャズ・テナーサックス奏者、デヴィッド・シルズのリーダーアルバム。
 デビュー当時は、レスター・ヤングの再来とまで言われたクール派。今では、音も太くスムースな音色でレスター・ヤングとは違った
 感じでリラックスしたスウィンギーなプレイを聴かせる。

 ジョー・ヘンダーソンの「インナー・アージ」とスタン・ゲッツの「ダブル・レインボウ」を聴いて育ったらしく、本作でも
 ”インナー・アージ”をプレイしている。シルズのテナーは、ジョー・ヘンにもゲッツにも似ていない。
 癖のないスマートな音色を持ったプレイヤーだと思う。師匠はGARY FOSTER。

 サポート陣は、ラリー・コーヌス(g)、アラン・ブロードベント(p)、ダレク・オーレ(b)、ジョー・ラ・バーバラ(ds)
 といった強力布陣。

 全9曲、シルズのオリジナル3曲(2、6、8)ギターのコーヌスが一曲(5)提供している。他は、マル・ウォルドロン、ジョー・ヘン、スタンダード曲で構成されている。
 

 
1・317 EAST 32nd STREET・・・2・MAI LIEN・・・3・SOUL EYES・・・4・INNER URGE・・・5・ALIYA・・・
6・HO CHI MINH HUSTLE・・・7・WE’LL BE TOGETHER AGAIN・・・8・WHERE IT’S AT・・・9・JURNEY TOGETHER・・・

 個人的には、”SOUL EYES” ”(6:25)WE’LL BE TOGETHER AGAIN”(9:29)が特に気に入っている。
 また、バックのピアノ、ギター、ベース、ドラムスが味わいのあるプレイでアルバムを一層より良いものにしている。

 本作と同レーベル(ナクソス)、同メンバーでの「BIGS」もとてもいい。この中での「黒と白の肖像」は絶品。
 こういう曲を聴くと、エリック・アレキサンダーやグラント・スチュワート達よりも魅力を感じる。


  DAVID SILLS(ts)
  LARRY KOONSE(g)
  ALAN BROADBENT(p)
  DAREK OLES(b)
  JOE LA BARBERA(ds)


  1997年11月10&13日録音・・・