安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

紅葉の大船山

2013年10月28日 18時11分53秒 | 日記
 太陽が釣瓶落しの紅葉時期の大船山には、前日に現地で宿泊して早朝に登りたいが、今回は3時
10分起床、4時出発  約4時間半かけて大曲登山口に着いた  途中の牧ノ戸登山口、大曲登
山口の前後100~200メートル以上の路側帯には、多数の車が駐車していた  止むを得ず大
曲登山口から歩いて15分ほど長者原方面に降った路側帯に駐車した

 大曲登山口から舗装林道に出るまでの登山道は泥濘になっていたので、左への迂回路ができるま
で利用していた谷筋の道を登ったところ、踏み跡があり、最近は以前の登山道を利用する人が多い
のだろうと思った  以前の登山道は泥濘も少なく、順調に歩くことができた

 諏蛾守峠(スガモリ峠)には大勢の登山者が休憩していた  その殆どが三俣山に登るそうで、
三俣山への登山道には行列ができていた  昨年は三俣山の大鍋、小鍋の紅葉が綺麗だった

 三俣山に行くと言う若人に冗談で「大船山に行きませんか」と声をかけると、「勘弁してくださ
い」と笑っていた  

 大船山に向かって坊がつるに降りるため北千里浜を歩くと、一人の男性が硫黄山を撮影していた
北千里浜の西側にある「お猿岩」に挨拶して法華院温泉山荘で休憩した  

 坊がつるキャンプ場の手前で竜胆を見つけた  この場所では何時も見る花だ  この辺りに来
ると、テントで泊まったと思われる登山者が大きなザックを背負って北千里浜方面に向かっていた  
来年は以前から検討していた「坊がつるテント泊」をしたい

 大船山登山道を登り始めると、下山者が多くなった  テント泊や法華院温泉山荘に宿泊した登
山者が早朝登山をしたのだろう  挨拶をすると、何人かの登山者が「今日は御池が綺麗ですよ」
と話してくれるので元気が出るが足は速くはならない  「少なくとも80歳までは日本アルプス」
の公言を思い出しながら、ゆっくり、のんびり歩いた

 段原が近くなると、大船山の頂上付近が見える  斜面の紅葉が綺麗だ  頂上付近には登山者
らしい細い姿が見える  段原では、多くの登山者が昼食などで休憩していた  「頂上は混脱し
ているので、ここで食事をした方が良いですよ」と教えてくれる登山者がいたが、「先ずは御池の
紅葉を観てから」とバナナを食べて頂上へ向かった 

 「頂上で4割以上の体力を保持する」ため、段原から頂上までの標準20分の登山道もゆっくり
歩いたので、1,787メートルの頂上に着いたのは午後1時を過ぎていた  頂上から観る御池
の紅葉は綺麗だった  昨年は霧の幕が一瞬開いて紅葉が見えたので感激したが、今年の紅葉はそ
の時の光彩を遥かに凌駕していた  

 紅葉を観ながらの握り飯を楽しんだあと、御池に下りて池に映る紅葉を撮影したかったが、明る
いうちに下山するためには、時間が足りなかった  

 下山時には北大船山方面の紅葉が素晴らしかった  しかし、そんな時間に登ってくる人が多く
いたので驚いた  杖(ストックではない)をついて、普段着の薄物を着た単独登山の高齢者もい
た  今夜は法華院温泉山荘に泊まるので下山が遅くなっても良いと考えているのだろうか  坊
がつるに下りて大船山を振り返ると、太陽を浴びて輝いているが「釣瓶落ちの太陽」のことを考慮
しているのだろうかと心配になった  大曲登山口には「午後の登山者の遭難が多い」と警告した
看板があるが、いつ来てもその看板を見ている人はいなかった

 私も下山が午後5時過ぎになった  反省  登山口から車を止めている所まで国道を歩いた
 
 今日の大船山や周辺の山の紅葉を観ると、大崩山の紅葉も始まっているだろうと考えた
 帰宅したら、大崩山の計画を考えることにしよう

   昨日の走行距離415km

       2013年10月28日
                                          風

※ 写真は、クリックすると拡大する


諏蛾守峠の「愛の鐘」で遊ぶ子供

諏蛾守峠から三俣山に向かう登山者

北千里浜で硫黄山を振り返る

北千里浜の西側で猿岩に挨拶

法華院温泉山荘から前方の大船山に向かう

竜胆

キャンプ場を通って大船山に向かう

段原の手前から大船山の頂上が見える

御池の紅葉



大船山の頂上から北大船山の遠望

午後からの登山警告

我が家の家紋梅鉢草鑑賞

2013年10月19日 17時03分42秒 | 日記
 家紋の梅鉢草は、随分以前から熊本県の俵山で鑑賞していた  霧島連山に通うようになったときに関係者
から個人的に「梅鉢草が減少している  今のうちに撮影しておいて欲しい」と依頼された  教えて頂いた
梅鉢草の周囲には萱が群生していたので、萱をかき分けて梅鉢草を撮影した

 昨日、久し振りに梅鉢草を観に行ったところ、以前梅鉢草が咲いていた所には萱が繁り、梅鉢草を見つける
ことはできなかった  もう一カ所の梅鉢草群生地に行くと、其処は梅鉢草が咲く周辺の萱が刈られていたの
で梅鉢草が開花していた

 撮影を終えて休憩していると、高齢の女性2人がやってきた  地元の方で、霧島連山山域に咲く花を鑑賞
しながら歩くことを楽しみにしているそうで、貴重な霧島連山などに咲く花に詳しい方だった  話によると、
以前は私が撮影していた所の他、複数個所に梅鉢草の群生地があったが、萱を刈る時期が悪いと梅鉢草が成長
できなくなるそうだ  詳しくは聞かなかったが、時代の変遷で萱が使われなくなると、貴重な植物の生存個
所がなくなるのだろうか

 熊本の草原、俵山などには翁草、紫千振、梅鉢草、葉場山火口、野姫百合等々の花が咲いているが、これら
は放牧のために行う早春の野焼きの影響があるのだろう  霧島の花々を守るために萱を早春に刈ることはで
きないものだろうか  今春、小林にある絶滅危惧種の保護地区に行ってみると、雑草が繁茂したままになっ
ていたので、来春も花が咲くか懸念したことを思い出した

 梅鉢草の咲く箇所に行く途中で亀甲白熊が一輪咲いているのを見て驚いた  昨日は、梅鉢草を観た後で
亀甲白熊が咲いているであろう所に移動する心算だった  また、南蛮煙管、曙草、千振も咲いていた  熊
本の俵山には紫千振が咲くので、近く俵山に行く予定だった

 撮影には納得がいかないものがあったが、予定外の花を沢山鑑賞して、楽しい一日を過ごすことができた
 有り難い

     2013年10月19日
                                              風
※ 写真はクリックすると拡大する  もう一度クリックすると更に拡大する
  なお、10~15MBの原画を300~500KBにする関係で、たまに拡大しないことがある






















五葉岳の丹那鳥兜

2013年10月16日 14時48分51秒 | 日記
  五葉岳の丹那鳥兜鑑賞は例年9月下旬に行っているので、もう遅いだろうと思
っていたが、12日(土曜日)の朝食を済ませた後、天気が良いので五葉岳に行く
ことにした  延岡の山友は先月、以前に撮影した五葉岳の丹那鳥兜の写真を添付したメールで「早く行かないと遅くなる」と言っていた

 自宅を出たのが8時15分  通常は4時か5時には家を出るので3時間以上遅
い出発になることを考えると、お化粧山~ブナの三叉路~お姫山~乙女山~五
葉岳の縦走は秋の山行には無理なので、五葉岳の単独登山と決めた  同行者
も誘わず、ゆっくり、のんびり、ぼちぼち歩いた

 昨年からの異常豪雨などで登山道が荒れているだろうと予想したが、登山口か
ら伐採地までの谷は随分と荒れていたものの、その先の登山道はあまり変化が
なかった  登山口から暫く谷の左岸沿いに歩き、その先で右岸に渡っていたが、今回は直ぐに右岸に渡り、また左岸に渡り、右岸に渡った  渡り返しが多くなっ
たのは、谷の縁が大きく抉り取られているために、山と谷の間に会った登山道の
部分が流失したことによるもので、相当な雨量があったのだろうと思った

 なお、右岸に渡って尾根に向かう所に登山道の案内板があるが、以前の案内
板の他に真新しい案内板があった  これは、新たに案内板の所から右折してブ
ナの三叉路に向かう登山道を表示するために設けられたものだ  以前はこの地点からブナの三叉路に行く登山道はなかったと思うので、いずれこの道を歩いて
みたい

 谷から尾根に上がると、広い伐採地があり、ネットが張り巡されている  このネ
ットに沿って登る道があり、以前はこの道を歩いていたが、荒地になっているので尾根沿いに確りした踏み跡ができていた
この踏み跡を歩いて登り、杉林に入る手前で伐採地の中央に移ると登山道に出会う

 杉林の中に入ると殆ど迷うことはないが、2か所は注意するところがあった  
左折して急な登りになる所で間違って直進した登山者が多かったのだろうと思わ
れる踏み跡(偽登山道)があった  私は同行者には時々、「山歩きでは目の前の
登山道だけでなく時々10メートル先を見て、これからの行先を確認するように」と
言っている  もつとも、その私が最後尾を歩きながら同行者と話し込んでしまい、
間違い気付かず、暫く「偽登山道」を歩くことがある・・・

 途中、写真を撮りながらの歩きだったが、五葉岳頂上(1,570)には凡そ1時間で着いた  3連休の初日だったが、五葉岳には誰もいなかった  目前のお姫山にも人影や声がなく、終日人に会わない静かな山登りだった

 先日の夢が丘や御池小学校付近の丹那鳥兜はまだ蕾が多かったが、五葉岳
の頂上付近に群生する丹那鳥兜は、ほぼ花が枯れていた  僅かに、背丈の低
い花や木陰の花が残っていた  また、登山口付近の林内にも花が咲いていたが、頂上付近の草原に生える丹那鳥兜は終わっていた  標高と日当たりが開
花に関係するのだろうか

 そろそろ、九重連山の大船山が紅葉するのではないだろうか  今月下旬から
来月中旬にかけては、九重連山、大崩山、夏木山等々の紅葉が楽しみだ

 参考までに今年の五葉岳丹那鳥兜の他に、以前に撮影した同じ五葉岳の丹那
鳥兜の写真を添付する

   2013年10月16日
                                              風
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五葉岳登山口

五葉岳登山口の案内板 五葉岳は森林セラピー基地

案内板から左に行けば五葉岳 右に行けばブナの三叉路

広い伐採地のネットに沿って杉林に向かって登る

伐採地の中央の道から杉林に入ると、すぐ右側にこの枯れ木の目印がある

普通に歩けば1時間足らずで五葉岳頂上に着く

頂上の岩に木の芽が伸びていた

手前がお姫山 向こうに鹿納山

遠くに傾山

お姫山の向こうに、左から大崩山の中湧塚、上湧塚、七巡り岩

右側に祖母山 拡大すれば左側に微かに天狗岩が見える

丹那鳥兜の正面

小柄な丹那鳥兜

丹那鳥兜の横顔

四輪の丹那鳥兜                
      
頂上付近の林内に「咲き残った」一輪の丹那鳥兜

筑紫薊(ツクシアザミ)の蜜を吸う蜂

※ 参考 2002年9月29日撮影した五葉岳の丹那鳥兜
 

丹那鳥兜と霧島錫杖

2013年10月15日 17時43分28秒 | 日記
 9月26日に高千穂の峰「夢が丘登山口」周辺に丹那鳥兜を観に行ったが、林内に一輪咲いているだけ
だったので、10月10日にもう一度行ってみたいと鹿児島から連絡があったそうだ  久さんは、夢が
丘の後、別の個所に霧島錫杖を観に行くつもりだと言うので、私も同行した

 夢が丘の丹那鳥兜は薄暗い林内い咲いている関係だろうか、茎が細く、花の色が薄いので白咲きかと思
うほどだった 

 御池小学校近くの道路沿いにも行ってみたが、殆どが蕾だった  そこも林内なので直射日光が不足な
ため、花の咲く時期が遅いのだろうか  霧島連山では、他の山でも丹那鳥兜が咲くが、そこも林内だ

 丹那鳥兜の撮影が終わると、久さんが「ぜひ案内したい」と言う「温谷」に向かった  現在は閉鎖さ
れているので、久さんが特別に許可を取って頂いたそうだ

 広大な敷地の中に、散策路、水路などがあり、鬱蒼とした散策路を進むと、散策路沿いにバナナの木が
沢山茂っていた  途中には、急流の小さな谷があり、岩には苔が生していた  別の散策路の突き当り
には湧水の池があるが、湧水は冷水ではなく、やや暖かいそうだ  温泉ではないがこの地区が「温谷」
と呼ばれる所以は、この「温い水」が湧くことにあるそうだ

 目的の霧島錫杖は、散策路に咲いていた  高さが凡そ5センチメートルで、凡そ直径2ミリの小さな
茎に1~3輪の花が咲く  花の長さは凡そ5ミリで、透明な白色  花被の先端は淡い黄色  霧島錫
杖は数年前に矢岳で初めて観たが、その後霧島連山でときどき見かける  

 温谷には、霧島錫杖の他、杜鵑、継子草、蔓人参(ジイソブ)、バナナ等々の花が咲いており、鬱蒼と
茂った林内の散策路で観る花々に、久し振りに「イイナー」と歓声を上げながら楽しい時間を過ごした

    2013年10月
                                             風

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足に花粉を付けた蜜蜂

























大丸葉の天人草

2013年10月03日 10時19分51秒 | 日記
 元ガイド仲間の久さんから、鹿児島のグループをボランティアで矢岳に案内するので同行しないかとの連絡
があった  9月26日は日程が合うので即答した  新燃岳の爆発で登山禁止になる前の2年ほど矢岳に登
っていないので、「渡りに船」だった  もっとも、大丸葉の天人草は少し遅いのではないかと思ったが、予
想の通り、大丸葉の天人草と蝙蝠草(こうもりそう)は満開の時期を過ぎていた  

 大丸葉の天人草は、紫蘇科の天人草属で、別名が筑紫見返草  見返草の名前は、ある書物で牧野富太郎博
士が「振り返って観たいほどに綺麗な花だ」と言ったことが理由だと読んだことがある  宮崎では見返草と
呼ぶことが多い

 矢岳に登るルートは幾つかあるが、久さんは「少しキツイが谷から登ろう」と言って、駐車場にある正面登
山口から登らず、右側の林道に向かい、渓谷に降った  渓谷への降りは急勾配があり、慎重な歩きが必要だ

 鹿児島のグループは「私たちは、高齢の上花の写真を撮ったりするので、歩きが遅い」と言ったそうだが、
それは私の「 ゆっくり、のんびり、ぼちぼち登山 」と同じ   言葉の通り、途中で山路野菊やピンクの大
丸葉の天人草の間に「白花」大丸葉の天人草と思われる花を見つけると、全員が交代で撮影するので、頂上ま
では随分と時間がかかった  

 頂上の手前になると、一面に花が咲いていたであろうと思われる所や、まだ相当の数の花が咲いている所も
あった  晴天だったが、花が盛りを過ぎていることと平日の関係か登山者は少なかった

 頂上で昼食をとって下山を始めると、登山道沿いにある一面の大丸葉の天人草が全て鹿に食われていた
山の北側斜面の花は全く食害にあっていないのに、反対側の斜面の花が食害にあっているのが不思議だった
久さんは「 斜面の傾斜角度が緩やかか否か 」が関係しているかもしれないと言っていたが、どうだろうか

 矢岳の登山道では仙人草の花を楽しみにしていたが、既に花は終わっていた
 数年前に矢岳で霧島錫杖を観たが、今回は見つけることができなかった  他の山では満開だと聞いたので、
近日中に他の山に行くことにする

 下山後、高千穂峰「夢が丘登山口」の近くに丹那鳥兜を観に行ったが、これはまだ早く、夕風の吹く薄暗
い林内に一輪の花が咲いていた   10月上旬には五葉岳に行くことにしよう

  2013年10月3日
                                              風
※ 写真は、クリックすると拡大し、もう一度クリックすると更に拡大する  
※ 前回のブログ「馬刺しで大崩山」の写真に説明をつけ、写真の追加をした 
  また、脱字などもあったので修正した  以前、山友から「反省男」と言われたことがあるが、今回の
  ブログを見れば、なんと言うだろうか  反省!

矢岳駐車場の薄に南蛮煙管が寄生

渓谷に向かう舗装林道  

矢岳へ続く渓谷に下る標識  ここから急傾斜を下る









山路野菊

渓谷に下りた  これから対岸を登る

暫くはなだらかな明るい林内を登るが、やがて急登

大きな樹から「気」を頂いて疲労回復

白花の大丸葉の天人草  「天人草」の花は黄色

撮影者が三人いる

大丸葉の天人草の群生



山法師の実がもう少し熟れると美味しいが、鳥のエサ ?

遠くに高千穂峰

大丸葉の天人草の群生

大丸葉の天人草



蝙蝠草

蝙蝠草

土木通(ツチアケビ)の実

以前撮影した土木通の花

仙人草

仙人草

丹那鳥兜