安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

九州本土最高峰の九重連山中岳(1,791m)

2015年01月22日 12時43分29秒 | 日記
 先週の日曜日(11日)に日程調整で迷惑をかけた山友の為と、回復しつつある左足の調整を兼ねて(?)
18日の日曜日に九重連山に向かった

 左足の脚力についてはその後、前日に作業中の事故で足首上部付近に怪我をしていたことを思い出した  
74歳まじかになっているので記憶力低下は左程驚くことではないが、骨と骨の間を通る神経を痛打してい
たのだが、手でさわれば鈍痛を感じるものの、通常の歩行は可能であったので、山に登る高揚感の強さの方
が勝ったのだろう  
 
 NHKの「真打競演」を録音した漫才、落語等を毎日ベットで聞いているが、先日のコントで腰の曲がっ
た相方が、相手の言うことに驚いて腰を伸ばしてのけぞったことを「オカシイ」と指摘されて、「腰が曲が
っていることを忘れたほど驚いた」と言って観客を笑わせたことを思い出した

 私は、山に登る楽しさと期待のため左足痛打の痛みを忘れていたが、厳しい雪山の坂道で歩行困難になっ
てもその直接の原因を思い出さず、二次的原因(遠因)の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を考えていた
しかし、診断した医師は「山を歩くことができるのであれば、どんどん山に登り、筋肉をつくれ」と言って
おり、現に診断後も、日常生活で時折一時的に支障があるものの、表面上の支障は殆どない

 さらに、思い出したことがある  前日の17日夜、若い頃の登山記録を読んでいると、午前2時半起床、
入浴、朝食を済ませ、握り飯などの昼食を準備して午前3時半乃至午前4時に自宅を出発していた  つま
り、今でも通常は励行している「起床後1時間以内に食事をとる」ことを、以前は山に登る日の朝食も実行
していたのだが、最近は途中のコンビニで朝食用と昼食用の食事を買うようになっていた

 18日は、起床後「うがい」をして白湯を飲み、生ロイヤルゼリーを食べることから始めて、通常の生活
から山行を始めた  そのため、多少の疲労はあったものの九州内地最高の九重連山・中岳に登頂した

 牧ノ戸の駐車場は11日より駐車している車が多く、やっと隙間を見つけた
 山友の一人は初めての雪山で、アイゼンを初めて着用したが他の山友がテキパキと装着していた

 登山口では、前回は-4度だったが18日は+1度だったので、東屋までの登山道は凍結していなかった
途中の登山道も、積雪はあるものの歩行に困難を感じることはなく、むしろ砂利混じりの登山道などでは積
雪がある方が快適に歩くことが出来た 

 当日も「ゆっくり、のんびり」樹氷や遠景等を楽しみながら歩いたので、避難小屋は12時過ぎになった
そこで昼食をとって休憩していると、中岳に登る気力を失うかもしれないと思い、九住分れまで歩き、そこ
で休憩を兼ねて行動食を食べた

 九住分れからは、大勢の登山者が列をなして中岳に向かっていた  通常は殆どの登山者が九住山に向か
い、中岳に向かう登山者は僅かなので不思議に思った

 おそらく先日、NHKの番組で「日本百名山徒歩登山者」が九重連山中岳を登る姿を放映していたことで
中岳登山者が多くなったのか、途中の全面凍結した御池で遊ぶのを楽しみに中岳に向かうのかもしれないと
思った 

 御池は全面凍結していた  以前はこの季節に凍結した御池で遊ぶことを楽しみにしていたことを思い出
した  当日は、草スキーで使用する板を持参して仲間を引き回して遊ぶグループが何組かいた  彼らの
中には池のほかに避難小屋の近くで雪上降下をするグループもいた  

 頂上からの展望は360度  前回と違い、展望は十分だった  登山者の多くは「こんな好条件の日は
めったにないだろう」と喜んでいた

 それにつけても、空の青さが気になった  当日の空の青さは「異常ではないか」と思われるほどに青か
った  まさに「紺碧の空」だった

 その空に、阿蘇山中岳の噴煙が漂っていた  噴き上げる噴煙と、その噴煙が巨大な帯のように幅広く長
く、長く、西の空から東の空に向かって流れていた  降灰の被害は大変だろう

 下山時は風が北風に変わったのか、一時は黒く吹き上がった噴煙が九重連山方面に向かったように見えた

 下山時、午後3時半頃の西千里浜では、解凍し始た樹氷に西陽があたり、複雑な彩りを放ちながら風に揺
れていた  遅い時間帯にこの辺りを歩くことは稀であるため、広がる樹氷が西陽を受けてあのように見事
な色彩を帯びて煌めく景観を眺めたのは初めてのことだった  一眼レフのカメラを車内に置いてきたこと
を悔いながら、それも一瞬のことで、むしろあの光景を鑑賞できたことに感謝しながら下山した

 有り難い一日だった

    2015年1月22日
                                             風  
※ 写真は、クリックすれば拡大する もう一度クリックすれば更に拡大する
  但し、原画を縮小しているので拡大しない場合がある


竹田市方面から九重連山

牧ノ戸駐車場

登山口からの登山道は凍結していない

噴き上げた阿蘇山の噴煙が画面左側に流れている

西千里浜からの九住山

全面凍結している御池

凍結した御池を縦断して中岳に向かう

九州本土最高峰の中岳(1、791m )頂上

中岳頂上から阿蘇山の噴煙  黒く噴き上げた噴煙が左側に黒帯のように流れている

天狗ケ城の裾野を歩いて避難小屋へ向かう

九住分かれから見る空は紺碧

西千里浜の樹氷が西陽に輝く  コンパクトカメラでは色彩が出せなかった

解凍が進んでいる樹氷

やまなみハイウエイ休憩所から阿蘇山の噴煙と夕陽

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登り始めは九重連山扇ガ鼻

2015年01月12日 14時36分57秒 | 日記
 8日の午後、日南で仏像撮影を終えた帰途、山友に連絡して日程調整をしたが、私の勘違いのため一部の
山友に迷惑をかけることになった  11日が12日になり、結局10日の土曜日に九重連山に行くことに
なった  目的も赤川登山口から九住山に登る予定だったが、途中の道路積雪状況等を考えて宮崎出発を通
常より1時間遅らせた5時にしたうえで九重に着いて目的の山と登山口を決めることにした

 瀬の本までの道路には積雪がなく、瀬の本から右折したやまなみハイウエイも路側帯の積雪は僅かだった
 牧ノ戸登山口が近ずくと道路左右の路側帯に積雪が見られた  駐車場にはほぼ満杯の車が駐車していた

 登山靴にアイゼンを装着して登山口を出発したのは10時を過ぎていた  これほど「のんびり」登山を
開始したのは初めてだった  しかし、11月8日から21日までの虎屋サロンでの2週間に亘る私の写真
個展と、途中から並行して11月30日まで開催された所属写真倶楽部の作品展準備と個展開催中の延岡ま
で車で片道2時間半の通い、個展終了後の所属クラブ担当等々で10月から11月まで凡そ2か月間は山に
登らず、終了後は疲労感と虚脱感からジムでのトレーニング、山登りもできなかった

 そのために「筋肉の劣化」があるだろうとは予想していたが、予想以上に体力が衰えていた  山友はこ
のことを理解してくれていたので、「今日は、歩ける所まで歩き、無理をしないで途中からでも下山しよう」
と決めていた

 それにしても、30歳からの椎間板ヘルニアが最近再発し、先日の検査で脊柱管狭窄症を発症している私
の左足の脚力減衰には驚いた  登山口から凍結した積雪を歩くのに、左足が上がらない  左足を踏み込
めない  初めての経験だった  左足の大腿四頭筋は殆ど脚力を失っているかのようだった

 やむを得ず、暫くは左手で左足の大腿四頭筋を抑えながら歩いた  暫くして左手にストックを持って歩
いた  ストックを使うのは多分20年ぶりだっただろう  久し振りにストックの有り難さに感謝した
最近は、不慮の事故等のためにザックに取りつけているが、暫く歩くうちに両手にストックを持って歩いた

 ストックに頼りながら1時間半ほど歩くと、疲労と空腹を感じたので登山道にある大きな岩で風を避けて
早めの昼食にした  今季初めてストーブを使ってラーメンをつくり、小さな握り飯2個を食べると、元気
が出た  有り難い

 九住山を目指していたが、食事をした所から凡そ1時間で登ることが出来ると思われる扇ガ鼻に変更した
扇ガ鼻までの登りでは一部積雪の深い所があったが、登山者が多かったのだろうか、踏み跡がしっかりして
いたので、比較的楽に歩くことが出来た  また、昼食後はいつの間にか左足の脚力が「回復した」かのよ
うに歩くことが出来た  有り難い

 扇ガ鼻の頂上では延岡市の夫妻が寒い中で手袋をはずして撮影してくれた  ザックの重量軽減のため三
脚を持参しなかったので、有り難かった  頂上からの展望は素晴らしかった  

 扇ガ鼻からの下山中に会った福岡の女性が「昨年も会いましたね」と言ったので驚いた  女性は九住山
に登った下山途中に扇ガ鼻に登ったそうだ  以前はご主人と登っていたが、「最近、別の趣味を楽しむよ
うになったので、私は一人で登っている」と言っていた  気を付けて

 下山中には、積雪の登山道を楽しみながら、ゆっくり、のんびり、ぼちぼち歩いたので、登山届に記載し
た「九住山からの下山時刻」の午後3時半前に登山口に着いた  九住山は次回の楽しみに

   2015年1月12日
                                             風
※ 写真はクリックすると拡大し、もう一度クリックすると更に拡大する
  但し、原画から縮小しているので、縮小しすぎた写真は拡大しないことがある


登山口から積雪が凍結している

展望台から東方面に九住山と扇ガ鼻

痩せ尾根の狭い登山道

樹氷の色が「純白」ではない  阿蘇山の降灰の影響か?

扇ガ鼻頂上の手前には登山道の両側に岩

最近は扇ガ鼻に登ることが多くなった

扇ガ鼻頂上から東前面に九住山、左手に中岳と天狗ケ城

扇ガ鼻から下山

登山道の前方に涌蓋山が見える

積雪の登山道

積雪の登山道

積雪の痩せ尾根登山道


登り納めは行縢の滝

2015年01月03日 12時18分39秒 | 日記
 今日は正月3日
 今年は三個日まで晴天が続いた  有り難い
 
 旧年の登り納めは、九重連山中岳に登る心算で26日早朝のグランドゴルフ打ち止の後、登山準備を整
えて大分に向かった  途中で第2回個展でお世話になった日向の国虎屋に立ち寄り、お礼の挨拶と土産
を買った

 帰省が遅くなり、姉を訪ねた時には既に薄暗くなっていたので、途中で実家の兄から「早く帰れ」との
催促があった  その言葉は、父親に代わって私たちを育ててくれた明治生まれの祖父が使っていた懐か
しい「田舎弁」だった  残念なことにその言葉を直ぐに忘れてしまった  先ほど兄に確認したが、記
憶にないという  あの言葉は消えてしまうのだろうか

 小学校の時から中学校まで同級生の義姉が入れてくれた「湯たんぽ」で暖かく寝たためか、翌朝は寝過
ごした  九重連山まで行く時間がないので、帰宅途中で行縢山に登ることにした

 実家を出て間もなく橋を渡りながら考えた  幼いころ、祖父たちと浅瀬を渡って川向こうの小山にあ
る芋畑に行っていたことを思い出したので、今は工場敷地になっている所に行ってみたい  少し遠回り
になるが、橋を渡り終えると久し振りに芋畑の跡等を楽しみ、トンネルに向った

 トンネルの手前にある十字路の一角に小堂が見えた  車を停めて格子戸から小堂の中を覗くと、幹の
直径が凡そ2メートル以上はあろうかと思われる古木の根本に掘られた三箇所の窪みに木像が安置されて
いた  今までに見たことがない仏像の安置だった

 小堂を開けて撮影することは憚られるので格子戸の隙間から撮影していると、高齢の男性が通りかかっ
たので挨拶をして仏像撮影の話をしながら私の作品を見せると安心したのか、格子戸を開けて撮影するよ
うに勧めて頂いた  小堂を再建するときには地域の住民が小さな石に経の言葉を一文字書いて埋設した
こと等を説明して頂いた  有り難い

 有り難いことに、私は予定を変更したり、変更せざるを得なくなったときなどにその結果貴重な仏像等
に会うことが出来る  当日は、その後行縢山に向かう途中でも沿線で多くの「庚申塔」を観ることが出
来た  以前から行縢山へ向かう市道などで幾つかの庚申塔を見ていたが、当日は10塔以上の庚申塔等
を見つけて撮影した  その他に仏像や小堂の中の木像群も見つけたので、後日改めて撮影に行く

 なお、庚申塔は中国の三大宗教だった儒教、仏教、道教の中で、渡来した道教によるものだが、神仏混
合の日本では当初から仏教の青面金剛、地蔵菩薩、阿弥陀仏、神道の猿田彦神が彫られた  江戸中期か
ら江戸後期には「庚申塔」、「庚申」と文字だけを彫ることが多くなった  行縢地区の庚申塔は、私が
見た範囲内では青面金剛が多く、地蔵菩薩等の仏像の他、神道の猿田彦神もあった  庚申塔などの文字
だけのものもあり、最新の庚申塔は大正年代と思われるものもあった

 仏像や庚申塔などの撮影に時間がかかったので、行縢山の登山口に着いたのは午後3時を過ぎていた
止むを得ず、行縢山の頂上は諦めて、行縢の滝まで行った  日を改めて頂上に登ろう

  2015年1月3日
                                   風
※ 写真はクリックすると拡大し、もう一度クリックすると更に拡大する


道端の小堂

小堂内の仏像

行縢地区の庚申塔 青面金剛

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢地区の庚申塔

行縢山駐車場

最初の橋

谷の中に木橋が連続して2橋

第2の沢  頂上まで2,800m

此処は以前直進していた

此処も以前は直進していた

滝見橋

滝見橋から東側の岸壁

滝見橋から行縢の滝

滝の水量が少ない

登山道の滑りやすい岩には雨天時用に金具がついている

登山道は石畳

梯子も

滝壺への分岐 頂上までは2,130m

滝壺への道

行縢の滝

滝壺には殆ど貯水がない
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