安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

宮崎の比叡山に登る

2014年07月30日 10時17分36秒 | 日記
 27日の日曜日は、久し振りに鹿納山に登る心算で出発した
 ところが、上鹿川辺りから鹿納山方面の空が暗くなり、前方(北側)の山にはガスがかかってきた

 今村橋を渡ったキャンプ場との分岐にある広場でトイレ休憩をした後、大分方面天気予報の降雨確
率がやや高いことなども考慮して、南側に引き返して比叡山に登ることにした  比叡山は、201
0年に山学校1期生の山友を槍ヶ岳に同行するときに夏木山犬流れルート、大崩山などで訓練をした
山の一つで、それ以来登っていないので、久し振りだった

 比叡山は、以前は駐車場やトイレのある「千畳敷登山口」から登るのが一般的で、下山時等に疲労
が厳しい場合は「逃げ道」(エスケープルート)として「東側登山口」を利用していた 

 今回は、同行者の意見で「東側登山口」から登ることにしたが、この登山口を現在は「南登山口」
と表示している  また、登山道は以前より整備が進んでいたが、千畳敷登山口からの登山道と合流
するまでの登山道は、殆ど人工林で展望がない相当に傾斜のきつい登山道を、ただ黙々と登った 

 千畳敷登山口からの登山道は急登が連続する厳しい登りだが、途中に広々とした庭園のような岩場
の千畳敷があり、そこからは正面に矢筈岳の荒々しい山容等が展望できる  また、第一峰にある展
望所には「比叡山」の石柱があり、北側にある第二の峰南斜面の岸壁などの展望が素晴らしいので、
やはり千畳敷登山口から登る方が比叡山を楽しむことが出来ると思った  これらの展望を下山中に
観るのはもったいない

 なお、今回は比叡山の山頂表示が以前と違っていた  山と渓谷社の「宮崎県の山」1994年版、
2004年版によれば、カランコロン岩を通過した先にある標高918mが比叡山山頂とされていた
が、今回の資料によれば途中の760mが比叡山山頂とされていた

   2014年7月30日
                                          風
※ 当初、「比叡山」としていたが、「比叡山」と入力して検索すると
  「比叡山延暦寺」が数多くあるので、「宮崎の比叡山に登る」に改めた

※ 写真は、クリックすれば拡大し、もう一度クリックすると更に拡大する


比叡山南側登山口

急登を登る

人工林を出て、やっと見晴らしが

広々とした景観で目が休まる

急登はどこまでも続く

南側登山口からの道と千畳敷登山口からの道が合流

これを、「へっぴり腰」と言ってはいけない

まだ急登が続く

同行者の一人が先に「カランコロン岩」に登った

カランコロン岩の一の梯子を登る

一の梯子から二の梯子に移る時は、岩の隙間が狭いので慎重に

二の梯子を登る

三の梯子を登った

急登を降る

急登が続く

千畳敷の広場で休憩

千畳敷登山口


小表山~鷹巣岳

2014年07月19日 22時06分03秒 | 日記
 山と渓谷社の「新・分県登山ガイド 大分県の山」では、最後の56番目に「小表山・鷹巣岳」が追加
されている  予て山友から「低山だが岩場の登りが厳しく、頂上からの展望が良い」と聞いていたので、
17日に登った

 国道326号の佐伯市宇目越野から左折して大規模林道「宇目小国林道」に入る  左折の目印は「稲
積水中鍾乳洞」の大きな看板がある  暫く大規模林道を走ると、前方に小表山の岩峰が見える  凡そ
8.5キロで林道開通記念に植樹された桜の木がある道路沿いの広い広場があり、登山口はその広場から少
し前方に歩いた所にある

 ガードレールが設置されている手前に登山口の案内板があるが、小さいので気をつけないと見落とすか
もしれない  季節がら登山者が少ないのか、登山道にはしっかりした踏み跡がない個所があるので、前
方の樹木に付けられている赤いテープを探しながら歩くが、小表山と鷹巣岳との分岐がある尾根までは厳
しい登りはない  
 
 登山口から凡そ30分ほどで尾根に着くと、「右に登ると小表山、左に登ると鷹巣岳」の案内板がある
ので、右に向かってなだらかな尾根を登る  痩せ尾根を暫く歩いて断崖に突き当たる手前で東に向かう
と20分ほどで小表山の頂上に着く

 頂上から断崖の分岐に引き返し、そのまま尾根を西に進むと岩場の突端に出る  痩せ尾根の片側は断
崖だから、慎重に歩く  また、途中の岩場には握りたい場所に大きな枯れ木が立っているが、既に朽ち
果てており、ゆすると倒れそうになったので、注意して歩く

 岩峰からの展望を楽しんだら、断崖の分岐に引き返して左折し、小表山と鷹巣岳の分岐まで降る
 分岐に着くと、そのまま直進すれば鷹巣岳に向かう  暫く歩くと、凡そ20メートルはあると思われ
る岩場の厳しい登りになる  この岩場の登りは、断崖と山肌の間の狭い間にロープ、コの字型の金属製
の足置が設けられているが、一番上の金属製の足置は、ゆすってみると片方が抜き出てきたので、使用は
できない  途中に恰好の岩があるが、これを握ってゆすると、これもぐらぐらと動いた

 狭い場所の急登なので身動きが制限され、補助ロープや金属製の足置なども完全に信頼することはでき
ないので、慎重に岩の角、窪み、樹木の根等を確認しながら登る  特に下りは慎重な確認が必要だ

 今回は、岩場の急登で写真を撮ることが出来なかった  特に下山時はカメラをザックに収めた
それほどに慎重な動きが必要だと考えた  なお、「大分県の山」では「ほぼ垂直に近い険しい崖を登る
ので、ザックを置いて身軽にしてからとりかかろう」と勧めている  これは一般的に安全な登山をする
為の心得だと考える  しかし、私は状況によっては転落する場合に背中にザックがある方が背中・背骨
の保護になることもあると考えているので、当日もザックは背負ったまま通過した

 低山ではあるが、小表山は岩場での展望、鷹巣岳ではほぼ垂直な20メートルを超すと思われる崖など
の楽しみがあった  日程の都合で長時間の登山ができない場合などに岩場の訓練を兼ねて山を楽しむに
は格好の山だと思った

 なお、下山して広場に行くと森林管理署の公用車と軽トラックが駐車していた  よく見ると空き瓶や
缶などが積み込まれており、車の傍には廃プラスチックなどが集められていた

 職員に訊くと、広場の奥の斜面に投げ捨てられている塵を回収しているとのことだったので、登山靴を
履いたままで広場の斜面に降りて、捨てられていた廃プラスチック材などの回収を手伝った  広場は集
落から8キロ以上離れた場所にあるにも関わらず、空き瓶や空き缶等の他に大きな廃プラスチック材まで
捨てられていることに驚いた

    2014年7月19日
                                            風
※ 写真はクリックすると拡大する  もう一度クリックすると更に拡大する


国道326号から「稲積水中鍾乳洞」の甲板を目印に左折して大規模林道へ

前方に小表山の岩峰が見える

大規模林道沿いの広場(駐車場)

広場から少し進むと凡そ50メートルでガードレールの手前に登山口がある

尾根の分岐 右に行くと小表山  左は鷹巣岳

小表山頂上

小表山からの展望

珍しい・・・

小表山の岩場

小表山の岩場

小表山から鷹巣岳を展望

鷹巣岳の登り

鷹巣岳の登り

鷹巣岳の頂上

鷹巣岳からの展望

広場奥の斜面から回収した廃プラスチック材など

軽トラックに回収した空き瓶や空き缶など

広場奥斜面で塵を回収する職員


兜海老と稲作

2014年07月12日 21時09分13秒 | 日記
 田舎の兄は、高齢であることを理由に昨年で稲作を止めると言っていたが、諸般の事情で今年まで稲作を
続けることになった

 昨年だったと思うが兄からの電話で「うちの水田だけ水が濁る 不思議だ」と言ってきたので調べると、
無農薬栽培をしている兄の水田には「兜海老」(カブトエビ)が棲んでいることが分かったので、今年こそ
水田の調査に行くことにした  来年から他人に栽培を任せれば農薬を使用することになり、兜海老は死滅
するに違いない

 カブトエビは、水田に水を張ると2~3日で卵が孵化するので、田植え後の好天日になるのを待って6月
28日に帰省した

 待ち構えてくれていた兄と水田に行くと、周囲の水田の水は澄みきっていたいたが、兄の水田だけは全面
が濁っており、底は見えなかった   

 兄が示す方向を見ると、濁った水の中を小さな虫が忙しく動き回っていた  何分、濁り水の中を泳いで
いるので撮影は困難だった  事前の調査によれば、カブトエビは大きさが3~4センチだ

 有り難いことに、排水溝の近くに田植機などが水路を横切って水田に入る為のセメントで固めた道があり、
その道の斜面にカブトエビがいた  まるで「撮影してくれ」とでもいうかのように、水面の汚れを吹き飛
ばしたり、身体を丸めて輪を描き、水を澄ませてくれたりしていた

 お蔭様で、カブトエビの姿を撮影することが出来た

 また、兄が水田の水を入れた瓶に3匹のカブトエビを入れてくれた  兄と分かれた後、「瓶の水だけで
は宮崎に帰るまでに酸素や餌が不足するかもしれない」と考えたので水田に引き返し、車のごみ箱の蓋に水
と水田の泥を入れてその中にカブトエビを入れた

 幸い、帰宅後もカブトエビは元気だった  
 翌日も元気だったので、飲料用として時々11リットル瓶で購入している水を洗面器に入れてカブトエビ
を放ち、撮影した  その際、「申し訳ない」と言いながら、裏返して腹部も撮影した

 偶々来宅した妹が夫に見せたいと言うので妹に預け、夫に見せた後水田に返すように依頼した
 帰宅した妹から電話があり、「友人が無農薬栽培をしているので、その水田に返す」とのことだった

 カブトエビは「生きた化石」と言われており、昔は普通に水田にいたそうだが、農薬を使用するようにな
ったことなどの環境変化で現在は殆どの水田で姿を見ることがない

 カブトエビは淡水生物で、水田では田植えが終わり水田に水が張られると、2~3日で孵化する  幼生
は三葉虫に似ており、凡そ1か月の間に脱皮を繰り返しながら成長する  1か月もすると産卵して一生を
終える  

 東京農業大学などでカブトエビの研究が行われており、1平方メートルに30匹のカブトエビがいれば草
取りはしないでよいとの結果があるそうだ

 兄の水田が濁っているのは、カブトエビが歩脚(ほきゃく)で歩き回ったり、泥を掘るためだが、水が濁
ることにより、太陽の光が水中まで充分に届かないために、光合成ができなくなった雑草が刈れる

 また、カブトエビは稲の成長を妨げる雑草を食べるので農薬や除草剤を使わなくてよいと言われて農家か
ら喜ばれているそうだ   農家の中では、「田圃の草取り虫」とも呼ばれている

 高山植物、山野草などに絶滅危惧種があるが、兜海老もそうなるのだろうか

      2014年7月12日
                                           風














兜海老の腹部
                  p

大山蓮華の祖母山に風穴コースから

2014年07月02日 09時19分46秒 | 日記
 祖母山の山小屋情報は、当初6月末頃が大山蓮華の見頃だろうとの予測をしていたが、その後25日頃
が見頃との予測に変化した  花の開花時期の予測は天気予報と同様に難しいのだろうが、最近の天気は
翌日の天気予報が当たらないことも珍しくないくらいに異常だ  

 体調が思わしくない日を過ごしていたので、24日に久しぶりにトレーニングに行って体力の回復を確
認した  24日の天気予報によれば、25日は曇り後夕方から降雨で、その後当分は降雨が続くとのこ
とであったので、夕方になって25日の祖母山行を決めた

 午前2時半起床、朝食を済ませて4時前に自宅を出発  延岡で山友3人と合流して北谷登山口に向か
った  山友は、殆ど20年以上の仲間だが、久し振りに同行する人もいた

 25日は平日の水曜日だったが、駐車場には多くの車が駐車していた  ストレッチをしながら、谷の
流水の音が普段より厳しく聞こえたので、風穴登山コースは谷の渡渉ができないかもしれないと思った

 林道から右に分岐する風穴コースに入ると、間もなく谷を渡渉する 予想通り、前日までの降雨のため
岩の合間は深い急流になっていた  その岩に、普段はない丸太が架けられていたが、濡れた丸太を歩い
て渡ることは危険だと思った  すぐ下流には深い淵があるので、渡渉を諦めて別のコースに行こうとし
たところ、山友の一人が丸太を掴み、流水の中ほどにあり、僅かに三角形の尖った岩の一部が水面から出
ている所に足をかけ、岩の中ほどまでが流水に浸かっている対岸の岩を踏んで渡った

 長身で足の長い山友二人は何とかなるのだろうが、もう一人の仲間は小柄な私より更に小柄なので心配
したが、山友は「行く」と宣言した  やむを得ず、下流で見守っていると、山友は中央の三角岩では靴
をすっぽり流水に浸けて岩をしっかり踏み、対岸の岩でも水中に靴を漬けながら岩を踏んで渡渉した

 この後、私たちに追いついてきた男性グループの一人が、「丸太を渡るのは怖かったですね!」と言っ
た  彼らは丸太を歩いて渡ったのだろうか  

 なお、丸太の写真は夕方千間平経由で下山後に撮影したので、早朝より水深が若干浅くなっている  
朝の登りでは山友を見守ることに集中していたので、撮影をする余裕がなかった

 風穴コースは千間平コースより歩行距離が短く、変化に富んでいるので面白い  変化が多いと言うこ
とで、急登や岩場、梯子、ロープ設置個所などが多いので、退屈しない  また、近年、一部の登山道が
付け替えられるなどの改良が行われているので以前のように道に迷うことがなくなっている  

 千間平コースは国見峠までに急登や岩場などの難所が殆どなく、国観峠から頂上までが急登になってい
るので、変化に乏しい  25日は下山に千間平コースを使用した

 昨年久しぶりに風穴コースから登った時には、風穴を過ぎて暫く歩いた所のスズタケ林は竹が登山道に
覆いかぶさっていたために、暫くは上半身を屈めて歩いたが、今回は良く手入れがされていたので、気持
ちよく歩くことが出来た  
 
 前回、登山道で高千穂町の白い長靴を履いた「仙人」に会った  久し振りの挨拶等をした中で、仙人
は今日も登山道の整備をしていると言っていたので、スズタケ林を整備したのは仙人かもしれない  
 いずれ、8月末か9月上旬には親父山の「米軍機墜落慰霊祭」で会うことが出来ると思うので、その時
に確認したい

 頂上の手前で前方に茶色の岩が見える所に来ると、登山道横の斜面に沢山の大山蓮華が咲いていたので、
山友が感激していた  まだ蕾も沢山あった  また、紅空木も咲いていたが、少し盛りは過ぎていた

 前方の岩は遠く見えるが、その岩が見えるところからは直ぐに頂上に着く  頂上が近づくと、元気な
躑躅が幾つか咲いていた  特に頂上手前の「花道」には綺麗な、鮮やかな躑躅が花道を飾っていた 
頂上では、降雨はないものの遠望ができなく、虫が多かったので休憩しないままに九合目小屋に降りた

 頂上から小屋に降りる道は、旧道の他に幾つかに分かれていた  これは、山が荒れるので1本にして
他の道は通行しないようにできないだろうか

 小屋の広場で昼食を食べた後、キャンプ場に降りた  以前は小屋の周囲に沢山の大山蓮華が咲き、夜
間照明をしたこともあったが、今は小屋の周囲には「立ち入り禁止」のテープが張りめぐらされており、
小屋から直接以前の登山道を通ってキャンプ場に降りることはできない  小屋から頂上方面へ引き返し
た三叉路から新たに設けられた道を通ってキャンプ場に降りるようになっている  

 キャンプ場へ向かう途中の新道の両側に大山蓮華が咲いていた  キャンプ場にも咲いているが、以前
に比べると少ない  ここもキャンプ場から山小屋に向かう登山道が閉鎖されているため、見える大山蓮
華の数が少ないのだろうか  

 大山蓮華の花は鑑賞したが、以前に比較するとやや寂しい思いがあった  山小屋周囲の崩壊懸念があ
るそうなので、止むを得ないことなのだろうか  勿論、同行した山友は大山蓮華鑑賞に満足していたの
で管理人等々関係者のご苦労には感謝する

 千間平経由で下山中に真新しい、重そうな板を抱えて登って来た加藤管理人に久しぶりに会ったので、
「また泊まりに来ます」と挨拶をした  そうだ、随分長い間小屋に泊まっていない

   2014年7月2日
                                           風

※ 写真は、クリックすると拡大し、もう一度クリックすると更に拡大する


林道から風穴コースの登山道に降る

渡渉個所に架かる丸太
 
谷の水流は予想より少なかった

水が流れている岩をロープを使って登る

流水を避けて岩を登る

ロープを使って谷から上がる

左に曲がって風穴に向かう

梯子を登ると風穴

姫沙羅

高度を「稼ぐ」急登が続く

岩場の登りは「お手のもの」

梯子を登る

岩場が続く

岩場が続くが、「高度が稼げる」

前方の岩が見えると頂上は近い 周囲に躑躅

頂上への花道

祖母山頂上 1,756.4m

登山道から山小屋へ向かう分岐

九合目小屋 以前は小屋の周囲に沢山の大山蓮華を観ることが出来た

キャンプ場の大山蓮華

キャンプ場に向かう道の周囲に咲く大山蓮華

大山蓮華と紅空木

梅草

梅草