安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

不撓不屈

2015年02月20日 22時58分44秒 | 日記
 第41回宮崎県美術展出品作品については、直前に志布志市大慈寺の仁王像吽形に決めた 
 大慈寺の仁王像は、2014年6月に宮崎県の南郷町でジャカランダを鑑賞するために出かけたとき、
途中の日南市でいつの間にか南進していた国道220号から離れて西に向かっていたが、それでは志布
志市の山友が「鹿児島には廃仏毀釈による被害の少ない寺などがあるので案内する」と言っていたので
山友の所に行こうと予定を変更したことから、大慈寺の仁王像にたどり着いて撮影したのが切っ掛けだ
った

 志布志市の山友宅に着く前に小さなな神社があったので立ち寄ると、神社の境内に仁王像と見紛う神
像「善神王」があった  初めての神像を撮影し、山友の近くで土産物を買う店を探していると、門前
の柵内に仁王像があった  

 仁王像の阿形は健全であったが、吽形は右腕を失っていた  右腕を失った仁王像・吽形の眼光は鋭
く、「不届き者は境内に入るべからず」と参詣者を凝視している  寺は「大慈寺」だった

 凡そ2時間仁王像等を撮影し、山友を訪問したが不在だったので、当初予定していた南郷町に向かい
ジャカランダを鑑賞して帰宅した

 その後、何度か仁王像、神像の撮影に行き、山友に話をすると、大慈寺は山友が私に紹介しようと考
えていた南北朝時代の興国元年(1340年)に創建された古刹だった

 大慈寺住職の奥様に挨拶し、仁王像について教えを乞うたところ、仁王像は、明治初期の廃仏毀釈の
時には埋蔵されていたもので、その後門前に復活させたとのことであった

 仏像の撮影については、少なくとも5度以上は撮影に出向いている  その中で、あたかも仏像と話
が出来るかのうな気分になり「また来ました」と声をかけると、「よう来たな」と言ってくれるように
思うことがある  撮影が終わり、帰るときには、「有り難うございました」

 昨年10月、志布志市に向かう途中で霧雨が降り出したので、山友に携帯電話で撮影の手伝いをお願
いしたところ、快く引き受けて頂いた  

 撮影中はご夫妻がそろって私や三脚、カメラ等の撮影機材に傘をさしかけて頂いた  降ったり止ん
だりの気まぐれな霧雨だったが、そのお蔭で仁王像の背景がうまく処理できた  快晴であれば、背景
の樹木などのために仁王像は影が薄くなったであろう  これも、山友ご夫妻の協力を頂いたお蔭様だ

 今回第41回宮崎県美術展に出品した作品は、数多く撮影した写真の中から、山友ご夫妻の協力を頂
いて撮影した時の写真だった  有り難い 

 今日、午前11時に宮崎県立美術館のホームペイジで作品の審査結果が発表された 
 幸い、今回も入選していた  有り難い

 早速、志布志市の山友と大慈寺住職の奥様に報告し、お礼を申し上げた 

     2015年2月20日
                                            風

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大慈寺の仁王像・吽形 上半身  宮崎県美術展出品作品 「不撓不屈」

大慈寺の仁王像・吽形 頭部  宮崎県美術展出品候補作品

日南市国道220号沿いの林中にある仏像  宮崎県美術展出品候補作品