田舎の兄は、高齢であることを理由に昨年で稲作を止めると言っていたが、諸般の事情で今年まで稲作を
続けることになった
昨年だったと思うが兄からの電話で「うちの水田だけ水が濁る 不思議だ」と言ってきたので調べると、
無農薬栽培をしている兄の水田には「兜海老」(カブトエビ)が棲んでいることが分かったので、今年こそ
水田の調査に行くことにした 来年から他人に栽培を任せれば農薬を使用することになり、兜海老は死滅
するに違いない
カブトエビは、水田に水を張ると2~3日で卵が孵化するので、田植え後の好天日になるのを待って6月
28日に帰省した
待ち構えてくれていた兄と水田に行くと、周囲の水田の水は澄みきっていたいたが、兄の水田だけは全面
が濁っており、底は見えなかった
兄が示す方向を見ると、濁った水の中を小さな虫が忙しく動き回っていた 何分、濁り水の中を泳いで
いるので撮影は困難だった 事前の調査によれば、カブトエビは大きさが3~4センチだ
有り難いことに、排水溝の近くに田植機などが水路を横切って水田に入る為のセメントで固めた道があり、
その道の斜面にカブトエビがいた まるで「撮影してくれ」とでもいうかのように、水面の汚れを吹き飛
ばしたり、身体を丸めて輪を描き、水を澄ませてくれたりしていた
お蔭様で、カブトエビの姿を撮影することが出来た
また、兄が水田の水を入れた瓶に3匹のカブトエビを入れてくれた 兄と分かれた後、「瓶の水だけで
は宮崎に帰るまでに酸素や餌が不足するかもしれない」と考えたので水田に引き返し、車のごみ箱の蓋に水
と水田の泥を入れてその中にカブトエビを入れた
幸い、帰宅後もカブトエビは元気だった
翌日も元気だったので、飲料用として時々11リットル瓶で購入している水を洗面器に入れてカブトエビ
を放ち、撮影した その際、「申し訳ない」と言いながら、裏返して腹部も撮影した
偶々来宅した妹が夫に見せたいと言うので妹に預け、夫に見せた後水田に返すように依頼した
帰宅した妹から電話があり、「友人が無農薬栽培をしているので、その水田に返す」とのことだった
カブトエビは「生きた化石」と言われており、昔は普通に水田にいたそうだが、農薬を使用するようにな
ったことなどの環境変化で現在は殆どの水田で姿を見ることがない
カブトエビは淡水生物で、水田では田植えが終わり水田に水が張られると、2~3日で孵化する 幼生
は三葉虫に似ており、凡そ1か月の間に脱皮を繰り返しながら成長する 1か月もすると産卵して一生を
終える
東京農業大学などでカブトエビの研究が行われており、1平方メートルに30匹のカブトエビがいれば草
取りはしないでよいとの結果があるそうだ
兄の水田が濁っているのは、カブトエビが歩脚(ほきゃく)で歩き回ったり、泥を掘るためだが、水が濁
ることにより、太陽の光が水中まで充分に届かないために、光合成ができなくなった雑草が刈れる
また、カブトエビは稲の成長を妨げる雑草を食べるので農薬や除草剤を使わなくてよいと言われて農家か
ら喜ばれているそうだ 農家の中では、「田圃の草取り虫」とも呼ばれている
高山植物、山野草などに絶滅危惧種があるが、兜海老もそうなるのだろうか
2014年7月12日
風
兜海老の腹部
p
続けることになった
昨年だったと思うが兄からの電話で「うちの水田だけ水が濁る 不思議だ」と言ってきたので調べると、
無農薬栽培をしている兄の水田には「兜海老」(カブトエビ)が棲んでいることが分かったので、今年こそ
水田の調査に行くことにした 来年から他人に栽培を任せれば農薬を使用することになり、兜海老は死滅
するに違いない
カブトエビは、水田に水を張ると2~3日で卵が孵化するので、田植え後の好天日になるのを待って6月
28日に帰省した
待ち構えてくれていた兄と水田に行くと、周囲の水田の水は澄みきっていたいたが、兄の水田だけは全面
が濁っており、底は見えなかった
兄が示す方向を見ると、濁った水の中を小さな虫が忙しく動き回っていた 何分、濁り水の中を泳いで
いるので撮影は困難だった 事前の調査によれば、カブトエビは大きさが3~4センチだ
有り難いことに、排水溝の近くに田植機などが水路を横切って水田に入る為のセメントで固めた道があり、
その道の斜面にカブトエビがいた まるで「撮影してくれ」とでもいうかのように、水面の汚れを吹き飛
ばしたり、身体を丸めて輪を描き、水を澄ませてくれたりしていた
お蔭様で、カブトエビの姿を撮影することが出来た
また、兄が水田の水を入れた瓶に3匹のカブトエビを入れてくれた 兄と分かれた後、「瓶の水だけで
は宮崎に帰るまでに酸素や餌が不足するかもしれない」と考えたので水田に引き返し、車のごみ箱の蓋に水
と水田の泥を入れてその中にカブトエビを入れた
幸い、帰宅後もカブトエビは元気だった
翌日も元気だったので、飲料用として時々11リットル瓶で購入している水を洗面器に入れてカブトエビ
を放ち、撮影した その際、「申し訳ない」と言いながら、裏返して腹部も撮影した
偶々来宅した妹が夫に見せたいと言うので妹に預け、夫に見せた後水田に返すように依頼した
帰宅した妹から電話があり、「友人が無農薬栽培をしているので、その水田に返す」とのことだった
カブトエビは「生きた化石」と言われており、昔は普通に水田にいたそうだが、農薬を使用するようにな
ったことなどの環境変化で現在は殆どの水田で姿を見ることがない
カブトエビは淡水生物で、水田では田植えが終わり水田に水が張られると、2~3日で孵化する 幼生
は三葉虫に似ており、凡そ1か月の間に脱皮を繰り返しながら成長する 1か月もすると産卵して一生を
終える
東京農業大学などでカブトエビの研究が行われており、1平方メートルに30匹のカブトエビがいれば草
取りはしないでよいとの結果があるそうだ
兄の水田が濁っているのは、カブトエビが歩脚(ほきゃく)で歩き回ったり、泥を掘るためだが、水が濁
ることにより、太陽の光が水中まで充分に届かないために、光合成ができなくなった雑草が刈れる
また、カブトエビは稲の成長を妨げる雑草を食べるので農薬や除草剤を使わなくてよいと言われて農家か
ら喜ばれているそうだ 農家の中では、「田圃の草取り虫」とも呼ばれている
高山植物、山野草などに絶滅危惧種があるが、兜海老もそうなるのだろうか
2014年7月12日
風
兜海老の腹部
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