安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

瀬の本から扇ガ鼻

2014年09月29日 22時48分05秒 | 日記
 実家の兄に二人目の曾孫ができたので、お祝いをするために9月27日に帰省した
曾孫の母親は、長女と共に1か月近く帰省しており、1歳8か月の曾孫は「曾爺」である兄にすっかり
懐いていた  また、家族に倣って生まれたばかりの妹をあやそうとしていた  あまりに可愛いので、
私も四つん這いになってテーブルの周りで長女を追いかけたり、追いかけられたりして遊んだ

 兄夫妻、兄の長女夫妻、兄の孫と二人の曾孫で、二人の男性に五人の女性の七人所帯は賑やかだ  
建売住宅の狭い屋敷の小さな家に妻と二人で住んでいる私は、久し振りに開放感を楽しんだ

 翌28日の朝は、九重連山に行くために3時半に起床した  
 庭に出てみると、暗い空に沢山の星が眩しいくらいに輝いていた  このような星空を見るのは随分
久しぶりだった  田舎の夜は暗い  子供の頃、夜中に一人で近くの田圃に行って夜空を見ながら、
生と死について考えた  死ねばこの世に私はいなくなる  それは寂しいので、死後に自分の生きた
証を残すために大きな碑を作ろうか、などと考えたことを思い出した

 兄は、毎朝4時前には起床して家族のために朝食を作るのが例になっている  4時半には兄夫妻が
朝食を食べるので、私もご馳走になった

 予定通り5時に実家を出発して九重連山に向かった  28日は、大分の山友二人と登ることになっ
ており、道の駅清川町で合流する  宮崎から九重連山に行くときは、延岡までは国道10号と有料道
路、国道326号等を経由して清川町に行くが、今回は佐伯から国道10号で野津町まで行き、そこか
ら「日向街道」を経由し、三重町で国道326号を経由して清川町に行く  この道は、多分20年以
上通っていないので、暗い夜道だったが、中学校時代の友人の家などを眺めながらゆっくり走った

 道の駅清川で合流した二人の内の一人は、4か月の入院生活から自宅に帰って凡そ1か月過ぎたばか
りなので、九住山を目指しながら、山友の体調によっては途中の扇ガ鼻などに変更しようと決めていた
 
 登山口は牧ノ戸を考えていたが、車内で私が「若い頃は、1月3日が登り始め、12月27日が登り
納めで、12月27日の登り納めは赤川登山口か瀬の本登山口から扇ガ鼻~九住山に登っていた」と話
していると、かつて二人の山友が道迷いで公共施設に救助を依頼した登山口が瀬の本登山口だったこと
が話題になり、今日は瀬の本登山口から登り、道迷いをした個所を確認することにした

 やまなみハイウエイを牧ノ戸峠に向かって進み、有料道路「久住高原ロードパーク」の料金所手前西
側近くにある駐車場に車を駐車し、やまなみハイウエイを牧ノ戸峠に向かって5分ほど歩いた所に登山
口がある  以前は、この登山口と赤川登山口を利用することが多かったが、多分最近10年以上利用
していなかったと思うので、懐かしい登山道を楽しんだ

 のんびり、ゆっくり、ぼちぼち登ったので、頂上に着いたのは予定時間を1時間以上過ぎていたが、
退院後1か月の山友も元気に歩いた

 伐採のために途中に迂回路ができていたりしたが、二人が迷った個所を正確に特定することはできな
かった  霧のために周囲が良く見えないときに、深い笹薮の中を歩き廻ったということを聞き、恐ら
く大井川岳に迷い込んだのではないかと思った  大井川岳は、広大な面積の台地になっており、ほぼ
全面積に笹が繁茂している  目印になるような樹木は西側に極僅かにあるだけで、高さが2~3メー
トルで周囲が10メートルに満たないだろうと思われる大きな岩があるが、それも霧の中では見えるこ
とはないだろう    

 昨日は、登山口から扇ガ鼻に向かう登山道の途中で南進して大井川岳に向かう道は熊笹などが繁って
おり、登山道は判明しがたい状況だった  しかし、登山口から扇ガ鼻頂上までの本登山道はしっかり
しているので、迷うことは考えられなかった

 下山後、救助依頼をしたのは何時だったかを訊くと、「 昨年  昨年の9月最終日曜日だった 」
なんと、昨日は「遭難一周年記念日」だった

 途中で霧島連山の麓に住む山友に「筑紫見返り草」(大丸葉の天人草)が咲いているかと携帯電話で
訊くと、「風さんに初めて会ったのは、平成16年9月に矢岳に筑紫見返り草を観に行った時で、今年
は丁度10年になる」とのことだった  昨日は、私と霧島の山友との交友10周年記念月だった  

 筑紫見返り草の花は見頃だろうとのことだったので、近々行くことにしよう

   2014年9月29日
                                        風

 ※ 写真は、クリックすると拡大する  もう一度クリックすると更に拡大する


やまなみハイウエイの東側に登山口  前方の車は他の登山者

葉隠釣舟の群生

葉隠釣舟

登山道は伐採のため左側の迂回路へ

登山道の左手に広場があり、駐車している作業車の向こうに迂回路

迂回路から閉鎖されている登山道の上部に出る

山ラッキョウ

大井川岳への分岐

福王草

花名募集中

扇ガ鼻頂上

扇ガ鼻頂上の岩

扇ガ鼻のくノ一

下山

花名募集中 (大山鷺草 ?)


花の山・俵山

2014年09月11日 21時37分56秒 | 日記
 今年は山遊びが少ない
 俵山には例年3~4回登っているが、今年は野姫百合の花の時期に間に合わなかった
 
 先日の親父山慰霊登山は久しぶりの山だった  やっと山登りのエンジンがかかった気分になったので、
9月9日に俵山の野姫百合を観に行った

 かつて熊本の山友とそのご主人を案内したこともある野姫百合の「鑑賞地」には、花が全く咲いていなか
った  多分、1~2週間遅かったのだろう  それでも、「花の山」の名にし負う俵山であり、次々に小
さな花を見ることが出来た  

 しかも、下山の途中で野姫百合を見ることが出来た  何時もの野姫百合の艶やかさがなく、花色が薄か
ったかったものの、一株の野姫百合は殆どの花が散り、僅かに一輪が咲いていた  有り難い

 花の周囲が20センチほどの女郎花には、綺麗な昆虫が凡そ15センチほど花に円を描きながら密を吸っ
ていた  お蔭で私はその昆虫が360度廻る姿のすべてを見ることができた  不思議な動きだった

 葉場山火口(はばやまぼくち)の花が咲くのは、あと2週間ほどだろうか  近年は完全に花が開いた葉
場山火口を見ていないので、熊本の山友に開花情報をお願いしておこう  いずれ、間もなく我が家の紋章
「梅鉢草」も開花を迎えるだろう

 花の鑑賞を満喫して下山した後は、久し振りに登山口近くの木香湯温泉でくつろいだ

   2014年9月11日
                                            風   
※ 写真はクリックすると拡大する もう一度クリックすると更に拡大する ( 9月12日 修正 )
 

野姫百合

野姫百合

姫野牡丹

姫萩

筑紫風露

南蛮煙管

吾木香(ワレモコウ) ※吾亦紅

細葉棕櫚草

松虫草

サイヨウシャジン

野小豆

待宵草

女郎花(オミナエシ)と昆虫

女郎花と昆虫

葉場山火口(ハバヤマボクチ)


親父山慰霊登山

2014年09月08日 12時04分54秒 | 日記
 8月30日に高千穂町五カ所の三秀台で「平和記念碑奉賛会」による慰霊祭が行われ、翌31日にアメリカ
軍のB29墜落現場である親父山で慰霊登山が行われた

 昨年は降雨のため、谷の手前にある登山口の広場に日米両国の国旗を掲げ、花と線香を手向けて慰霊し、平
和を祈念したが、今年は先日の調査で発見した凡そ20キロ程の遺品を搬出するため、折からの曇天にも関わ
らず、合羽を着用して登る予定であった  

 登山口近くの林道路側帯に駐車した時は雨が降っていたが、林道から登山道に入り、崖を降って最初の谷を
渡った後、一部の参加者が合羽を脱いだ  その後、殆ど雨が降らなかったので次々に合羽を脱いだ 

 結局、当日は下山時に僅かな時間霧雨が降っただけだったので、墜落跡での慰霊も滞りなく行われ、登山道
の上り下りも全員無事に歩くことが出来た

 もっとも、前日までの降雨のため4度の渡渉では、急な水流等のため慎重な歩きが必要だった  参加者の
中に相当な高齢と思われる男性がいたので、途中から健勝な参加者とは別に私が一緒に登ることにした

 高齢な男性には、「ゆっくり、のんびり、ぼちぼち」登る私の登山道(?)について話をしながら、特に谷
渡りには慎重な動きをした  しかし、男性は相当な訓練を積んでいるように見えたので、山の話をすると、
慰霊登山の工藤リーダーとは山の旧友とのことだった   年齢を訊くと「この前、81歳になった」

 以前は工藤さん等の山友と登っていたが、今日は随分と久しぶりなので親父山(1,644m)の頂上まで
は登れないだろう、と言っていた  ところが、途中で度々「立休み」と「深呼吸」をしながら凡そ3時間で
親父山の頂上に着いた  

 私より年配の方が元気に登る姿を間近に見ることは有り難い  随分以前に厳しい大崩山で82歳の高齢者
に会った時から、私は「少なくとも80歳までは北アルプスに行く」と決めた  その高齢者は私より小柄な
方だったが、単独で飄々と歩いて行った 

 参加者の一行とは1時間以上遅れたので、私たちは墜落跡での慰霊には間に合わなだろうと思い、一昨年ま
では墜落跡だと想定して記念碑を建てている谷を降り、大野川源流の湧水が出るところに行くと、慰霊を終え
た一行が休憩していた

 例年の行事の一環で、工藤さんが持参した素麺を湧水で湯掻き、湧水でさらして全員で頂く  美味しい

 下りでは、屈強な元自衛隊職員の男性二人が、20キロはあろうかという鋼鉄製の遺品を交互に背負って降
った  前日までの降雨で湿った登山道の急坂等を、重量物を背負っての歩きは大変だっただろう      

 高齢者と一緒に降る時には、参加者の中から1人の男性と1人の女性が付き合って頂いた  4人で「立休
み」、「深呼吸」、「登山道を振り返ってのストレッチ」、「水分補給」を繰り返しながら、ゆっくり、のん
びり、ぼちぼちと、慎重に歩いた  ほんの一時、曇天になり、降雨を覚悟したが同行の男性が「降っても直
ぐに止む」と宣言した  彼は気象について学んでいるのだろうか  降雨は「霧雨」で終わった

 朝の集合場所で会ったとき、81歳の高齢者を「何処かで見たような」と一瞬思った  ところが、色々話
していると、2006年に私が初めて慰霊登山に参加した時の参加者5人の中の1人だった  8年ぶりの再
会で、お互いに忘れていた  帰宅後、早速高齢者からハガキを頂いた  有り難い

 このところ、仏像撮影に奔走してきた  鹿児島に3回  県内には早朝、夕方に7~8回 
 
 明日は、久し振りに山に行こう  

     2014年9月8日
                                               風
※ 写真は、クリックすると拡大する もう一度クリックすると更に拡大する


最初の渡渉  簡易の橋は「沈み橋」になっていた

二番目の渡渉

三番目の渡渉

各人好みの場所を渡る

渡渉が続く

親父山頂上  写真右側に「新登山道」との表記があった

親父山から障子岳に向かう鞍部の「B29墜落」に関する案内記事板

B29墜落跡と想定して建てた慰霊碑

大野川源流の湧水で素麺を茹でる

素麺を頂きながら昼食

重量遺品を担ぎ上げる元自衛隊職員

従来墜落跡と想定して建てられた記念碑に花を供える

一昨年、「白長靴の仙人」(左から三人目)が案内してくれた墜落跡(2012年撮影)

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