1月9日早朝に自宅を出発して山友と合流し、久しぶりの九重連山に向かった
天気予報によれば九重連山方面は曇り後夕方は小雨が降る恐れがあるとのことだったが、山友とは「 ともかく九重連山に入ることが目的で、
頂上にはこだわらない 」と言って計画した 竹田市に入ると通行する車が少なく、特に瀬の本付近では殆ど車が走っていなかった
牧ノ戸に着くと、広大な駐車場に20台足らずの車が駐車していた 寒かった 天気予報の気温は3度だったが、風が強いので体感温
度はもっと低く感じた 駐車場を歩く人がなく、静かな中で重装備に着かえて登山口に向かうと、下山してくる人がいた どの山に登
ったとしても、頂上から下山するにしては早すぎると思った その後も時々下山してくる人がいたので「 早いですね 」と声をかけると
「 いや、寒さと強風などのため、頂上まで行くのは危険だと考えて頂上まで行くことを止めて途中から下山している 」とのことだった
登山道では、沿線に奇麗な樹氷がある所で景色を楽しんだが、空はどんよりと曇っていたので三俣山、扇ケ鼻などの遠景は全く見えなかった
また、登山道には僅かながら積雪もあったので、岩場では慎重に歩いた 僅かな積雪が下山時に溶けていると、泥濘になることもあるだろう
から、頂上に行かずに下山している人たちの中には、強風と寒さに加えて泥濘も考慮したのかもしれないと考えた
途中で水を飲もうとザックの前面ににぶら下げている小さな金属製の水筒を開けようとすると、蓋が凍り付いて開けることが出来なかった
止むを得ず、ザックの中の水筒を取り出して白湯を飲んだ
少し早めの昼食にして、下山しようと考えて強風を避ける窪地で握り飯を食べた
昼食が終わる頃になると、辺りが明るくなり、風も弱くなった 扇ケ鼻などの山頂が樹氷で真っ白になっているのが見えたので、この分
なら扇ケ鼻の分岐までは行けると思って歩き始めた しかし、その後も気象の変動が続いたので、扇ケ鼻への分岐直前で引き返すことにした
案の定、暫く歩くと、今朝薄い積雪があったところは雪が溶けて泥濘になっていた しかし、沓掛山を過ぎた辺りからまた空が明るくなり、
遠くを眺めると、扇ケ鼻~肥前ガ城~星生山と思われる山の頂上付近が樹氷で真っ白になっているのを楽しむことが出来た しかし、その先
には一面に黒い雲が見えたので、いずれ間もなくまた天気は崩れるだろうと思われた
下山後、黒川温泉街にあった馴染みの温泉に行くと、「 耕吉は30年5月30日をもって閉店します」とあった 道々、閉店かもしれない
と思いながら進んだが、寂しかった 昨年は春先から山に行くことが少なくなり、九重連山には3月に山友と国民宿舎泊で行ったので耕吉
には立ち寄れなかった
凡そ20年前に熊本の山友が連れて行ってくれた温泉で、木立の中に佇む古民家づくりの浴場(母屋)は広く、一段下った川沿いには家族風呂
のある温泉だった 私は川沿いの狭い方の温泉で川の流れや対岸の林を見ながらゆっくり入湯するのが楽しみだった
県北の山岳会に加入していた頃、定例会時に立ち寄っていた温泉は、駐車場に殆ど車が駐車していなかったので、そこも廃業しているかのように
思われたので竹田市街地に近い温泉で昔日を忍びながら体を休めた
2019年1月
風
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