つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

柊の花(ひいらぎのはな)

2012-12-07 16:22:24 | ジャズ

 「ひいらぎ」の語源は、疼(ひいら)ぎ(痛むの意)といわれている。この葉は縁が牙のようにとがっていて、鋸(のこぎり)の歯の
 ようなぎざぎざがあり、触れると痛いからである。葉のふちに棘があるのは木が若い証拠で、老木になると棘はなくなる。

 モクセイ科の常緑小高木。関東以西、四国、九州の山地に自生し、高さ三メートルほど。葉は濃緑色で光沢があり、卵形または長楕円形。
 十一月~十二月ごろ、葉のつけ根に五ミリくらいの白い小花を多数つける。
 とげとげしい葉に似合わず花はやさしい。庭木としても植えられている。

 地味な花なので近づいてみなければわからない。はらはらと真っ白な小花を降りこぼしているさまは可憐である。
 同じモクセイ科の金木犀は、はげしい香りを放つが、柊はほどよい匂いである。

 また、古くから魔除け、厄除けの木として庭に植える風習があった。『古事記』景行天皇の条に、日本武尊(やまとたける)が東征のおり、
 比々羅木之八尋矛(ひひらぎのやひろほこ)を賜ったとある。魔除けの風習は今も残っている。


 ”花柊朝に残れる雨少し ”(松崎鉄之介)・・・


 今日聴いたジャズ・・・

 BROADBENT / GIBSON / SMITH・・・「TOGETHER AGAIN」


 本作は、ジャズ・ピアニスト、アラン・ブロードベントのリーダー・アルバム。
 
 アラン・ブローベント(p)、パター・スミス(b)、フランク・ギブソン(ds)、にゲイリー・フォスター(as)、チャック・マニング(ts)を迎えたクインテット編成。さらには、VR・スミス(vo)が一曲に参加。
 タイトルが示すように、旧知の仲間たちとの再会、再演を楽しむような、寛いだ雰囲気のアルバム。

 アラン・ブロードベンド、パター・スミス、フランク・ギブソンの三人の演奏は”OVER THE FENCE”(ピアノトリオ)でも聴ける。
 本作と同じく、ニュージーランドはODEからリリースされてる。

1・SONNY’S STEP・・・2・CEORA・・・3・CONTINUITY ・・・4・HEART DESIRE・・・5・I THOUGHT ABOUT YOU・・・
6・RELAXIN’AT CAMARILLO・・・7・BRIDGEWORK・・・8・TEEF・・・9・THIS ONE’S FOR BUD・・・10・SWEET&LOVELY・・・
11・WE’LL BE TOGETHER AGAIN・・・


 アルバムは、アラン・ブロードベンドのオリジナル4曲(1、3、4、9)スタンダード3曲(5、10、11)に加えて、
 リー・モーガンの2、チャーリー・パーカーの6、シダー・ウォルトンの7、ソニー・レッドの8・・と聴きごたえ十分な内容になって
 いる。
 サックスをフィチャーした向きも感じられるけれど、全体的にはスムースで躍動感にあふれ楽しい一枚。
 #4はブロードベントのピアノを伴奏に、しみじみとしたVR・スミスのボーカルが本作のよいスパイスになっている。この曲は、
 ”OVER THE FENCE”でも演奏されている。ブロードベントのお気に入りなんだろう・・・

 ラストに”WE’LL BE TOGETHER AGAIN”を収めたところなど、ぴったりの選曲だと思う。


  ALAN BROADBENT(p)
  PUTTER SMITH(b)
  FRANK GIBSON(ds)

  CHUCK MANNING(ts)
  GARY FOSTER(as)

  VR・SMITH(vo)


   2008年1月29&30日 ロス・アンゼルスにて録音・・・